このページの本文へ移動

農林水産省

メニュー

江藤農林水産大臣記者会見概要

日時 令和7年1月10日(金曜日)9時52分~10時00分 於: 本省会見室
主な質疑事項
  • (大臣から)農林水産物・食品の輸出拡大のための輸入国規制への対応等に関する関係閣僚会議について
  • 1月8日からの大雪等に関する被害状況と今後の対応について
  • 民間貿易で米を輸入する動きへの受け止めについて
  • 首相と全漁連会長との面会について
  • 訪中について
  • 野菜の価格について

冒頭発言

大臣

  本日、輸出関係閣僚会議が開かれ、(私から)農林水産物・食品の輸出拡大の加速化を図るとともに、食品産業の海外展開、インバウンドによる食消費の拡大との相乗効果により、海外から稼ぐ力の強化を図ることを説明しました。この会議での議論や、官房長官の指示を踏まえ、施策の具体化を進めてまいります。私からは以上です。

質疑応答

記者

  昨日から、日本海側を中心に雪となっていて、交通や物流などに影響が出ていますが、現時点における農林水産物への被害や今後の対応等はありますか。

大臣

  とにかく被害の状況をできるだけ早く掴む努力をしています。今朝、1月10日(金曜日)朝8時の段階では、青森県から、リンゴの枝折れ、農業用ハウス21棟、農業用倉庫1棟、畜産関係施設1棟が被害を受けているという報告を受けていますが、これが全てだとは思っていません。他の県も当然あるでしょうし、青森県も他にあると思いますので、農政局、県を通じて、早く実態調査し、被害の状況を掴む努力をしたいと思います。それを受けて、国からの人材の派遣もできるだけ早く、自治体との連携を深める中で実施していきたいと思います。



記者

  国家貿易の枠外となる民間貿易で米を輸入する動きが出てきました。国産の需要を奪う懸念もありますが、この状況をどのように受け止めているのか聞かせてください。

大臣

  SBSは全部枠が埋まったことを受けて、国内のお米が高いこともあって、(民間貿易における関税が)341円/キロあっても買おうという方が出てきている。過去の例を見ると、令和2年度は426トン買われています。11月現在で399トンですが、まだこれから増えることも予見されますが、枠外で買うことは、これまでも行われてきたことです。特別なことではありませんが、この枠内で買えなかった方々が、主食用米を輸入しているという事実は、間違いなくあると認識しています。



記者

  国産の需要に影響するような懸念はありますか。

大臣

  何といっても(関税が)341円/キロです。大変な高関税なので、イタリア料理で使うお米であったり、インド料理で使う長粒種であったり、どうしてもこだわりのある方については買う方もおられます。また、現下の主食用米の値上がりについて、対応したいという方もおられますけれども、全量の700万トンに対する量は、それほど国内の価格に影響を与えるようなロットではないと認識しています。



記者

  今週、石破総理大臣のもとに、全漁連の方が要望に来られたと思います。主に水産物の中国への輸出再開に向けた要望かと思いますが、それを受けて、今後の対応として考えられることを伺います。

大臣

  とにかく科学的根拠を持たないものですので、総理大臣を筆頭に、あらゆる閣僚が、あらゆる機会を捉まえて、早期の再開に向けて努力をすることは、当然のことです。全漁連の会長に対して、そのような発言をされたことは、メディアを通じて知りましたが、総理の強い意思もありますので、私も閣僚の1人として、これにはしっかり取り組んでいきたいと思います。



記者

  来週中国を訪問されるという報道も見受けましたが、このことについての考えや、どういうことをしたいか伺います。

大臣

  大臣に任命していただいて、自分としてはすぐ中国を訪問して、牛肉、米、水産物について、しっかり外交努力をしたいということは、随分早い段階から調整させていただいてきました。今、その方向で調整中ですが、最終的な報告ができる段階ではありませんので、決まりましたら、メディアの方々にもご報告させていただきたいと思います。どのような内容について話をするかは、省内でも、外務省とすり合わせをしながら検討を進めていますが、この段階で申し上げることはできませんので、日程が固まり次第、どのようなことをどのような方々と面談して話をするのか、しっかりご報告したいと思います。


記者

  キャベツの高値が続いていますが、キャベツを中心とした野菜の高値が続く状況ついて伺います。

大臣

  非常に大変なことです。私はとんかつが大好きなので、私が行くとんかつ屋さんはキャベツのおかわりが自由なので、大変だろうと思います。テレビでも、特に大玉がないと。少雨であったり、寒すぎたり、低温であったりが理由で、キャベツ、玉ねぎ自体はあるのだけれども、成長が悪く、大玉がないということです。全然値段が違うのです。都内スーパーでも、大玉になると1個1,000円とかを報道で見ました。びっくりするような値段です。これは、農林水産業の持っている厳しい側面の顕れだと思います。しっかり情報を確実に掴んで、消費者の方々にお伝えすることも我々の責務ですので、この状況については、リアルタイムでなるべくお知らせできるように努力したいと思っていますが、希望的観測と言われるかもしれませんけれども、天候が回復すれば供給量がまた元に戻ってくれるのではないか。私がこうなるとかはとても言えませんけども、そう認識しています。


記者

  価格の高値が続いていることについてはいかがですか。

大臣

  それは消費者の方々にとっては非常に負担だと思います。ただ、わかっていただきたいことは、また一つの側面で、出荷者、農家が値上がり分を全部利益として確保できているかというと、決してそうではない。玉が小さく、場所によって、2割から3割も出荷量が減っていることであれば、量×価格が農家の収入ですので、消費者の方々にもご理解いただきたいのは、店頭価格がどんと上がっているから、農家が儲けているということではない。産地間では(収入の差が)あるかもしれませんが、合理的な価格形成に向けて、今年は法律を出す年でもあるので、消費者の皆様は我慢してください、天気のせいだからしょうがないと言うつもりはありませんが、農家の方々も、大変なご苦労をして、出荷の努力をしているということは、ご理解いただければありがたいと思います。




報道官

  よろしいでしょうか。それでは、これで大臣会見を終わります。

以上