江藤農林水産大臣記者会見概要
日時 | 令和7年2月4日(火曜日)8時39分~8時45分 於: 参議院議員食堂 |
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主な質疑事項 |
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冒頭発言
大臣
本日、私から1点報告がございます。2024年の農林水産物・食品の輸出実績は1兆5,073億円となり、初めて1兆5,000億円を超えました。品目別でも、牛肉や米など、多くの品目で過去最高を更新しました。地域別では、中国、香港で減少しましたが、アメリカ、台湾、韓国、ベトナム、タイなどが増加し、全体としては3.7%の増加となりました。詳細はプレスリリースします。
質疑応答
記者
先週、備蓄米に新たな指針が追加されました。昨日の(衆議院)予算委員会でも、いつでも出せるように準備とおっしゃっていましたが、具体的にはどのようなスケジュールをお考えでしょうか。
大臣
いつとは申し上げません。しかし、決まったことですし、集荷業者(の集荷数量)が、(11月末現在で対前年同月)17万トン足りない。それが、(12月末現在)21万トンまで、状況はさらに深刻になったのであれば、できる限り素早く対応できるように準備を進めることです。いつとは申し上げませんが、スピードアップすることは間違いないです。
記者
先週、金曜日に公表された2027年度以降の水田政策について、ねらいと、田から畑に対象を広げることで、支援対象が広がる側面もあると思いますが、予算規模はどうあるべきか聞かせてください。
大臣
政策を見直して、新しい政策に移行した後、農業者の方々がご納得いただけないことは、あってはならないことだと思います。まず、目的として申し上げるのは、前回の水活の見直しは間違いではなかった。あれをやらなければ、農業者の方々に大変な事態が予想され、間違いではありませんでしたが、3年が経って、どうしても水張りはしたくないと。うちの畑は水路も水肥もあるけれども、張りたくないと。その方が収量も上がるし、連作障害も起こっていないという声も多数上がっていることを受け、農政は現場の声を反映させることが基本ですから、このことについては見直しをする。例えば、畑で同じものを作っても、水田から転作すれば水活のお金(水田活用の直接支払交付金)が出るけれども、畑で作っていたら出ない。これは生産の現場から見れば、歪な構造だったと思います。ですから、水田政策は水田政策、畑地(で作る作物)は畑地(で作る作物)ということを、これからはしっかり峻別して支援していく。 予算については、営農に支障が出ないことが基本。令和7年度中に方針を決定しなければなりません。それまでに、当然制度が変わるので、その中で(水田活用の)直接支払も見直します。農水省の予算の構造も変わります。そこでお金が捻出できれば、それを使うことは当たり前ですが、実際には令和9年度からの実施になりますので、令和8年夏の概算要求に、検討内容をつなげるのが私の基本的な考えになります。
記者
輸出額が1.5兆円を超えた、受け止めをお願いします。
大臣
円安ですから、数字だけを見て喜んではいけないと思います。また、円高傾向にも若干振れていますが、様々な要因で変動します。しかし、輸出するということであれば、例えば、ホタテは数字的には復活しました。内容を見ると、前とはちょっと違いますけれども、数字的には、ホタテが復活したことは、大変ありがたい。だからといって、中国に対しての輸入再開の要請を取り下げるつもりは全くありませんし、これからも強力にやっていきたいと思います。そういった国への働きかけはもとより、新しいマーケットの開拓です。今までは「マーケットイン」と言ってきましたが、マーケットを作っていく「マーケットメイク」という視点に立つ。例えば、リンゴは大きい方がいいという国もあれば、小さい方がいいという国もある。甘いほうがいいという国もあるし、酸味が強い方がいい国など、様々です。その国のマーケットに合わせた産地づくりをこれから進めていけば、目標の(2025年)2兆円の達成は高いハードルかもしれませんが、決して達成不可能なものではないと思います。
報道官
よろしいでしょうか。それでは、これで大臣会見を終わります。
以上