このページの本文へ移動

農林水産省

メニュー

野村農林水産大臣記者会見概要

日時 令和4年12月13日(火曜日)11時05分~11時15分 於: 本省7階講堂
主な質疑事項
  • 令和5年度畜産物価格等について
  • 防衛費増額の財源について
  • 農地法制の在り方に関する研究会について
  • 今年の漢字について

質疑応答

  • 令和5年度畜産物価格等について(1)

記者

  大きく2点質問をさせていただきます。まず、畜産物価格についてです。今朝、自民党で来年度の畜産物価格案が承認されました。多くで価格が引き上げられることになりましたが、大臣の受け止めを教えてください。

大臣

  今朝8時半から自民党の方で、畜産物価格と関連対策について議論があったというのは報告を受けておりますが、今回は最も厳しい酪農対策をどうするかという、これは(農林水産)委員会でも、また予算委員会でも出た話でありますので、私どももそういうことを受け止めながら、内部で十分調整をさせていただきましたし、また与党の方でもいろんな角度からの議論をしていただきまして、私どもに対する申入れもいただきました。最終的には食料・農業・農村政策審議会の畜産部会(における諮問及び答申)を経て決定するということで、明日、畜産部会を開いて、正式決定でございますから、明日の正式決定を見てというか、それを踏まえてまたコメントしたいと思いますけれど、今の段階では途中でございますので、途中でのコメントは控えさせていただきたいと思います。


  • 防衛費増額の財源について

記者

  では、2点目についてお伺いします。防衛力強化の財源についてお伺いします。率直に防衛費増額の財源の一部を増税で賄うことについて大臣のお考えをお聞かせください。また、税制調査会が検討する法人税やたばこ税の増税への賛否、国債の追加発行や防衛費の圧縮といった代替案への御意見も、もしあればお伺いしたいです。お願いします。

大臣

  「国を守る」ということで、私はずっと選挙期間中からも、前も申し上げたと思うんですが、国の安全保障、エネルギーの安全保障、そして食料の安全保障。この3つの安全保障は今の日本にとって大きな課題だと、こんなふうに思っておりまして、その最も必要な防衛費の増額。これは国の安全保障に資するという観点でありますので、このことについては私もその方向は同じ認識でありますが、ただその財源については、歳出歳入両面での財源確保の具体的内容を年末に一体的に決定するとの認識は共有されているというふうに思いますが、ただ今、党内外からいろんな形での御発言があることは、皆さん方マスコミを通じて私も知っておりますけれども、まだ今の段階で、議論が特に(自民党)税調を中心になされておりますので、これらを見守りたいとこんなふうに思います。


  • 令和5年度畜産物価格等について(2)

記者

  先ほどお話ありました畜産物価格の決定に関連してちょっと伺いたいんですけれども、今朝の自民党の会合で、決議がまとめられまして、その中で畜産経営安定法について検証するように求められているかと思います。これについてどう対応されるか伺えますでしょうか。

大臣

  畜産についてはいろんな法律があって、基本になるのは畜産経営安定法(畜産経営の安定に関する法律)ですけれど、それに関わるいろんな法律もまたあります。ですから、今検討し直さなければいけないのかというところもあるんだろうと思うんですけれど、どの部分が一番問題になっているのか。そういったことも内部でもちょっと検証しなければいけないとは思いますけども、私が一議員であれば、ここを直して欲しいというところは考えられるんですけど、公の立場であるとまだ言えない部分があるということだけは御理解いただきたいと思います。いずれにしても制度疲労を起こしているということはないと思うんですが、一部を手直ししてくれという、そういったようなものも、団体の皆さんや、あるいはまた議員の皆さんからも少しそういう話はお聞きしておりますけれども、具体的にどこを手直しするかというところまでまだ至っておりません。本当にやらなければいけないのかどうか。一遍作った制度を変えていくというのはなかなか難しいことでありますので、そういう意味において、どういうところが今の現実的な問題として合わないところがあるのか、これは検証してみないとわからないと思うんですね。ただ、いろんな意見があることは私も承知しております。


  • 農地法制の在り方に関する研究会について

記者

  もう1点農地について伺いたいんですけれども。昨日、農地法制に関する研究会が立ち上げられたかと思うんですけれども、今のタイミングで農地について検討する狙いと、この研究会を通じて期待することについて、お考えを伺えればと思います。

大臣

  農地につきましては、先ほどの食料安全保障の観点からも食料生産の基盤である農地については、将来にわたって持続的に確保していかなければならないというのが基本であります。そうしたときに、いろんな農地に対する御意見などがあることもまたこれも聞いておりますが、基本的にはやっぱり優良農地は確保していかなければならないと。狭い日本ですから、農地をもし荒廃させる、あるいはまた転用するということがどんどん進んでいきますと、食料生産に支障を来すというふうに思います。ですから我々のスタンスとしては、とにかく農地はやっぱり守るべきものだと。持続的に農家が経営をしていただくためには、やはり基盤になるのは農地ですから、そのところはしっかりと守っていきたいとこんなふうに思っておりまして、前も営農型の太陽光発電の話が出てきたんですけれども、どんなものかなということをやっぱり思いますね。本当に畑の上なり、田んぼの上に(太陽光)パネルを張って、その下で営農が続けられるかというと、なかなかそういう理想的な形には、別な党の代表の方でそういうことをおっしゃっておられる方もいるというのも知っていますけれども、本当にそういうのは農地の姿なのかと考えたときにですね、もちろん太陽光発電も重要だということも認識はしておりますけれども、それを農地に求められると、これはまたいかがなものかというのは思いますね。やっぱり安易にやってはいけないと思いますよ。


  • 今年の漢字について

記者

  ちょっと趣向が変わるんですけれども、昨日、今年の漢字ということで、戦争の「戦」という字が選ばれましたけれども、大臣にとっての今年の一字を教えていただけますでしょうか。ちょっと少し早いんですけれども、今年の農林水産業の総括も含めてお話いただければと思います。

大臣

  今朝、報道官からそんな話があって、いわば食料安全保障の「安」という「安い」という字かなと思ったら、官房長官がもう既にそれを発表されたというので二番煎じは使えないなと思っているところなんですが、私はずっとここの役所に来てからも、今も言っているんですが、ターニングポイントという、一文字じゃないんですけども、これを日本語に直せば、「変わる」という「変」、変化の「変」ということだと思います。食料安保の「安」が先に取られたならば、ターニングポイントだなと。これはずっと自分で言ってきたことですから。変化の「変」というように、一文字で表せというのはなかなか難しいんですが、それを掲げて今年1年やってきたし、来年は、このターニングポイントが今年であれば来年から変わっていくと。日本の農業を変えていくという、そういう意味での「変」という字を充てさせていただきたいと思っています。


報道官

  よろしいでしょうか。それでは、これで大臣会見を終わります。

以上