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農林水産省

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野村農林水産大臣記者会見概要

日時 令和5年5月16日(火曜日)9時09分~9時15分 於: 衆議院第18委員室前
主な質疑事項
  • 米国向け牛肉輸出の低関税枠の全量消化について
  • JA全中からの食料・農業・農村基本法の見直しに係る要請について

質疑応答

  • 米国向け牛肉輸出の低関税枠の全量消化について

記者

  和牛のことについて、アメリカ(向け)の(輸出の低)関税枠が一杯になりまして、和牛の関税が引き上がりましたけれども、その所感と今後日本の輸出に与える影響についてお聞かせください。

大臣

  米国への牛肉輸出につきましては、低関税枠が(日米貿易協定交渉の結果)複数国枠(により適用となる)ということに変わってから、輸出量が非常に伸びたのですけれども、昨年から、ブラジルを中心に(低関税枠が年の早い時期に)全量消化され、(今年も既に)日本や他の国の低関税で輸出できる枠が無くなってしまいました。今後、米国向け牛肉輸出の動向を注視していく必要があると考えていますが、米国とは4月21日に、私とビルサック農務長官と宮崎でバイ会談を行いました。その時にこの牛肉の問題について「何とか是正してくれないか。そうしないと、また今年もブラジルが(低関税)枠を全て埋めてしまうので、日本が輸出ができなくなる。これは(貴国の)国民にとってもマイナスでしょう」と申し上げたのですが、その時のビルサック農務長官の答えは、詳細は控えますが、前向きにとらえておられたようでして、これは農務長官の役割ではなくて、USTRの役割だから、USTRの長官に言っておきますとのことでした。今後どうするかについて(引き続き粘り強く我が国の考えを主張してまいりますが)、一つだけありがたいと思っているのは、昨年に比べ、日本から米国への輸出量は相当増えています。これは良い数字だと思っているのですが、昨年の(輸出)実績は、341トンなのですが、今年は1月から3月までだけで4月はまだ加えていませんが、533トン輸出しており、(前年比で)156%増えています。これは、日本の商社やメーカーが、(枠の超過を予め見越して年初の冷凍での)輸出を事前に早めるなど処置した結果だろうということが(輸出が増えた理由の)1点。2点目はやはり日本の牛肉はおいしいということで、アメリカでも需要が増えてきたのではないかと思っています。


  • JA全中からの食料・農業・農村基本法の見直しに係る要請について

記者

  先週金曜日にJAグループが食料・農業・農村基本法の見直しについて、農水省に政策提案をされています。その内容への受け止めをよろしくお願いします。

大臣

  先ほども衆議院の農林水産委員会でお詫びを申し上げたのですが、発熱により先週11日の(同)委員会に出席がかないませんでした。それで先週公務を休ませていただきましたが、その際にJA全中の会長や全国連の会長がお見えになって、野中副大臣や藤木政務官に(食料・農業・農村基本法の見直しなどについて御提案の)話をされたということは伺っています。私も一昨日内容を伺いました。(新聞でも報道されていたので)おおよそは分かっていましたが、(御提案の内容は)我々の方向と大きく変わっていないという思いがしてなりません。私はいつも、食料・農業・農村基本法については、いつでも安価に輸入できる状況が続くわけではないので、食料安全保障の強化をしっかりと行っていく必要があると申し上げておりましたし、また、農業・食料産業を環境等に配慮した持続可能なものへ転換していく必要がある等、言っておりましたが、そういうことはJA全中の要望書の中にも書き込んでありました。今後、食料・農業・農村政策審議会において今議論をしていただいていますが、6月中下旬には、おおよその(食料・農業・農村政策の新たな展開)方向がまとまると思っていますので、JA全中の皆さん方の新たな(食料・農業・農村基本法の)改正に向けた対応への我々の答えになると思っています。向いている方向は一緒だということは間違いありません。


報道官

  よろしいでしょうか。それでは、これで大臣会見を終わります。

以上