このページの本文へ移動

農林水産省

メニュー

江藤農林水産大臣記者会見概要

日時 令和6年11月19日(火曜日)10時24分~10時34分 於: 本省会見室
主な質疑事項
  • (大臣から)福島県下への出張について
  • 日中首脳会談について
  • 行政事業レビューにおける指摘について
  • 国内におけるランピースキン病の初確認について

冒頭発言

大臣

  本日、私から1点報告がございます。明日20日(水曜日)東日本大震災の被災地の現地調査のため、明朝、笹川副大臣、庄子政務官及び山本政務官とともに、福島県下に出張することにしました。(令和元年に農林水産大臣として)お伺いしましたが、発災後13年経過した現時点での復興状況を直接把握し、また、今なお残る課題について現場の方々の生の声をお聞きしたいと思います。詳細は、この後プレスリリースします。私からは以上です。

質疑応答

記者

  先週末の日中首脳会談について、福島の処理水による輸入再開の合意の着実な履行及び牛肉と米の輸入再開・拡大についての意思疎通を継続することで合意しましたが、受け止めと今後の対処方針を伺います。

大臣

  総理が機会をとらまえて、習主席に対して言っていただいた3つの案件、総理に大変感謝したいと思います。9月に日中間で発表した共有された認識は、これから実施していくことが肝心ですので、認識だけではなく実施すると、習近平国家主席に確認いただいていますので、農水省としてもフォローアップしていきたいと思います。
  会談の場で意思疎通の継続が確認されましたので、外務省とも連携しながら、農水省としても取り組んでいきたいと思います。この成果を結果に活かしていきます。



記者

  先週の水曜日、内閣官房の行政事業レビューで、「eMAFF(農林水産省共通申請サービス)」が取り上げられました。議論の中で、eMAFFの1件当たりのコストが、昨年度の予算で計算すると、1件あたり6万5,000円かかっていると。6万5,000円はいくらなんでも高すぎるのではないかという指摘が有識者からありましたが、受け止めと今後の改善策で考えているものがあれば教えてください。

大臣

  ご指摘は非常にごもっともだと受け止めています。そもそもオンライン化するというのは、行政手続きの簡略化、コストを下げるということが主眼であるべきなのに、逆に1件当たり6万数千円もかかってしまうと説明がつかない。私も閣僚になって説明を受けて、今後しっかり見直すと言われましたが、一つのシステムに全部乗せるのがまずかったという話も細かく聞きました。私も詳しくないので、それがどれほどの改善効果を生むのかは、知識の範囲では評価できませんが、担当課も反省して、昨年秋から見直して、本来の趣旨に則ったものにしていくと私に熱く語りましたので、彼らの意気込みを信用したい。
  私からは、見直して改善できなかったら言い訳はきかないと重ねて言いました。しっかりやると言っていますから、部下を信じたいと思います。



記者

  この場でお答えいただかなくても構いませんが、そもそも費用対効果をどうみていたのだろうかと。費用対効果が来年度で全体の申請の6割が電子申請になるという想定が、実態としては1%ぐらいしか進んでいない。あまりにも現実性がないKPIを上げていたのではないかと考えられる状況です。これに限らず、ここまで想定と外れるものが出てくると農水省の施策全体の信用性、費用対効果をちゃんと考えているのかということになりかねない話だと思いますが、どのように費用対効果を当時見ていたのか、もしお答えいただけるのであれば伺いたい。かなり技術的な話だと思いますので、伺えないのであれば、また後ほど事務方からお話を伺えればと思います。

大臣

  費用対効果については、KPI等をどのように算定したのかは私からはお答えできませんが、現場の声として、農水省のさまざまな補助事業申請は手続きが煩雑で、紙媒体でやるのは大変だと。私もずっと農政をやってまいりましたが、今まで紙に文書で書いてもらったものをチェックシート方式にしたり、さまざまな手続きの簡略化を進めてきました。その先の一つのゴールとして、農水省としてもオンライン化を積極的に取り入れたいという考え方自体は間違っていないと思います。ただ、制度設計の段階で厳しめに見たのか、楽観的な将来設計図に基づいて書いたのかはまだどちらと申し上げられませんが、6万数千円もかかってしまいましたから、結果だけ見れば後者だと思います。
  農水省全体の制度設計についても、これを一つの例として、すべてが甘いと見られるのは心外ですが、eMAFFについてはそういうご批判をいただいても仕方がない結果だと思いますので、今後、様々な制度設計を行う上で、しっかりとした予見可能な未来の画を書いて、それに基づいて予算要求し、執行する体制を徹底していきたいと思います。

記者

  牛のランピースキン病について、今月、国内で初めて発生して以降、感染が広がっていますが、現状の受け止めと今後の対応を伺います。
  ワクチンについて福岡県で接種が決まった一方で、摂取した場合は米国に牛肉を輸出できなくなることで、どう対応するのか考えをお願いします。


大臣

  11月6日(水曜日)、乳用牛の農場で発生しました。国内初ということで、最初の報告を受けた時は大臣ではありませんでしたが、(自民党総合農林政策)調査会長という立場で非常に緊張しました。これまで我々が経験したものとは若干内容が違い、乳用牛の生産に一時的な影響は出ますが、時間の経過とともにほぼ回復すると言われています。
  肉用牛についてはまだ感染事例が確認されていませんので、肉用牛にいかなければいいなと思います。生乳は出荷ができませんので、原因となるダニやサシバエの駆除をしっかりやること。そして感染した牛は隔離しなければなりません。隔離することによって広がりを防ぐと。20キロ圏内は、ワクチン接種をやっていますが、ワクチン接種した牛の(米国への)輸出についてはだめだと。例えば宮崎などの他の地域については、輸出停止になりません。
  最初は、他の国からも厳しいリアクションがくるという話があり緊張しましたが、農水省も素早く動き、各国にしっかりと説明した結果、輸出に関しての大きな影響は今のところないだろうと。しかし、これ以上広がらないことが一番肝心なので、防疫体制の徹底などを各都道府県に徹底したいと思います。




報道官

  よろしいでしょうか。それでは、これで大臣会見を終わります。

以上