江藤農林水産大臣記者会見概要
日時 | 令和7年1月14日(火曜日)10時52分~11時00分 於: 本省会見室 |
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主な質疑事項 |
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冒頭発言
大臣
私から冒頭の発言がございます。まず、先週からの大雪や、昨晩の日向灘を震源とする地震については、現在、被害状況の把握に全力を尽くしています。地元自治体とも連携して、状況に応じて適切に対応してまいります。
そして、明日、1月15日(水曜日) から17日(金曜日)まで、中国の王令浚(おうれいしゅん)海関総署副署長及び韓俊(かんしゅん)農業農村部長との会談のため、中国に出張を予定しています。 輸入検疫を担当する王令浚副署長には、日本産の水産物等の輸入規制の撤廃に加え、牛肉の輸出再開、精米の輸出拡大という懸案について 私自ら働きかけるつもりです。
また、農業振興等を担当する韓俊部長とは、農林水産分野における両国間の協力の強化や、日本産農林水産物・食品の、輸出拡大に向けた、課題の解決に向けて、率直な意見交換をしたいと考えています。
なお、昨夜の日向灘を震源とする地震の被害状況を、現在確認中であり、訪中するかは、その状況を見極めて最終的に判断したいと思います。
質疑応答
記者
中国出張の件で、どのような視点で会談に臨んでいきたい考えでしょうか。また、牛肉と精米に関して、輸出再開や拡大が実現した際の日本への影響について、どのようにお考えでしょうか。
大臣
これは、「日中間で共有された認識」があります。首脳会談、外相会談に沿って、私自らハイレベルで、中国側の責任者、担当の方としっかり話をして、働きかけたいと思います。中国は大きなマーケットです。そのマーケットにアクセスできることは非常に大きい。やはり、農業政策の中で特に重要だと考えるのは、出口対策です。いいものを作ることは、日本は非常に長けています。それをいかに高く付加価値をつけて売り、マーケットを開拓するかが日本の農業にとってはとても大切です。そういう意味では中国のマーケットは非常に魅力的です。(中国向け日本産)水産物(の輸入再開に向けて)はいろいろな努力をしてきました。1日も早く解禁していただきたいと思いますし、牛肉は、私が2019年に大臣だったときに、(日中)動物衛生検疫協定には署名を済ましています。まさに、再開まであと一歩のところまで、私が前回大臣の時にこぎつけたのですが、その後、中国側で発効の手続きが行われていないのが現状です。再び、私が大臣という機会を得ましたので、自ら中国に行って、手続きも終わっています。あと一歩ですから、発効に向けてご努力いただきたいと、具体的にお願いをしたいと思っています。精米についても、今、国内で米価が高いですけれども、日本米の評価は高いですから、くん蒸処理をしなければなりませんので、施設の増設も含めて具体的な話ができればと思っています。
いずれにしても、日本のものは良いものがたくさんあります。しかし、マーケットにアクセスできなければ意味がありません。そして、高く売る努力をしなければなりません。そういった意味で中国のマーケットに水産物、牛肉、そして米を中心に、アプローチしていきたいと考えています。
記者
中国出張について、牛肉の輸出の再開、働きかけを行うということですが、例えばいつぐらいの時期というお話はするのでしょうか。
大臣
それは輸入される側の国内法に則って行われることです。ただ、2019年の段階で、(日中)動物衛生検疫協定には署名済みですから、事務的な手続きが両国間でかなりのレベルまでもう済んでいます。中国の方々も、日本に来ると、日本の牛肉の美味しさに舌鼓を打っており、この年末から年始にかけて、仔牛、枝肉の値段は戻ってきていますが、新たなマーケットを設けることは、日本の畜産にとって、和牛(F1、ホルスタイン等)にとってもいいことです。ぜひ、早期の発効手続きをお願いしたいということを申し上げますが、それをいつまでにというのを私から言うのは、大変不敬に当たりますので、そういった無礼なことを言うつもりはありません。熱意を持って、早期の手続き発効に向けてご努力いただきたいとお願いしてまいります。
記者
それは水産物についても同様でしょうか。
大臣
水産物ももちろんそうです。科学的見地に基づかないものだというのは、我々の共通認識です。水産物についても、できるだけ早く中国側の要望も受け入れています。総理も外務大臣もおっしゃっていただきました。そして、森山先生も今中国でご努力いただいていると存じ上げていますので、あらゆる段階で、総力を挙げて水産物についても取り組んでいきたいと思います。
記者
自民党、公明党の幹事長らが、今、中国訪問している中、このタイミングで行かれるのはどういう狙いがありますか。
大臣
(中国)共産党の幹部の方々との意思の疎通を図るのは6年ぶりですから、これは大変大事なことだと思います。隣国の大国ですから。大事なことだと思いますが、私がお会いするのは、まさに輸出入を担当する方とお会いするわけです。ご存知のように海関総署です。トップの方がご逝去され、今、トップの署長は空席ですけれども、ナンバー2の方がご対応いただけると。実務的な話ができるということです。もう一方は部長で、日本でいうと大臣です。様々なレベルで話し、党の幹部や、官僚組織のナンバー2と話をすることは、非常に意義があると思っています。
報道官
よろしいでしょうか。それでは、これで大臣会見を終わります。
以上