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農林水産省

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野村農林水産大臣記者会見概要

日時 令和4年12月6日(火曜日)9時25分~9時47分 於: 本省7階講堂
主な質疑事項
  • 農林水産物・食品の輸出額について
  • 育成者権管理機関の設立について
  • 酪農家の離農について
  • 畜産経営の安定に関する法律の需給調整機能の検証について
  • 高病原性鳥インフルエンザの防疫対策等について
  • 中西部太平洋まぐろ類委員会(WCPFC)年次会合の結果について

質疑応答

  • 農林水産物・食品の輸出額、育成者権管理機関の設立について

記者

  昨日、輸出拡大に関する関係閣僚会議が行われまして、そちらについてお伺いします。今年の輸出額が10月時点で1兆円を超えたという報告がされましたが、その受け止めと今後の期待についてがまず1点。それからブランド品種の知的財産権を保護する機関の創設の具体案とスケジュールも併せて表明されたと思うんですけれども、こちらの受け止めについてもお伺いさせてください。お願いします。

大臣

  おかげさまで農林水産物の10月末までの輸出は、総額で、昨日発表しましたが1兆1218億円で、対前年同期比で15.3%の増加となったところでございまして、今年は、昨年より1ヶ月早いペースで1兆円を超えましたが、これは輸出に取り組んでいただいております事業者の皆さん方の努力、そしてまた政府の方も一体的に取り組んできた結果だと、このように考えておりますので、今後とも輸出拡大実行戦略に基づき、官民一体となった取組を更に進めていきたいとこんなふうに思っております。ただ中身を見てみますと、海産物が中心なので、もう少し畜産物であったり農産物であったりというのが伸びてくれればいいなと思っているんですけれども。中身的にはもう多分御承知だと思いますが、海産物が中心になっておりますので、何とかその辺も全体的に伸びて欲しいなと、そんなふうに思っているところでございます。
  それから知的財産につきましては、もう皆さん方も御承知のように、(課題として)一番に出てきたのがブドウですけれども、今回ルビーロマンという新たな品種も韓国で出てきたという(報道があった)んで我々もびっくりしていたんです。私は直接生産者の皆さんと(話す機会があり)、ルビーロマンの生産者はわずか150人ぐらいなんですよ。それで「これが海外に持ち出されるという危険性はないですか」と聞いたら、「絶対ありません」と。「これは我々が長年培ってきた技術と、そしてそういった管理の仕方が他のブドウとはちょっと違うんで、そんなに簡単には他のところで栽培はできません」という話を聞いたんですけども、それからまだ1ヶ月も経たないうち(の話)だったものですからびっくりして、ルビーロマンも持ち出されたのかとこんなふうに思っておりまして、今おっしゃいました知的財産について、管理機関を作って、個人ではなかなか法的な問題だとか、外国相手ですから対応が非常に難しいということもありますので、ぜひ管理機関を一つ作って、そこで組織的にやっていこうと、こんなふうに考えておるところでございます。


  • 酪農家の離農について

記者

  酪農家の離農の状況について伺います。全国の指定団体に聞き取りましたところ、10月末までの半年間で約400戸離農していることが分かりました。前の年の同じ時期と比べてもペースが早まっています。こうした状況への受け止めと対応についてお考えをお聞かせください。

大臣

  私も大変気になって地元の酪農組合にも電話をかけてみたり、それから2人の生産者にも直接電話をかけて状況を聞いておりましたが、北海道と鹿児島はちょっと違いまして、北海道の場合は乳製品に向ける割合(が高いこと)もあったりしますが、鹿児島の場合はそんなに苦しいというわけじゃないけれども、今年の暮れを過ごせるかなというように、資金的な返済が滞っているというか、間近に迫っているので、何とかその辺を対応してくれないかというようなことが多かったと思います。ですから、そういったことは信用関係、いわゆる金融機関の方にも役所を通じて話をしておりますし、また私も個人的に、鹿児島の場合は、信連のトップの人たちに何とかつなぎ(融資)ができないかと。といいますのは、政策金融公庫がセーフティーネット資金を作っているんですけれど、話を聞きますと2ヶ月ぐらい手続きがやっぱりかかるという訳です。それだともう今年の暮れを迎えられないので、何とかその辺を早くしてくれないかということですが、これは金融機関のいろんな審査の仕方のこともあるので、場合によっては、JAの方でつなぎ資金を出して、その間を何とか、プロパー資金と我々は言うんですが、農協の資金でもってつないでくれと。こういう話もして、その方向に向けて今、地元では検討を進めているということなんですが、そういったことも併せて、今回の(自民党の)畜酪対策委員会の議論が始まっておりますので、議論の中で、また他の意見が出てくれば、そういうことも参考にさせていただきたいなとこんなふうに思います。


  • 畜産経営の安定に関する法律の需給調整機能の検証について

記者

  酪農でもう1点なんですけれども、畜産経営安定法についてちょっと伺いたいと思います。2018年に法改正をしまして、指定団体以外の業者に出荷しやすい仕組みになったと思うんですけれども、その結果、需給調整が難しくなっているという声があります。指定団体以外に出荷する場合、生産抑制に動かないということで、不公平感を訴える声もあります。与党からこの法律の検証が必要だという指摘も出ていますけれども、この点大臣はいかがお考えか、お聞かせいただければと思います。

大臣

  私も今回、一昨日から昨日にかけて、北海道の組合長さん方、十勝の組合長さん方、あるいはまた昨日、北海道全道から組合長さん方がお見えになって、いろいろ聞かされました。その中で今御質問がありましたように、いわゆるアウトサイダーの皆さん方が、どんどん北海道から生乳を本土の方に持っていくということで、今までは大体2割ぐらいが(道内の)生乳に回っていたのが、もう多分15%ぐらいになっていくのではないかというぐらい、生乳として本土に運ばれてしまっていると。そうしますと価格的な差もあるわけですよ。それから(組合の)皆さん自分たちは、生乳用と乳製品用とを分けて出しているんだけど、彼ら(アウトサイダー)はそういう分け方もしないで飲用に向けて出しているものですから、価格的にも不公平感が出ていると。それから自分たちは今需給調整をやっているんだけども、そういうのにも全く参加しない。よく言われていたんですけれども、苦しんでいるのは(需給調整に)協力している指定団体に属している農家の皆さん方で、不公平でもあるし、困っているということですから、何とか畜安法を見直してくれと。法律の改正か、運用でできるのかどうか分かりませんが、要は、そういう人たちにも生産抑制に参加させるような仕組みを何か作ってくれないかと。多分飲用で本土に持っていく人たちというのは、北海道での取引価格よりも引き下げた価格で取引しているんだと思うんですよ。そうなるとやっぱり自分たちも、飲用には出しているけれども、価格が思ったような価格じゃないという不満もあって、さらに(アウトサイダーの中には)農協に帰りたいという人たちもいるんだけれども、今度は他の組合員さん方、今までずっと協力してきた組合員さん方は、そんなの入れるべきではない、いいとこ取りだけしてなんだ、というように、農家間でそういう不公平感があって、どうもその辺が同じ仲間としてどうもうまくいってないという話を散々聞かされました。ですから、ここはどういうような見直しが必要になってくるのか。最初にこれは議論したんですよ、法改正をする時に。そういう時に、また帰りたいと言った時にはどうするかという議論も農協の皆さん方にも指定団体の皆さん方にもそういう話をしたんですけれども、同じ地域に住んでいる人たちが、一時的に他に持っていったからといって、入れないというわけにはいかんだろうということで、そこは門戸が開いているものですから。農協の場合は(参加を)拒むことができないという農協精神に則っていきますと、お前ら今まで他に出していて何だ今更農協に(戻るのか)というようなことは、言ったにしてもこれを法的に拒む理由はないということで、(その結果、)あっち行ったりこっち行ったりする農家も出てくるかも知れないけれども、そこは大目に見ていいのではないかというのが、組織の皆さん方の結論だったものですから、今はそういうふうになっているんですが、法的にこれを縛れるのか縛れないのか、ちょっとこれ難しい問題だなというふうに思っております。ただ、気持ちはよく分かるんです。気持ちはよく分かるんで、何らかの対応があるのかないのか、ちょっと検討はしてみたいと思います。


  • 高病原性鳥インフルエンザの防疫対策等について

記者

  急速に拡大を続けています鳥インフルエンザについてお伺いします。まず知事との情報共有等を行っているというふうにずっとおっしゃっていますけれども、その危機感を共有するために、政府として強いメッセージを発するというようなことを、現状を鑑みてですね、検討されていらっしゃるのか、昨日自民党の方からも要望があったようですけれども、その点について1点教えてください。

大臣

  もう例年になく早く、しかも一挙に広まっているものですから、今朝、佐賀で鳥インフル(の疑似患畜)になりましたので、26事例が発生をいたしております。昨年は189万羽、その前令和2年が987万羽、そして今年が約400万羽。今のところ約400万羽ですから、昨年からすると相当早いということで、また羽数も多いんですが、こうしたようなことでありますので、昨日、自民党から申入れがありました。したがって、明日、私どもも(鳥インフルエンザ・豚熱・アフリカ豚熱合同防疫)対策本部を開いて、そしてどういったような発信をして、皆さん方に注意を喚起するかということを検討したいというふうに思っておりますが、ただこれはもう農家の皆さん方の防疫対策しかないんですよ。国が何をやるかと言ってもなかなか難しいので。ただ、農家の皆さんが言っておられるのは、今年はどうも感染している野鳥が多すぎると。鹿児島では鶴が1000羽もう死亡しています。そしてもう、鶴も怯えたのか分かりませんが、北帰行を始めたっていうんですよ。もう北へ帰り出したっていう。北帰行をもうスタートしたと。こんなの春先なんですけれど、冬に入ったばっかりでもう北帰行するというのは考えられないんですが、でもルートを見ていると北帰行のルートの方を通って向こうへ行っていると。シベリアの方へ。というような話を、農家の皆さんや地域の皆さんがおっしゃっているので、何かこうやっぱり異常が発生しているのかなとこんなふうに思います。


記者

  もう1点お伺いします。地元の方とか(鳥インフルエンザが)出たところで防鳥ネットとか消毒施設の整備ですね。これについて、(整備)したいんだけれども、資金繰り等のことでためらっているという声もあるようです。現在は補助というような仕組みはあるようですけれども、この補助率のかさ上げであるとか、別に使いやすい交付金での追加の支援というようなことは検討されていらっしゃいますか、お聞かせください。

大臣

  防鳥ネットだとかあるいはいろんな薬品の散布だとかの機械、こういったようなものについては2分の1の助成がありますので、ぜひそれをお使いくださいと。農水省の場合は、ほとんどの補助事業というのは、2分の1以上というのはないんですよ。ですから、2分の1の補助を使った形での防鳥ネットなり、あるいはそういう散布機なりというものを揃えていただこうと。しかし、これらは皆さんほとんど自ら揃えておられると思うのですが。だから昨日もその辺の話があったので、今更持っていないのかなと。防鳥ネットも農家から見れば高いものなのかもしれませんが、普通の機械のように高いものではないし、何とかその自衛というか、そういう意味で、自分達でやっぱり守れるところは自分たちで守っていただきたいということを申し上げました。それはただ防鳥ネットをやったからって止まるわけではないし、下の方から入ってくるねずみなどもおりますし、防鳥ネットはあくまでも(野)鳥(対策)ですから。防鳥ネットが破れているとかもよくありますので、それはもう全部、鳥インフルが出てくる前(の時期)に各県を通じて、点検も早くしてくれと。そういうところから鳥が入り込んで、インフル(エンザウイルス)をまき散らすのでということを申し上げて、チェックは各地区でやっていただいていると思うんですけども、防鳥ネットをまた張り替えるのかどうか分かりませんが、それらについては、ある程度自分の方でやってくださいと。鹿児島弁で言えば「伏せをしっくいやんせ」と。修理をすれば直るものもあるし、もう古くなって全部やり換えなければいけないのかどうか、その辺の事情も分かりませんので、そういう破れたところの修繕ぐらいは自分たちでやってくださいということを申し上げております。


  • 中西部太平洋まぐろ類委員会(WCPFC)年次会合の結果について

記者

  先週閉幕しましたWCPFCについて伺います。カツオの中長期の管理方式が合意するなど結果が出ましたが、こちらの受け止めと今後の日本の漁業への影響についてお伺いさせてください。それとまた、今後の政府の取組も併せて聞かせていただければと思います。よろしくお願いします。

大臣

  先日3日、WCPFC、中西部太平洋まぐろ類委員会の年次会合の結果が出まして、それによりますと、カツオ、北太平洋ビンナガ、北太平洋メカジキに関しまして、資源管理について新たな措置が採択されたということでして、何トンとかそういう具体的な話ではなくて、大枠の決定がなされたというふうに私どもは受け止めておりますが、これによって適切な管理が推進されるのではないかと、こんなふうに思っておりまして、特に日本はこういったカツオなり、ビンナガなり、それからメカジキ等にしても、大変日本は捕獲していますので、どうなっていくのかなというふうに注視はしておりましたが、新たな措置というのはカツオなんかは特に大枠の決定でありますので、一定量ということになってくると思うんですが、これらについてはトン数をきちっと決められなかったので、トン数というか数のところまでははっきり明言してないというふうに聞いておりますので、適正な管理が今後は推進されるのではないかなとこんなふうに思っております。あまり大きな影響は日本にはないのではないかとこんなふうに思います。


報道官

  よろしいでしょうか。それでは、これで大臣会見を終わります。

以上