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農林水産省

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坂本農林水産大臣記者会見概要

日時 令和6年1月12日(金曜日)11時19分~11時28分 於: 本省講堂
主な質疑事項
  • 令和6年能登半島地震に係る農林水産関係被害について
  • 特定技能2号の農業技能測定試験での初合格について

質疑応答

記者

  能登半島地震について、先ほど災害対策本部が開かれましたが、これまで把握されている被害状況と、被災地からの要望に対してどう対応していくかお伺いします。

大臣

  今般の地震による農林水産関係の被害状況については、現時点で調査中ですが、農地や水路、ため池などの農業用施設で500箇所以上。畜産農家での施設損壊が40件以上。山地災害や林道施設、木材加工・流通施設等で190箇所以上。漁船の転覆、沈没、座礁169隻以上や、漁港で71漁港以上などの被害の報告を受けています。農林水産関係の被害と対応や、食料支援の状況については、ホームページにも掲載していますので、ご覧いただきたいと思います。引き続き、関係自治体とも連携をして、被害状況の速やかな把握、災害応急対策、適時的確な情報提供に努めてまいります。要望は、まだ孤立した集落もあり、今まとめているところです。(畜産農家での)水の不足等は、小型ローリー車を使いまして、水を供給しています。餌等についても、小型車を使って、それぞれの農家に供給しているところです。


記者

  特定技能制度について、昨年末に農業分野では初となる特定技能2号の技能試験が行われまして、12名が合格したと発表されたことについて所感をお願いします。

大臣

  昨年12月、全国農業会議所が実施した特定技能2号の農業技能測定試験の結果、農業分野で初となる12名が合格したと公表されたことは承知をしています。12名の内訳は、耕種農業全般が3人、畜産農業全般が9人と聞いています。今後、合格者が特定技能2号の在留資格を取得するためには、出入国在留管理庁の許可が必要となりますので、許可を取得した後は、優秀な外国人材に、農場長などの現場のリーダーとして、中長期的に活躍していただくことを大いに期待しているところです。


記者

  先ほど対策本部で、キッチンカーの派遣が始まったというお話がございました。農水省の役割とか被災地の食料アクセスの改善に向けて期待されているところがありましたらお願いします。

大臣

  農林水産省では、現地に職員を派遣し、現場のニーズを十分に把握しながら、支援に取り組んでいます。そういう中で、被災地において、温かい食事を求める声が数多く寄せられていることを踏まえて、(外食事業者の協力を得て)昨日から、七尾市でキッチンカーを利用して、牛丼の無償提供を始めています。11日(木曜日)から毎日20日(土曜日)までの間、七尾市内の避難所で提供をしていただけると伺っています。現時点で、数社から支援の申し出もいただいているところであり、被災市町と派遣について調整を行っているところです。


記者

  能登半島地震ですが、隆起の関係で、かなり漁港にも被害が出ていると聞くのですが、何か把握していることがあればお願いします。産業としての漁業がこれからどうなるのか、何か現状・見通しが分かる範囲で、お願いできますか。

大臣

  (海底地盤)隆起につきましては、非常に深刻な問題だと思います。今後、新たな漁港として、どうしていくかということは、考えていかなければいけない問題だと思っています。石川県で58漁港、新潟県で3漁港、富山県で10漁港で、防波堤、岸壁、臨港道路の損傷被害が確認されています。特に石川県の被害が大きく、海底地盤が数メートル隆起している漁港が確認されています。また、同県下の市町が管理する61漁港の内の51漁港で被害が出ています。引き続き、調査をしますけれども、非常に困難な状況です。漁船については、石川県で転覆、沈没120隻以上、座礁が15隻以上、流出10隻以上、その他漁船15隻が新潟県の沿岸に漂着していることも確認されています。MAFF-SATを動員して、今、被害状況の把握をやっているところですけれども、産業として、どうやって再生させるかということについては、MAFF-SAT等々の情報を集めて、関係自治体と連携し、漁業者、水産加工業者の方々に寄り添う形での産業再生ということで、万全を期してまいります。


報道官

  よろしいでしょうか。それでは、これで大臣会見を終わります。

以上