鈴木農林水産大臣記者会見概要
| 日時 | 令和8年2月24日(火曜日)10時33分~10時45分 於:本省会見室 |
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| 主な質疑事項 |
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質疑応答
記者
昨年の秋以降、日本各地で記録的に雨が少ない状況が続いておりまして、西日本の一部ではダムの取水制限も行われています。農業用水への影響についてお伺いします。また、農業用水の今後の見通し及び渇水対策をいかに対応するのか教えていただきたく思います。
大臣
昨年の秋以降、東日本の太平洋側や西日本の広い範囲において、降水量が少ないため、一部の地域では農業用水でも取水制限が行われている場合があるというふうに承知をしております。通常、冬の期間というのは農業用水の使用量は少なく、稲作とは異なりまして、野菜などの生産では節水しながら用水の供給が行われているというふうに報告を受けているところであります。農業用水の今後の見通し、これは天気がどうなるかによっても変わるために言及が難しい訳ですが、やはり我々といたしましては、渇水対策として、井戸の設置、渇水用ポンプの運転などに要する経費の支援も行っているところでありまして、農業生産に支障が生じないように努めてまいりたいというふうに考えております。
記者
記録的少雨によって、野菜など農作物の生育の影響について、今後の見通しと対応についてもう一つ確認させてください。
大臣
1月以降の少雨や気温の低下などによりまして、野菜の一部の品目では生育不良が発生をし、出荷量が減少しているというふうに報告を受けているところであります。また、生育への影響といたしましては、キャベツでは、主産地の愛知県、千葉県、神奈川県において、またレタスでは、主産地の茨城県、静岡県、長崎県、香川県におきまして、それぞれ小玉傾向となっております。産地からの聞き取りによりますと、これまでの天候の影響により、露地野菜を中心に小玉傾向などが続く可能性がありますが今後、適度な降雨と気温の上昇があれば、徐々に出荷量が回復する見込みというふうに聞いております。農林水産省といたしましては、今後とも動向注視をさせていただいて、消費者の皆様に正確な情報発信をしてまいりたいというふうに考えております。
記者
昨年来、トランプ政権が課してきたアメリカからの関税について、違憲の判断が出たというところで、これについて大臣の所感を伺いたいのと、更に代替関税が課されるということも出ていますけれども、これについて日本産の農水産物の輸出、これにどのような影響があるのかお考えをお聞かせいただければと思います。
大臣
国際緊急経済権限法に基づきますアメリカの関税措置に関する御指摘の判決や、それに応じて行われるアメリカ側の新たな関税措置の発表等については、私自身も承知をしております。農林水産省といたしましては、この同判決の内容及び措置の影響等を十分に精査しつつ、引き続き米国政府の対応を含む関連の動向や、日米間の合意に与え得る影響について、高い関心を持って注視をしてまいりたいというふうに思います。
また、農林水産物・食品の輸出事業者に対しては丁寧に説明をしてまいりたいというふうに考えております。影響を受ける輸出事業者への対応ということでありますが、今般の判決を受けまして、政府としては、通関等の現場の混乱により日本企業を含む輸入者に悪影響が生じないようにしてほしい旨、外交ルートを通じてアメリカ政府に伝達をさせていただきました。また、日米間の合意を着実に実施するよう、引き続き求めてまいりたいというふうに考えております。併せて、今般の判決を受けた米国政府の今後の対応を精査しまして、事業者の方々への適切な情報提供等に万全を期してまいりたいというふうに考えております。
記者
コメについてお伺いしますけれども、大臣は先般の会見で、改めての発言だと思いますけれども、生産者の再生産・再投資が可能で、かつ消費者にもご理解が得られるような価格水準を目指すお考えを示されていますけれども、両立させる中で、コメは少し高ければ農家は当然再投資可能になると思うのですけれども一方、その中で輸入米に需要が奪われているという課題もこの1年間で改めて浮き彫りになったと思いますが、実際目指す水準というのは、例えば輸入米が入ってこないぐらいの水準なのか、どういった水準というのが望ましいと思われているのでしょうか。
大臣
先週の20日金曜日の会見におきまして、コメの安定供給に関連をしまして、生産者の再生産・再投資が可能で、かつ、消費者にも理解が得られるような価格水準のもとで、コメが持続的に供給されている状態とすることが重要というふうにお話をさせていただきました。こうした状態を実現していく方策といたしまして、現在、食料システム法に基づくコメのコスト指標の作成が進められているところでありまして、生産・流通・販売の各段階の関係者の間で議論が進められております。農林水産省といたしましては、関係者の議論が取りまとまるように後押しをしてまいりたいというふうに思います。その上で申し上げますと、やはり需要、価格というのも、様々な価格帯のコメに対する需要が当然ある訳ですから、そうしたこともよく踏まえまして、できる限り我々としては、国産で十分コメは供給が可能でありますから、どうすれば外国産にそのシェアを奪われないで済むのか、そういった観点もよく考えながら、今後議論をしていきたいというふうに考えております。
記者
先ほど質問に出たトランプ関税の関係なのですけれども、新たな関税でもまた、農産物について除外品目というような形でシートが出ていたと思いますけれども、この詳細の状況について、具体的にどのような品目が除外されているのか、農水省として精査された結果というか、中身を分かれば教えてください。
大臣
現時点で分かっている範囲でということになりますけれども、今般の暫定的な関税措置は、これまでの相互関税の対象外とされていた特定の農産物や通商拡大法第232条に基づく分野別関税の対象物品は、引き続き対象外とされているものというふうに承知をしております。このため、2月24日以降も例えばでありますけれども、牛肉につきましては低関税枠内はキログラム当たり4.4セント、そして枠外は26.4%、そして緑茶については風味なしのものは無税、風味有りのものは3%と、それぞれ関税率の変更はないというふうに承知をしておりますが、ただ、いずれにせよ米国政府の今後の対応を精査する必要があるというふうに考えております。
記者
スルメイカについてお伺いします。先日の水政審で小型するめいか釣り漁に対して、期間別で分けることや全体が今期よりも大きく伸びて6万8,400トンで了承されましたが、今期のような漁獲量のTAC超過が起きないために、水産庁としての対応だったり、漁業者に求めることがございましたら教えてください。
大臣
先週の20日金曜日に開催されました水産政策審議会資源管理分科会におきまして、令和8管理年度のスルメイカの漁獲可能量を6万8,400トンとする答申を得ました。また、その内訳として小型するめいか釣り漁業等の漁業区分ごとに漁獲可能量が示されたところであります。期中改定の規定を求める声もあったと承知をしておりますが、昨年、漁獲可能量の超過により採捕停止命令を出さざるを得なかった事情を踏まえますと、各漁業区分の漁獲可能量を前提として操業を行っていただきたいというふうにまず考えております。また、昨年のような漁獲可能量の超過を防ぐために、農林水産省といたしましては、漁業者や漁業団体、そして産地市場など関係者と協力をして、小型するめいか釣り漁業の漁獲量の迅速かつ的確な数量管理を行う体制の整備、これをまず進めるとともに、仮にこの漁獲可能量が逼迫する場合には、他の漁業区分との融通の調整を円滑に進めるよう努めてまいりたいというふうに考えております。
このほか、小型するめいか釣り漁業の統括団体であります、全国いか釣り漁業協議会、事務局は全漁連でありますけれども、ここにおいて地域別の管理、そして休漁日の設定など、自主的な管理を厳格化する取組が検討されているというふうにも聞いておりまして、こうした自主的な取組も私たちとしては是非進めていただきたいというふうに考えております。いずれにしても、行政機関及び関係団体によるこれらの取組を通じて、令和8管理年度の漁獲可能量が遵守をされて、資源の持続的利用が図られるように努めてまいりたいというふうに思います。
記者
山形県の名産でもあるスルメイカについて、枠の遵守というよりも、やはり24年の漁獲実績の3倍以上の枠が設定され、事実上の取り放題になるということで、先日の委員会では、もうちょっと資源回復の足腰が強くなってから枠拡大を順序していったほうがいいのでは、ですとか、あとそういった緩い資源管理が、漁業の未来の家業として担い手不足の一端にもなっているのではないかという声もありました。大臣からご覧になって、今回の大幅な漁獲枠の増加というのはベストな判断だったと思われますでしょうか。
大臣
この件については様々な、当然ご意見があるということをよく承知をしております。今回は昨年のこの事態を受けまして、我々、まず暫定的に今年1年間はこういう形でやるということで決めさせていただくことになろうかと思います。大切なことは、やはり資源がしっかりと持続可能性が担保される、そのための漁獲とは何なのかということがしっかりと議論をされて、そしてそれが当然、関係者の間でこれから合意を得て、また皆さんからも科学的根拠、そういったことも含めてご理解をいただいて前に進んでいくことが重要だというふうに考えておりますので、今年はこれでやらせていただきますけれども、今後しっかりとした将来の在り方、これについては、引き続き議論させていただきたいと思っております。
報道官
よろしいでしょうか。それでは大臣会見を終了いたします。
以上




