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農林水産省

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野村農林水産大臣記者会見概要

日時 令和5年2月7日(火曜日)10時00分~10時13分 於: 本省7階講堂
主な質疑事項
  • 飲食店における利用者の迷惑行為について
  • 前総理秘書官の発言について
  • 酪農経営の実態把握等について

質疑応答

  • 飲食店における利用者の迷惑行為について

記者

  外食で迷惑動画の投稿が相次いでいる件について伺います。先週、回転寿司店などを中心に、迷惑行為を撮影した動画が連続してSNS上に拡散されました。日本人の食文化の一つでもある外食が脅かされる事態となっていますが、大臣はこのことをどう受け止めていますか。また、日本の食を守る農水省として対策を講じるなど、どうするべきとお考えでしょうか。

大臣

  私も報道で(迷惑動画を)見たわけですが、食に対する迷惑行為は消費者の方々に大変な不安を与えるものだと思います。また、食品産業事業者への影響も大きいものであり、このような行為が行われたことは誠に、非常に残念です。食品の安全(の確保)と食品産業を振興する農林水産省としても、事業者からの声もよく聞きながら、このような迷惑行為についての今後の状況を注視していきたいと思います。事業者の方でも刑事・民事両面から厳正に対処する方針だと伺っていまして、食に対する、特に国民の皆さん方に不安を与えることはあってはならないことですから、模倣的なものが今後出ないとも限りませんので、ここは警察でも厳正に対処してほしいなと。昔からいろいろな悪いことをするのはあったのですが、こういう食品に対することというのは、我々の年代ですと、食べ物を粗末にすると罰が当たるとよく言われたものですけれども、今はあまり道徳的な教育もありませんでしょうから、平気でやってしまうのだろうと思うのですが、これはもうあってはならないことです。特別に農水省として何をするということはないのですが、もう啓蒙する以外にありません。


  • 前総理秘書官の発言について

記者

  あともう1点伺います。LGBT関連で岸田総理が秘書官を更迭した件について、荒井前秘書官の発言をまずどう受け止めていらっしゃるかと、岸田総理が国会の答弁で、「全ての国民にとっても家族観や価値観や、そして社会が変わってしまうこうした課題」などと述べています。この総理の答弁の受け止めについてはいかがでしょうか。最後に大臣御自身は同性婚の法制化に賛成か反対かもお聞かせください。お願いします。

大臣

  総理の発言は、社会全体に影響を与えるものとの認識を示されたのだろうと思います。総理も同性婚をめぐる議論を否定しているのではなくて、まずは国民各層の意見、国会における議論の状況、それから同性婚に関する訴訟の動向、地方自治体におけるパートナーシップ制度の導入や運用の状況等を注視していく必要がある旨を述べられたものと承知しております。私の意見ですけれども、閣僚としての立場で会見を行っておりまして、先ほど申し上げたとおりでございます。昨日、(衆議院)予算委員会でも官房長官が閣僚を代表して、総理の意図はこういうことだったと申し上げましたので、私の個人的な意見は差し控えさせていただきたいと思います。


  • 酪農経営の実態把握等について(1)

記者

  酪農に関連して2点伺います。先週の予算委員会で大臣はですね、「酪農家の離農の状況について2月1日時点の戸数を7月に公表という例年のスケジュールでは遅い」として、実態を早急に調べるよう指示したことを明らかにされました。これについて、今後の対応を教えていただきたいのと、改めてですけれども、今の酪農をめぐる現状の御認識も教えていただければと思います。

大臣

  まず1点目については、(先週の予算委員会の際は、)相当の酪農家が離農し始めたという質問から入って来られたものですから、そういうことを申し上げたのですが、畜産統計調査が2月1日(時点)で行われ、これを取りまとめて発表するのは7月では遅いということで、(私からは、)いろいろな団体、組織なり県を通じて、役所の方で事前にどういう状況か調査をしてくれと指示しています。したがって、調査を始めていきますから、近々にはそういった状況が把握できるのではないかと思っています。我々の方にも例えば北海道ではもう400人離農したとか、あるいは何人離農したという話がありますが、本当かどうかも分からないものですから、我々自身も今の状況を把握するために、畜産統計調査の結果を待つより、各県に聞き取りでもいいから、ある程度の数字を押さえてくれと申し上げたところです。離農したという話ですけれども、本当に酪農をやめて1頭も牛舎に牛がいないのか、そうではなく、私の地元でも、今餌代も高いので2、3頭処分しようかというのを離農ということでとらえている方もいると聞いています。ですから、その辺の実態がまだ分からないので、役所の方で調べようと思っているところです。もう1点は。


記者

  酪農の今の現状認識を改めて。

大臣

  今まで酪農に対しては、相当の対策を打ってきていまして、例えば、コロナ対策の(畜産物)需給安定推進事業で37億円、それから飼料の(国産粗飼料利用拡大)対策で74億円。それから今度の(酪農)経営改善緊急(支援)事業は(経産牛の)淘汰事業として50億円。これを3月1日から始めますが、乳量の少ない牛を早めに(肉用に)出荷して数を減らすというのはこれまで生産者も自らやっていますが、3月1日からは国からも支援して1頭当たり15万円(を奨励金として交付する)ということでやろうとしていますので、ある程度需給バランスをとっていかなければならないだろうと思っています。これから暖かくなると、牛乳の消費も少しずつ回復してくるのではないかと思っていますが、今のところ需給は緩和状態で、少し締まっていかないと良くないのですが。いろいろ対策は今までやってきたわけですが、餌が高いのは、酪農だけではなく、全ての畜産に当てはまる話ですので、酪農だけの対策というのはなかなか難しさもありますが、在庫の低減対策などは(酪農家)自らやっていますし、先ほど言いました3月1日からは新たな仕組みとして、国の方でも(生産抑制支援を)実施していきますので、功を奏してくれればいいかなと思っています。


記者

  先ほどの実態調査、近々に把握できるとおっしゃったと思うのですけれども、近々というのは春先とかイメージしていればいいのでしょうか。

大臣

  日程的なことは(具体をまだ)聞いていませんが、今、関係者と調整をしています。我々も早く把握したいです。


  • 酪農経営の実態把握等について(2)

記者

  今の酪農の質問に関連してですが、調査の結果は公表される見通しはあるのかというのと、餌高と牛乳などの価格は高いけれども需要が今のところ低い状態で離農される方が増えているというのは私も聞くのですが、このまま離農者が増えると、供給の部分が来年度、不足することも懸念としてはあるのでしょうか。

大臣

  調査の結果が出て、どういう対策を打てばいいのか、まだ答えを言えないですけれども、何らかの対策をしていかなければいけないとなれば、これは検討をしなければいけないと思っています。また、(自民)党の畜産・酪農対策委員会の方でもどういった議論をされているのか。あるいは4月に統一地方選挙があり、こういう時にどういった農家の皆さんの声があるのかを聞きながら、どういう対策が必要か検討はしなければいけないと思っています。ただ、なかなか決め手がないんです。需要が伸びていければいいのですが、今度は子供の春休みや5月の連休が来て、消費減の要素もあるので、需要拡大の面というのは、なかなか今見出せないところです。何か方法があるのかどうかですね。


報道官

  よろしいでしょうか。それでは、これで大臣会見を終わります。

以上