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農林水産省

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江藤農林水産大臣記者会見概要

日時 令和7年5月20日(火曜日)9時36分~9時46分 於: 本省会見室
主な質疑事項
  • コメの店頭価格の上昇と備蓄米放出の政策効果について
  • コメの適正な価格水準について
  • 佐賀県下でのコメを巡る発言について

質疑応答

記者

  昨日のスーパーの販売平均価格が、先週より54円上がっていて、最高値を更新しました。その受け止めと、ブレンド米などを含め価格が再び上昇した要因について、どう見ているかお聞かせください。また、今後、どの程度の価格水準になれば備蓄米放出の効果が十分あったと考えておりますでしょうか。

大臣

  非常に難しいご質問だと思っています。正直に言いまして、31万トン出るようになり、そして、集荷業者も日に4,200トン出せる体制にまで、出荷体制も随分整ってまいりました。ですから、政策効果が出ることを大いに期待しておりましたが、結果としては、54円上がるということで、非常に重く受け止めております。原因については、私は週に2回、いつも申し上げておりますように、スーパーを回っておりますが、最近感じたことは、5キロの袋のシェアよりも、棚を見ると、2キロ売りの袋が多いなというのは感じておりました。2キロ売りの袋の方が、キロ当たりの単価は高く、当然設定されています。これが悪いと言っているのではなくて、消費者の方々も米が高いので、できるだけ1回で買う金額自体を抑えたいという要望に小売りも応えた結果だと思います。これを批判しているわけではありませんが、2キロ売りによって、キロ当たりの単価が上がったというのは、1つの一因かもしれません。断定的には言えません。
  もう1つは、かつて備蓄米を出す前は、ブレンド米の比率は19%でした。これが一連の放出の後、33%まで伸びました。それによって、前回は一定の政策効果が出たのだと私は判断しました。しかし、今回は33%から31%まで、またブレンドの比率が落ちてしまいました。それも1つの要因ではないか。そして、相対のところもストーブリーグですから、特別ではありますけれども、様々な要因があるのだろうと思っております。これが確定的な原因であると言うことは難しいですが、しかし、今回4回目は思い切った見直しも行いましたので、まだ入札まで時間がありますが、ぜひ少しでも多くの方に、まずは応札をしていただき、そして、申し上げておきたいのは、味覚的には全く問題はありませんが、古古米です。この言い方は、私は好きではありませんが、通例使われた言葉は古古米です。ということであれば、集荷の方々も、前回の入札に参加される方々も、前回よりかは低い水準で入札されることを私は望んでいます。これは入札ですから、こうしろということはできませんが、そうなるのが自然であろうと思っておりますので、今後、何とか結果が出せるように、情報収集に努めながら頑張ってまいります。


記者

  幹事社からも適正価格についての質問があったと思うのですが、価格にコミットしないと承知する一方で、価格を下げることを目標としていると思います。例えば5キロ3,000円台など、どれぐらい安くしたいと大臣はお考えでしょうか。

大臣

  私がここであなたの質問に答えて、例えば「3,500円です」と答えたとすると、「なるほどな」という評価をされる方と、「何だ」というふうに評価される方。それは消費者の方々、それから生産者の方々、それぞれあると思うのです。ですから、この場でその質問に答えるのは難しいですが、これから、概算金が出てきます。これが出揃うのは8月の末ですから、まだ大分時間がありますが、そういったものも、これからの価格水準の1つの目安にはなる。それから、民間の方々も活発に、集荷に努力をさらにしていると。いわゆる全農系ではなくて、それ以外の方々が。そういう報道等もありますので、どこら辺が適当かということは難しいですが、このままの状態が続けば、確実に、やはり「コメ以外のものを食べよう」ということは、「本当はコメを食べたい。でも高いから無理ね」という人が出てきてしまう。その水準はまずい。しかし、生産者の方々が、「今年限りで、もうやめよう」という水準もまずい。ですから、非常に、これからのコメの適正な価格を決めることについては、基本的に国が決めるものではありません。市場が決めるわけですが、それにしても、例えば、需給の見通しをしっかりしたものを出すとか、そういった間接的なコミットを我々はしていくわけですから、そういったものの精度も上げ、より検討した上で対応していきたいと思っています。

記者

  一方、総理も結果を出すようにというふうにおっしゃっていますが、目標がないと、いわゆる政策の成否という判断は難しいのかなと思うのですが、そちらはいかがですか。

大臣

  総理からいくらにしろという話はありません。しかし、総理の御認識としては、今の価格はあまりにも高過ぎるだろうというのが御認識ですので、総理から確定的な数字を聞いたことは1度もありません。

記者

  「米を買っていない」の発言について、昨日の報道陣への昼の取材では、「撤回というより修正」とし、進退や責任については疑問を呈されておりました。一方で、昨日の決算委員会以降は、発言の撤回を表明されて、「総理の意向で辞任を求められれば、そのつもりだった」とおっしゃっていましたが、いずれもお考えを改められた理由をお聞かせください。

大臣

  どのような言いぶりをしたらいいか考えて、記者ブリには答えました。しかし、私の言い方がまずかったなと思ったので、あのときは、若干後ろ向きの修正という言葉を使いましたが、しかし、あれはやはり適切ではなかったとすぐ思いました。間違っていたものであれば撤回すべきであって、潔くなかったなと思っております。そして、昨日、家に帰りまして、ずっとテレビ関係のニュースは見ておりましたし、夜になって、YouTubeであるとかSNS系を、朝明るくなるまでずっと見ました。それは、国民の皆様方がいかに憤慨されているのか、どれだけ怒っておられるのかということを見ていて、大変自分にとってはきついものではありましたけれども、やはり、そういうものを見ることが、これから大臣を続けるということであれば、そういうことから目を背けずに、しっかりと見た上で職務に励むべきだと思いましたので、明るくなるまでずっと見ておりました。これは余計なことですけれども。総理からは、大変厳しいお言葉もいただきましたが、「ここまで君がやってきて、まだ結果出ていないけれども、政策パッケージをせっかく作って、そして、この入札は月末だと。これによって、何としても結果を出して欲しいと。しっかりやれ。」と、叱責をいただきながらも、温かい言葉もかけていただきました。ですから、国民の皆様の中には、様々なご意見がおありだと思いますが、非常に私自身、思うところもありますが、私自身が備蓄米の放出を決断した本人でもありますので、お許しをいただいて、最後まで、私が責任を取るところまでやらせていただきたいという気持ちで、今日、国会にまいりました。



報道官

  よろしいでしょうか。それでは、これで大臣会見を終わります。

以上