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農林水産省

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野村農林水産大臣記者会見概要

日時 令和5年1月23日(月曜日)11時29分~11時44分 於: 本省7階講堂
主な質疑事項
  • (大臣から)ドイツへの出張について
  • 第211回通常国会について
  • 「北方四島周辺水域における日本漁船の操業に関する協定」に基づく政府間協議について
  • デリシャスパーティ♡プリキュアについて
  • ドイツへの出張について
  • 生乳の需給について

冒頭発言

大臣

  私の方から一つだけ報告がございます。1月19日(木曜日)から22日(日曜日)まで、ベルリン農業大臣会合に出席するためにドイツに出張してまいりました。初めての外遊です。会合では二つ、大きな点を申し上げたところです。一つは、各国が国内の資源を無駄なく利用して、それぞれの手法で持続可能な農業を実現することの重要性を呼び掛けました。また、この機会を捉えまして、EU、カナダ、イタリア、ドイツ、フランスの農業大臣と2国間会談を行いました。G7宮崎農業大臣会合が4月に開かれますので、それに向けてのバイ会談で、アメリカとイギリスの大臣が欠席でしたが、5カ国の大臣との会談ができました。もう一つ申し上げたのは、EU及び欧州の各国に対して、日本産食品の放射性物質に関わる輸入規制の早期撤廃をお願いをしたところです。さらに資材の高騰対策で大変御協力いただきましたので、カナダの大臣に謝意を申し上げました。G7ほか世界各国の農業大臣と持続可能な農業に関する議論を通じて、お互いの認識を確認し合うことができたと思っておりまして、4月のG7宮崎会合を主催する議長として、有意義な機会になったと考えております。

質疑応答

  • 第211回通常国会、「北方四島周辺水域における日本漁船の操業に関する協定」に基づく政府間協議について

記者

  まず1点目ですけれども、本日、通常国会が召集されます。政策課題と国会審議に挑む大臣の意気込みを教えてください。
  2点目は安全操業協定です。日ロ間の安全操業協定について、ロシア側が現時点での今年の操業条件を決める政府間交渉に応じない方針を示しました。日本の漁業や流通への影響について、どの程度あるのか、また、今後の対応について教えてください。

大臣

  いよいよ今日から通常国会が始まりまして、本年の課題は、昨年末に作成されました「食料安全保障強化政策大綱」を現場で具体化していくとともに、食料・農業・農村基本法の見直しに向けた検証について、政策の新たな展開方向を6月を目途に取りまとめていくことと考えております。これは総理からの指示であり、当然基本法の(見直しの)ベースになっていく話です。このため、食品や生産資材の過度な輸入依存からの脱却を目指す構造転換対策について、現場に寄り添いながら目に見える形で進めてまいりたいと思っております。また、食料・農業・農村基本法の見直しについては、国民的コンセンサスを形成しながら政策の新たな展開方向をしっかり整理していきたいということで、基本法検証部会の方を今(時点で)7回開き、進めているところです。このほか、今国会において、我が省として4本の法律をお願いしたいと思っています。水産関係が3本、林野関係が1本ということで、当初予算なり、提出予定法案が1日も早く成立するよう、国会審議において丁寧な説明を尽くしてまいりたいと思っております。
  それからロシアですね。私もちょうど向こう(ドイツ)におりまして、新聞を読んでびっくりましたが、この(北方四島周辺水域枠組協定に基づく)協議につきましては、昨年から外交ルートを通じて、ロシア側と日程調整を行ってきたところですが、先週19日、ロシア側から外交ルートを通じて、この協定に基づく政府間協議の実施時期は、現時点では調整できない旨の通知があったと承知しております。このようなロシア側の対応は、日本側としては受け容れられるものではないということで、農水省としては、日本漁船の操業を確保するために、外務省とも連携しながら、1日も早く協議を開催できるよう、引き続き適切に対応をしてまいりたいと思っています。


  • デリシャスパーティ♡プリキュアについて

記者

  話題変わって、今(TVで)放映中のプリキュアについて教えてください。「デリシャスパーティ♡プリキュア」という今放映してるものを農林水産省が応援しているようでして、ツイッター、ユーチューブなどで熱心に話題にしております。今週末の放送で最終回を迎えるそうなんですけど、大臣、このアニメとの取組といいますか、これについてどういうふうに評価されていますか。

大臣

  私も見ました。大変分かりやすく、若い人もアニメを見ているということで、農水省の事業なり業務、今取り組んでいる内容について、非常に分かりやすく、国民の皆さん、特に若い人たちに食や農業の大切さをアニメを通じて多くの人に知っていただけているのではないかと非常にありがたいと思っております。農林水産省としても、日本の農林水産業や食について、積極的な情報発信を続けてまいりたいと思っております。私もこれ(バズマフ)に出てくれと言われておりますので、いつでも取材を受けますと広報担当部署に言っているところです。


  • ドイツへの出張について

記者

  冒頭にもありました、ベルリン農業大臣会合について、G7の閣僚ともバイ会談をされて、特にその中で、次のG7の開催に繋がるものとか、印象に残るものがあれば教えていただければと思います。また、EUの加盟国とは福島原発事故による輸入規制の早期撤廃についても求められたということですが、これに対する各国の反応はどのようなものだったのか教えてください。

大臣

  G7については、先ほど申し上げたようなことですが、私から2つ、特に強調したこととしては、まず各国に、日本で取り組んでいる国内資源の有効活用の具体的な話をさせていただきました。我が鹿児島とは言いませんでしたが、日本では、牛糞、豚糞あるいは鶏糞といったものを活用して、できるだけ肥料のコストを安く上げていることを具体的にお話させていただきました。もう一つ、特にEUの皆さんに申し上げたのは、放射性物質に関わる輸入規制の早期撤廃です。これについては、非常に前向きな発言の国もありましたし、「担当ではないので、持ち帰って、きちっとそれぞれ申し伝えます」と、理解をお示しいただいたと思っております。これからの取組、どうなっていくのかは分かりませんが、できるだけ早くこの規制を解いていただきたい。きつく言いましたのは、とにかく、(欧米、ロシアの中で)規制をかけているのはロシアとEU諸国だけで、アメリカなりイギリスは、規制は解いていますから、EUの皆さんには十分考えてくださいと。科学的な知見に基づいて、放射性物質の問題はありませんということは強く申し上げてきたつもりです。


  • 生乳の需給について

記者

  生乳の需給バランスでございますが現状と先行きについて教えてください。北海道では生乳の廃棄問題がいまだに相次いでいるという情報もあるのですけれども、その部分、廃棄の現状について、農水省としての認識も併せてお願いします。

大臣

  生乳の廃棄問題は、以前の会見でも出たところですが、事実関係を調べて、北海道の新聞に載った記事も見せてもらったことがありますが、事実関係は我々も把握はしておりません。これから先はどうなるのかという御質問の趣旨だと思いますが、今後春先から初夏にかけて例年、生乳生産は増加します。それは牛の調子が(暖かくなると)良くなってくるからです。一方では、消費の面から見ますと、春休みとか5月の大型連休で学校給食が停止するため、需給は緩和する方向になっていくのではないかと思っています。業界では、メーカー、あるいは生産者が生産抑制対策を取り組んでいますし、農水省としても先の補正予算で、経産牛の早期リタイアによる抑制的な生産の取組に対する支援に、農家あるいはメーカーだけではなく、国も積極的に対応することで、補正予算を認めていただいたところですので、生産者団体による計画的な生産抑制の取組を国としても後押しをして、需給の緩和を何とか防ぎたいと思っているところです。


報道官

  よろしいでしょうか。それでは、これで大臣会見を終わります。

以上