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農林水産省

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鈴木農林水産大臣記者会見概要

日時 令和8年4月21日(火曜日)11時04分~11時14分 於:本省会見室
主な質疑事項
  • (大臣から)岩手県沖を震源とする地震への対応について
  • 北太平洋漁業委員会年次会合の結果について
  • G20における中東情勢の悪化が食料・肥料の供給に与える影響の議論について
  • 環境直接支払交付金の見直しについて

冒頭発言

大臣

   本日、私から1点、御報告があります。
   昨日16時52分頃に三陸沖を震源とする最大震度5強の地震が発生をいたしました。被害に遭われた皆様に対して、心よりお見舞いを申し上げます。
   農林水産省におきましては、発災後直ちに省内に情報連絡室を設置し、総理の指示に従いまして、人命第一の方針の下で、被害状況の迅速な把握、国民に対する適時的確な情報提供などについて、省を挙げて取組んでいくよう、指示を出したところであります。現在、地元の関係自治体と連携をいたしまして、震度4以上が観測をされた北海道・東北6県の、防災重点農業用ため池93箇所、そして農業用のダム57箇所、農業集落排水施設83地区、営農飲雑用水施設1地区を順次点検中であります。このうち、農業用ダム57箇所全てについて、目視による1次点検は終了しておりまして、異常が無いことを確認をいたしております。また、水産関係でも、津波情報等に留意しつつ、漁港を始めとした水産関係施設などの被害については、調査中であります。本日9時時点では、農林水産関係被害の情報はありませんが、今後、分かりませんので、引き続き、現地との連結を密にして、被害状況の更なる把握を進め、適切に対応してまいります。
   また、「北海道・三陸沖後発地震注意情報」が発表されております。今後1週間程度は同規模以上の地震が発生するおそれがあります。後発地震は必ず発生するわけではありませんが、日頃からの地震への備えの再確認と、揺れを感じた場合に直ちに避難できる態勢をとっていただくように、私の方からもお願いをいたします。本日、私からは以上です。




質疑応答

記者

   先週開かれていた、北太平洋漁業委員会が金曜日に閉幕し、サンマの漁獲枠を昨年から5%削減することが決まりました。日本は10%削減を提案していた中で、この決定となったことについて、大臣の受け止めをお伺いできればと思います。

大臣

   17日まで大阪市で開催をされておりました、北太平洋漁業委員会の年次会合では、サンマやサバ類、マイワシなどの資源管理について、議論をされたところであります。
   サンマにつきましては、公海における2026年の漁獲上限を、前年より5%削減をし、約11.5万トンとすることに合意をすることができました。2026年の漁獲上限については、我が国が主張いたしました「NPFCが定めた漁獲管理ルール」による10%削減、これは認められなかったわけですが、これまでの合意では初めて、2027年の漁獲上限について、ルールに従って、前年より10%削減を行うことが盛り込まれておりまして、サンマの資源管理としては、着実に前進したものというふうに受け止めております。このほか、サバ類では、公海における漁獲上限を削減、これは2025年7.1万トンを2026年に5.1万トン、そして2027年は4.5万トンにしております。このほか、マイワシでは、初めて、公海における漁獲上限を設定、これは2025年の実績内に制限をするということとしたところであります。
   今回、結果として、北太平洋公海における資源管理が前進したところでありますが、今後とも、科学的根拠に基づいた資源管理が一層強化されるよう、関係各国と連携をしながら取組を進めてまいりたいと考えております。


記者

   昨日、G20の議長国アメリカが、議長声明の中で、中東情勢の悪化が食料と肥料の供給に及ぼす影響を議論するため、追加協議を実施すると発表しました。この追加協議について、政府として把握している事実関係と、またその受け止め、更に今後の対応について教えてください。

大臣

   16日にワシントンDCで開催をされたG20の財務大臣、そして中央銀行総裁会議で、中東情勢が食料・肥料の供給に与える影響についても、議論が行われたということであると承知をしております。その後、議長国である米国が、議長国の責任で20日に声明を発表したところなのですが、その中では、特に低所得国などにとっての、食料・肥料のサプライチェーンの機能維持の重要性、そして食料貿易の途絶から最貧困層を守るための肥料生産の多様化の重要性などが述べられた、その上で、今後数週間のうちにG20議長国の米国が、肥料・食料に関して、更なる議論を主催する旨が、記述されたというふうに承知をしております。農林水産省としては、引き続き、関係各国と緊密に意思疎通を図りながら、食料と肥料の安定供給の確保に向けて、努力をさせていただきます。
   また、特に我々としては、アジア・太平洋地域における、与える影響というのは注視をしているところでありまして、今週ブルネイで開催をされます、FAOのアジア・太平洋地域総会に広瀬大臣政務官が出席をいたしますが、肥料を含む食料安全保障に関する議論にもしっかりと参画をしてまいります。


記者

   発表された追加協議への対応という意味で、何か今の時点で言えることはありますか。

大臣

   現時点で、何か明確に、何かが決まっているということではありませんが、もし何か決まれば、しっかり我々も国際貢献、世界の安定に資するように、議論に参加をさせていただきます。


記者

   新しい環境直接支払制度についてお伺いします。新しい制度では、環境に配慮した農業に新たに取り組む農家が軌道に乗るまでの間、経営を下支えするという意味で、支援期間を限定する案が出ております。これに関連して、既に環境に配慮した農業に取り組んでいる農家への影響をどのようにお考えでしょうか。併せて、そうした農家を今後どのように支援していくお考えなのか、大臣の御見解を伺います。

大臣

   現行の環境直接支払交付金については、有機農業などへの転換に取り組む際の、掛かり増しコストのみに対応した支援となっておりまして、環境負荷低減の取組を拡大する、十分なインセンティブにはなっていなかったところであります。このため、新たな環境直接支払交付金では、有機農業などへの転換をより一層推進していくために、従来の掛かり増しコストに加えて、収量・品質が不安定になるなどの導入リスクにも対応する、このことと同時に、支援期間中に、生産の安定化と販路確保に取り組んでいただくことで、コストとリスクを克服した、稼げる農業の実現を促していくことを想定をしております。具体的なことは、6月までの取りまとめに向けて、引き続き、議論を深めてまいりたいというふうに考えております。


記者

   今、支援対象になっていて、今後の制度で支援対象から外れてしまう農家の方に対しても、何らかの支援というのはお考えなのでしょうか。

大臣

   現状の支援策が、例えばですけれども、大事だというふうに思うのは、これはやはり、土壌の持続可能性とか、堆肥撒きましょうとか、そういうお話への支援というのもあるんだと思っておりまして、本質的には、支援がないとできないという世界ではなくて、本来、生産の持続可能性を考えた時には、生産者自らが、取り組むべきものも多々あろうかと思いますので、そういう観点もよく踏まえて、現場の実情も、よく生産者の皆さんのお話を伺って、決めさせていただきたいというふうに思っておりますし、もちろん与党とも、しっかり議論させていただきます。


記者

   もう1点お伺いします。制度の位置付けについてなんですけれども、現行の環境直払いでは、農業の有する多面的機能の発揮の促進に関する法律に基づく制度で、環境に配慮した農業が持つ多面的機能を国が評価し、それに見合った交付金を支払うもので、制度を利用できる期間に制限は設けられていません。これに対して、現在検討が進められている新しい環境直払い制度では、環境に配慮した農業に新たに取り組む農家が軌道に乗るまでの間、経営を下支えする制度で、制度の趣旨が従来とは異なるように受け止められます。こうした新しい制度の方向性と、現在の根拠法との整合性について、どのようにお考えでしょうか。また、必要となれば法改正なども視野に入れているのか、お考えをお聞かせください。

大臣

   現行の多面的機能法に基づく環境直接支払交付金については、農業者団体の活動のみを対象としておりまして、取組面積の拡大に限界がみられたところであります。新たな環境直接支払交付金においては、みどりの食料システム法に基づき、計画の認定を受けた農業者団体のみならず、個別の農業者まで支援の対象を拡大することを検討しております。また、新たな環境直接支払交付金では、支援期間を設けるものの、環境負荷低減に取組を広げるため、新たにチャレンジする方々を強力に後押しする制度として検討してまいりたいというふうに考えております。具体的には、6月までの取りまとめに向けて、引き続き、議論を深めてまいりたいと思います。


報道官

  よろしいでしょうか。それでは大臣会見を終了いたします。

以上