鈴木農林水産大臣記者会見概要
| 日時 | 令和8年2月13日(金曜日)10時22分~10時40分 於:本省会見室 |
|---|---|
| 主な質疑事項 |
|
冒頭発言
大臣
本日、私から2点、ご報告がございます。
1点目はお花の紹介です。こちらに飾っている花や葉っぱの名前と産地は、お配りをしている紙のとおりでありますけれども、いずれも生産者の方が丹精を込めて作っていただいたものということになります。本日は、この中からこちらの菊、マムの産地である栃木県の生産団体からのメッセージを今日はご紹介をさせていただきたいと思います。以下、生産団体からのメッセージです。「栃木県では、大都市に近い立地を活かして、多種多様な花き品目を栽培をしていますが、中でもスプレーマムの生産が盛んで、出荷量は全国で4位となっております。皆様の暮らしに潤いと彩りをお届けできますよう、引き続き花き生産に尽力をしてまいります。」とのことであります。来年のGREEN×EXPO2027の開催まで残り399日となりました。農林水産省といたしましても、引き続き国内外の機運醸成に努めてまいりたいというふうに考えております。
そして2点目はフラワーバレンタインにおける花贈りについてであります。いよいよ明日、2月14日はバレンタインデーということになります。日本ではチョコレートで思いを伝える日として広く知られておりますが、世界各地では、恋人や家族など、大切な方に日頃の感謝や思いを伝えるために花を贈るという習慣があります。私も妻に花を贈りますが、「花は自由なラブレター」でありますので、是非この機会に大切な方へ花を贈ったり、ご家庭で花を飾ったりしていただければというふうに考えております。また先日、「BAZZMAFF花いっぱいプロジェクト」と「GREEN×EXPO2027」を推進する省内の有志「まふすぽ」が連携をいたしまして、私も出演をさせていただきましたショート動画が公開をされております。こちらも是非多くの方にご覧をいただければというふうに思いますので、よろしくお願いいたします。本日、私からは以上となります。
質疑応答
記者
今日未明、長崎県沖のEEZ内で停船命令に従わない中国漁船を水産庁が拿捕し、中国籍の船長を逮捕した事案の報道がありました。逮捕に至った経緯と大臣の受け止め、また、密漁以外の航行目的はなかったのか、中国側に抗議や再発防止を求めたのか、それぞれ教えてください。
大臣
事実関係申し上げますと、2月12日木曜日午前8時頃、水産庁の漁業取締船「白鷗丸(はくおうまる)」が、鹿児島県屋久島西方の我が国の排他的経済水域において、航行中の中国の虎網漁船を発見をいたしました。立入検査を実施をするため、停船命令を発出をしましたが、停船命令に応じることなく逃走しました。そうしたことから、午前8時25分頃に同船に職員が乗り移りまして捜査を行い、午後0時20分過ぎに、漁業主権法における質問・検査の拒否・忌避罪で同船の船長を現行犯逮捕をしたところであります。現在、捜査を継続中でありまして、事実関係の把握に努めさせていただきたいと思います。外国漁船による違法操業の防止及び抑制のためには、今後とも毅然とした対応で取締活動に取り組んでいきたいというふうに考えております。
記者
水田政策について、大臣の基本的な考え方を伺います。先の衆院選で、自民党は公約に全ての田畑フル活用を基本とする新たな水田政策を創設しますと明記し、大臣も選挙戦に臨んだと思います。高市首相や鈴木大臣もこれまで、全ての田畑のフル活用を図る方針を示されていますが、なぜ全ての田畑をフル活用するのか、その政策目的をお聞かせください。また、見直される水田活用の直接支払交付金については、現在対象外となっている主食用米も、今後交付対象に加える方針なのでしょうか。
大臣
今後、一層農業従事者が減少する中で、食料の安定供給、これがなし得るためには、農地を有効活用し、農業生産の維持・拡大を図ることが必要であるというふうに考えております。このため、農業構造転換集中対策等を講じつつ、水田を対象として支援をする水田活用の直接支払交付金を、水田・畑に関わらず、作物ごとの生産性向上等への支援へと転換をし、全ての田畑のフル活用を図ることを検討しております。検討に当たりましては、主食用米や米粉用米、輸出用米などの需要拡大を進めると同時に、需要に応じた米生産を行い、また、その他の水田や畑では、麦、大豆などを生産することにより、引き続き食料安全保障の一層の確保を図ってまいりたいというふうに思います。結果として、それが食料供給力のアップということにつながろうかというふうに考えております。
また、主食用米を水田活用の直接支払交付金の交付対象にするのかどうかということについてでありますが、まさに今、令和9年度以降の水田政策の見直しについては、作物ごとの生産性向上等を推進する観点から、目下、内々で検討を進めているところであります。具体的な支援内容については、担い手が急激に減少する中で、将来にわたって食料安全保障の確保につなげることが重要との認識のもとで、現在、検討を行っているところでありまして、なるべく早く方向性をお示しをして、議論のできる状況を整えてまいりたいというふうに考えております。
記者
全ての田畑のフル活用と現在の米施策との整合性についても伺います。全ての田畑フル活用ありきですと、米については需要に応じない生産、つまり大臣が以前から否定的におっしゃっていた需要に基づかない野放図な増産そのものの考え方ではないのでしょうか。大臣が抱えてきた需要に応じた生産、これとの政策的矛盾が生じているようにも感じるのですが、その辺はどう解釈したらいいのか、お考えをお聞かせください。
大臣
先ほどもご説明をさせていただいたのですけれども、全ての田畑のフル活用、この中には主食用米、米粉用米、輸出用米などの需要拡大を進めるということが必要であります。それと同時に、それぞれの需要に応じた米生産を行っていくということになります。また、それ以外の水田や畑では麦や大豆など、これは輸入にかなり頼っておりますので、そうしたものの生産をすることによって、引き続きトータルで食料安全保障の一層の確保を図っていくということになりますので、全く矛盾するものではないというふうに考えております。
記者
水田政策の見直しに絡んで一点、昨年の農水省で示された見直しの方向性で、中山間直接支払について、条件不利の実態に配慮して支援を拡大というふうになっていまして、大臣も重ねて支援の拡大については意欲を示されていますが、現在具体的なものが示されていない段階ですけれども、具体的に条件不利の実態に配慮し、支援を拡大というのは、どのような実態に配慮して、どのように拡大していくのか、ビジョンがあれば教えてください。
大臣
中山間地域につきましては、耕地面積や総農家数の約4割を占めております。そういうふうに考えますと、我が国の食料安全保障を確立する上で、その維持が極めて重要であるというふうに考えております。このため、昨年4月に閣議決定をした食料・農業・農村基本計画においても、中山間地域等直接支払につきましては、条件不利の実態に配慮し、支援を拡大することとしておりまして、中山間地域で頑張っておられる方々が、将来にわたって営農して稼いで、そして暮らしていけると感じられるように、現場のご意見も踏まえながら、水田政策の見直しと合わせて検討を進めてまいりたいというふうに考えております。
中山間地域の振興については、具体的にどのように進めていくかということでありますが、昨年の12月に設置をいたしました「日本の農林水産行政の戦略本部」における守りの分野として位置付けをさせていただきまして、その中でワーキンググループを作って検討させていただきます。現在、中山間地域で頑張っていただいている農業者の皆さんを中心に現場のご意見を伺っているところでありますし、私自身も今後出向きまして、色々なディスカッションを率直にさせていただければというふうに思っております。中山間地域のような、中山間だけではなく半島のような地域も、また離島もあるというふうに思いますが、やはり条件が不利な地域の営農をしっかり支えるとともに、地域の実情に応じて稼ぐ、関わるといった施策を組み合わせた支援となるように検討してまいりたいというふうに思います。これまでの我が国の日本の農林水産省の政策を講じてはきている一方で、現実としては、特に中山間地域、山の奥の方から農業を諦める、そして集落がなくなっていくということが続いてきたということは事実であるというふうに思いますから、そうしたことが今後も続かないで、どこかの時点で歯止めがかけれるような、そういった見直しとなるように努力させていただきたいというふうに思います。
記者
冒頭のフラワーバレンタインですけれども、過去には奥様に何を贈ったと言っていた大臣もいらっしゃったので、大臣が何を贈られるのか伺えればと思います。
大臣
昨日、私はもう花を贈らせていただきました。オレンジ色のチューリップにしました。ちなみに、英語の花言葉は「You are my sunshine.」だそうです。
記者
食糧法の改正についてお伺いしたいと思います。今度始まる国会で改正案が提出される予定だと思いますが、生産調整に関する規定に変えて、需要に応じた生産を法定化される方針だと思います。実態に即した改正という反面、減反政策への回帰ではないかという見方もあるとの指摘もありますが、米価格が高止まりする中で、今回の法改正について丁寧な説明が求められることと思います。改めてこういった改正の意義、そして国会にどのように臨むのかということ、所感をお伺いしたいと思います。
大臣
米政策については、平成30年産より国から個々の農業者に対する生産数量目標の配分は行わない政策へ移行し、各産地や生産者が主食用米の需要動向等を踏まえまして、自らの経営判断で作付けを行う、需要に応じた生産をこれまでも行ってきているところであります。一方でそういう中であるのですが、食糧法上には、現在も米の需要減少を前提とした生産調整の方針に関する規定が残っているということでありますから、今般の法改正において、生産調整方針に係る規定は削除する方針であります。併せて、基本計画において、2030年までに818万トンまで米の生産を増大する目標を掲げています。新規需要の開拓や輸出の増大、これに取り組みつつ、これらも含めた需要に応じた生産を推進することを新たに規定するという考えであります。このことは今までの減反政策、そしていわゆる生産調整、これを意味するものでは全くありません。この改正案の趣旨について、現場の皆さんに正しく理解をしていただくように、また生産者はもちろんでありますが、国民の皆様にも安心していただけるよう、丁寧に、また国会審議、これから与党のプロセスもありますが、様々な場を通じてしっかり努力をさせていただきたいというふうに思います。
記者
備蓄米についてお伺いします。江藤元大臣が備蓄米21万トン放出を発表されて、明日で1年になります。最終的には59万トンが放出されましたが、備蓄米が価格や数量に与えた影響をどのようにお考えかお聞かせください。
大臣
備蓄米については、今ご指摘のとおりで、入札と随意契約により、合計約59万トンの備蓄米を主食用として売渡しをさせていただきました。その意義と効果につきましては、売り渡した備蓄米に加え、令和7年産の生産量が前年産から大きく増加したことも相まって、現在需要を上回る十分な供給が確保されたというふうに考えております。また、銘柄米、ブレンド米、随契の備蓄米という、それぞれ様々なニーズに合った異なる価格帯の米が店頭に並び、消費者にとっては選択の幅が広がったというふうに考えております。他方、課題としては、より迅速に国民の皆様のお手元に届けることができなかったという課題もあるというふうに思いますので、昨年来の教訓については、今後の政策立案に活かしてまいりたいというふうに思っております。
記者
放出した分について、買戻し必要になってくると思いますが、繰り返し大臣も総合的に判断するとはおっしゃっていますが、例えば26年産米が出るまでは買戻しをしないなど、そういったお考え等はございますでしょうか。
大臣
放出したこの政府備蓄米の買戻しについては、昨年10月に改定をいたしました米の基本指針におきまして、今後の需給状況等を見定めた上で行うということとされております。このため、令和7年産米の買戻しを行うかどうかについては、これまでも繰り返しお答えをさせていただいておりますが、今後の需給状況や販売動向等を見定めた上で、備蓄水準の回復に向け、総合的に判断をさせていただきたいと考えております。
記者
今日、コメ輸入最大の商社、木徳神糧が決算を発表するそうですが、当然良い決算が予想されます。そこに表れていますように、米の輸入が非常に増えたわけです。正確な最終的な数字はよく、最終というかまだ続いているのだと思いますけれども、70万トンを多分超えているのだと思うのですけれども。財務省統計で日経さんが書いていたのがそれくらいだったかと。備蓄米とともに輸入米が増えていることが、米の数量を増やしていると思いますけれども、これを防ぐために、従来高い関税をかけてこられたわけです。関税の見直しは、随時ではなかったかなと思うのですけれども、関税の見直しの仕組みと、今回というか近いうちに、このコメ輸入に若干調整するための関税をいじる可能性はないのか、あるのか教えていただけますか。また、関税を決める仕組みが何かあるのであれば、これは大臣の判断でできるという仕組みでもいいのですけれども、教えていただきたいのですが。
大臣
関税については、基本的にはWTO協定や各国との約束に基づいて決まっているものであると思いますので、私の一存で何かいじるということができるということはまずありません。そしてまた、直近で何かそういったことを考えるということも基本的にはありません。
記者
去年バレンタインデーでは、何個ぐらいチョコレートを受け取られたのですか。
大臣
去年は私、閣僚でありませんでしたので、この場でお答えは差し控えさせていただきたいと思います。
報道官
よろしいでしょうか。それでは大臣会見を終了いたします。
以上




