鈴木農林水産大臣記者会見概要
| 日時 | 令和8年5月12日(火曜日)8時39分~8時50分 於:本省会見室 |
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| 主な質疑事項 |
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冒頭発言
大臣
本日、私から1点、御報告がございます。
海外出張の報告です。4月28日火曜日から5月1日金曜日にかけまして、バングラデシュとマレーシアを訪問させていただきました。
バングラデシュでは、新政権発足後初めての我が国の閣僚による訪問でありましたので、ラーマン首相に、高市総理からの親書を手交させていただきました。また、ロシッド農業大臣と会談をし、本年2月に署名をした、日バングラデシュEPAを機に、日本産食品の輸出拡大に繋げるべく、食料分野での両国間の貿易や投資の拡大、政府や民間企業間の連携を促進していくことを、確認をさせていただきました。さらに、現地展開している日本企業の水産加工施設を視察するとともに、バングラデシュにあるミャンマーからの避難民キャンプの視察などを行いました。
また、マレーシアでは、肥料原料の尿素を我が国に供給をしております、国営企業のペトロナス社の幹部と会談を行いました。尿素の安定供給の確約を得るとともに、更なる長期契約の検討を依頼させていただきました。また、ナフサ及び原油の我が国への引き続きの安定供給についても、確認をしたところであります。
今回の出張では、様々な機会を捉えて、日本産食品の輸出拡大に向けて、現地系商流への売込みを強化するため、現地の小売業者の皆様と意見交換を行いました。バングラデシュ、マレーシアのいずれにおいても、日本産食品に対する関心と需要の高まりを確認することができました。現地のパートナーと長期的な信頼関係を作りつつ、日本産品の更なる輸出拡大に向けて、引き続き政府全体で、官民で連携して取り組んでまいります。本日、私からは以上になります。
質疑応答
記者
昨日、米穀機構が公表した、主食用米のDI(米取引関係者の判断に関する調査)についての受け止めをお聞かせください。また、7か月連続で50を下回る指数が続き、民間在庫も例年以上に積み上がっている状況で、米価の暴落も懸念されてきました。ただ、現状の米価格については3,000円台後半と、米が不足し備蓄米の放出を判断した昨年2月頃と同じ水準にあります。こうした足元の需給や米の価格をどのように見ていらっしゃるか、お考えをお聞かせください。
大臣
5月11日月曜日に、米穀機構から、米取引関係者の状況判断に関する、4月分の調査結果が公表されました。いずれも50を基準値とする中で、需給動向につきましては、現状では、前の月が23だったのが22、そして向こう3か月では、前の月と一緒の21となっております。現状は需給が緩んでおり、向こう3か月も同様との見方が、引き続き強い状態にあるということを示しているというふうに考えております。
また、米価の水準につきましては、現状では、前の月が71だったのが65に、そして向こう3か月が、前の月が27だったのが28ということとなっておりまして、現状の価格水準につきましては、高いとの見方が引き続き強いものの、指数はやや低下傾向にありまして、向こう3か月の価格水準についても、今後、価格が低下をしていくとの見方が、引き続き強いことを示しているというふうに考えております。
農林水産省としては、米の取引関係者が、今後の見通しとして、需給緩和、価格低下と見通している傾向が強い状況が継続しているということだというふうに考えておりますので、そのことに留意をして、引き続き、需給と価格の動向を注視してまいりたいというふうに考えております。
私も、週末も含めて、スーパーマーケットにお邪魔をしておりますが、実際に、税抜きで3,000円以下という商品も出てきていることもよく分かっておりますし、また同時に、4,000円以上という商品も当然あるということだというふうによく認識をしておりますので、小売の状況も、私自身も時々拝見をさせていただいて、需給と価格の動向を注視をしていきます。
記者
南米メルコスールとの貿易交渉について、お伺いします。一部の報道で、日本政府がメルコスールとのEPAの交渉入りに向けて調整しているという報道がありますけれども、こちらの事実関係を教えてください。
大臣
メルコスール、これは、ブラジル、アルゼンチン、ウルグアイ、パラグアイ、ボリビアの5か国で構成をされておりますけれども、メルコスールとの間では、昨年末に立ち上げました、「日・メルコスール戦略的パートナーシップ枠組み」の下で、貿易・投資を含む幅広い分野における経済関係の深化について、議論を行っていると承知をしております。この3月に開かれました第2回の会合におきましては、仮にEPA交渉を開始するとした場合の双方の関心分野などについて、情報交換を行い、今後も、引き続き議論を継続することとしたところであります。
記者
加盟国は牛肉を始め、農産物の輸出大国が多いと思います。EPAを妥結することになった場合の、国内の農業への影響をどういうふうに大臣は考えていらっしゃいますでしょうか。
大臣
今のご質問は、EPA交渉開始を前提としたご質問だというふうに思いますので、交渉方針や、また、国内への影響に関する質問については、今時点では、仮定の質問であるため、お答えは差し控えたいというふうに考えております。
記者
中東情勢に関連して質問いたします。4月30日に、ナフサに由来する化学製品について、高市総理大臣は、中東以外からの調達を進めるなどした結果、年を超えて供給を継続できる見込みだと明らかにしました。これを原料とする農業資材についての供給状況を、現状どう考えているかというのと、現在、農林水産省が行っている57品目の農業関連資材の調査進捗とともに教えてください。
大臣
農林水産業・食品産業で使われる資材や食品容器包装につきましては、ゴールデンウィーク前の4月28日の会見で説明をさせていただきましたが、農業用マルチフィルムなど、57項目について、その原料供給、製造、流通、利用など、サプライチェーンの各段階の動向について、事業者からの聞き取りを行っているところであります。このうち、コメ袋や農業ハウス用ビニールなどの12項目については、業界シェアで過半以上に相当する事業者の皆様から、状況をお伺いできたところであります。
12項目、具体的に申し上げますと、農業生産用では、農業用のマルチフィルム、そしてハウス用のビニール、また流通については、コメ袋、パン袋、牛乳パック、そして食肉包装フィルム、水産業用の発泡スチロールの箱、そして食品産業関連では、植物油に必要なヘキサン、そして納豆の容器、カップ麺の容器、乾麺の包装、飲料ペットボトル、これで12項目ということになります。
また、これと並行して、資材調達などの懸念や、実際に問題が起きている、目詰まりが起きている個々のケースにつきましても、情報把握を進めておりまして、寄せられた情報を基に、経済産業省と連携して、これらの具体的な事業者への供給に取り組んでいるところであります。
現時点では、調査や日々の相談等に対応し、一つ一つ課題に応えている状況ではありますが、今後のナフサ由来の製品の供給については、全体として、年を越えて継続できる見込みでありますので、農林水産省としても、引き続き、農林水産業・食品産業関連資材のサプライチェーンの動向を具体的に把握をし、問題の解決につなげ、結果として食料の安定供給、これにつなげていきたいというふうに考えております。
記者
今お話にあった12項目は、もう当面の確保ができる状況というふうに理解によろしいでしょうか。
大臣
はい、そういうご理解で結構です。
記者
当面というのは、年を越えた供給という理解でしょうか。
大臣
年を越えて供給というのは、在庫をそこまで、皆さん、元々、それぞれの資材の在庫というのはそこまで抱えていないので、現時点で、当面の供給は問題ないというふうに考えております。
記者
特定技能人材の件で伺います。人材の受入れ上限到達を巡りまして、業界団体の日本フードサービス協会の久志本会長は、弊社のインタビューに対しまして、5万人の受入れ上限はそもそも少ないと、採用計画が宙に浮いて当事者の外国人に申し訳ない、政府は事態に沿って対応してほしいなどと訴えています。こうした意見について、所轄大臣として受け止め、お願いします。
大臣
1号特定技能外国人の受入れ見込数5万人については、各分野共通の考え方としまして、生産性向上や国内人材確保のための取組をしっかり行った上でも、依然として不足する人材数を前提に、有識者会議での議論を経て、算出されているものであります。また、4月13日から、特定技能の外食分野への受入れが停止となっておりますが、在留資格の審査期間は、通常2か月から3か月を要するため、この春から正社員として就労予定の方々は、既に在留許可書の交付を、基本的には受けているものというふうに考えております。ただ、他方で、一部の外食企業では、今後の採用計画に影響が及ぶとの声があることも、承知をしております。
農林水産省としては、既に受け入れている人材を、まずはしっかりと定着をしていただくということとともに、女性・高齢者を含む多様な国内人材の確保や、規模・業態に応じた省力化投資の取組を、後押しをしてまいります。
このほか、特定技能とは別件ではありますが、令和9年4月からは、新たに、育成就労制度による外食分野への人材受入れも開始されるため、その活用についても周知を行ってまいります。引き続き、事業者の方々の声は丁寧にお伺いをしてまいりたいと思いますし、また、それぞれの事情が異なると思いますので、それぞれの立場に沿って、ご相談には応じてまいりたいと考えております。
報道官
よろしいでしょうか。それでは大臣会見を終了いたします。
以上




