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農林水産省

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プレスリリース

「令和6年度 全国優良経営体表彰」の発表について

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令和6年11月15日
農林水産省

農林水産省及び全国担い手育成総合支援協議会は、令和6年度全国優良経営体表彰の各賞(経営改善部門、生産技術革新部門、6次産業化部門、販売革新部門、働き方改革部門、担い手づくり部門)の受賞者を決定しました。
なお、令和7年1月22日(水曜日)に開催される「第26回全国農業担い手サミットinさが」の全体会において、農林水産大臣賞受賞者の表彰式を行います。(令和6年11月21日訂正)

1.全国優良経営体表彰の概要

農林水産省及び全国担い手育成総合支援協議会は、意欲と能力のある農業者の一層の経営発展を図るため、昭和61年から、農業経営の改善や地域農業の振興・活性化に優れた功績を挙げた農業者を表彰しています。この度、経営改善、生産技術革新、6次産業化、販売革新、働き方改革、担い手づくりの各部門における、農林水産大臣賞、農林水産省経営局長賞及び全国担い手育成総合支援協議会会長賞を決定(計48経営体)しました。


(表彰の対象となる取組)
〇経営改善部門
自らの農業経営の改善、規模拡大や所得向上などの取組
 ※ 農業分野における女性活躍の観点から、女性が経営に参画する経営体にあっては「女性活躍」として表彰
(1)農林水産大臣賞  3経営体
(2)農林水産省経営局長賞  4経営体
(3)全国担い手育成総合支援協議会会長賞  15経営体

〇生産技術革新部門
生産現場におけるロボット技術による作業の効率化、ICTによる生産管理、複数作業を可能とする農業機械による低コスト化などの農業経営における先進的な生産技術の活用の取組
(1)農林水産大臣賞  2経営体
(2)農林水産省経営局長賞  2経営体
(3)全国担い手育成総合支援協議会会長賞  2経営体

〇6次産業化部門
食品産業や他の農業者等と緊密に連携して実施される農業生産と一体となった加工・販売や地域資源を活用した新たな産業の創出を促進する6次産業化(輸出を含む。)の取組
(1)農林水産大臣賞  2経営体
(2)農林水産省経営局長賞  2経営体

〇販売革新部門
消費者ニーズを踏まえた独自の市場開拓、特色ある農産物の強みを生かした生産・販売などの顧客に新たな価値を提供する独創性のある農業経営の取組
(1)農林水産大臣賞  2経営体
(2)農林水産省経営局長賞  2経営体
(3)全国担い手育成総合支援協議会会長賞  7経営体

〇働き方改革部門
生産性が高く、「人」に優しい職場環境づくり(農業の「働き方改革」)の取組
(1)農林水産大臣賞  1経営体(令和6年11月21日訂正)
21)農林水産省経営局長賞  1経営体
32)全国担い手育成総合支援協議会会長賞  1経営体

〇担い手づくり部門
担い手の経営発展を支えるための農業技術の指導、経営相談への対応などの取組、新規就農希望者や独立・自営就農希望者の研修受入れなどの次世代の経営体を育成する取組及び農地中間管理事業等を活用し農地の集積・集約化に関する現地でコーディネートなどを行った取組
(1)農林水産大臣賞  1経営体
(2)農林水産省経営局長賞  1経営体
(3)全国担い手育成総合支援協議会会長賞  1経営体


2.農林水産大臣賞の受賞者

経営改善部門

群馬県前橋市 株式会社桜井畜産
代表 桜井 克真(さくらい かつま)氏

桜井畜産

経営規模:肥育牛1,200頭


受賞のポイント


先代が乳用種肥育と養蚕の複合経営から交雑種肥育経営に切り替え、その規模が拡大する中、令和元年に法人化したことを契機として現代表へ経営継承を行った。

オールイン・オールアウト方式を導入したことで、畜舎の洗浄・消毒・乾燥を徹底でき病気感染のリスクを低減し、安定的な肥育ができているほか、飼養管理の効率化も図られている。

飼料設計の工夫や増体系の血統を重視した肥育を実施した結果、24ヶ月齢での早期出荷や1頭あたりの枝肉重量が40kg程増加できたことなどから生産量の増加と収益力が向上している。

また、整理、整頓、清掃、清潔、しつけ(5S活動)を徹底することで作業効率が上がり、その結果、隔週での週休2日制の導入が可能となり、従業員の働き方改革にも取り組んでいる。



岐阜県高山市 株式会社アグリスト
代表 中野 俊彦(なかの としひこ)氏

アグリスト
経営規模:5.2ha(トマト2.8ha、水稲2.0ha、イチゴ苗0.2ha、スナップエンドウ0.2ha)
                  シイタケ2.2万ブロック


受賞のポイント


民間企業での勤務を経て、平成14年に親元就農し、規模拡大を目指して平成28年に法人化した。法人設立当初から労働環境の整備に努め、柔軟な勤務態勢や休憩室の設置、技能実習生への社宅提供などに取り組んでいる。

地域の農業者の多くが生産している夏秋トマトが秋季に収量が低下することから、当時出荷組合の部会長を務めていた現代表が産地全体での新品種への切替えを主導し、市全体の単収の向上に貢献した。

また、冬期に菌床シイタケの生産、もち米加工(花もち)に取り組むほか、夏季冷涼な気候を活かしたイチゴ苗の生産や、トマトの前作としてスナップエンドウを生産する等、従業員を周年雇用できる生産体制を構築したことで、販売額の増加及び生産性が向上した。


滋賀県長浜市 有限会社もりかわ農場
代表 森川 勝(もりかわ まさる)氏

もりかわ農場
経営規模:140.1ha(水稲94.8ha、麦類23.7ha、大豆20.6ha、野菜1.0ha、イチジク750m2)


受賞のポイント


水稲、麦・大豆を中心とし、野菜・果樹・農産物加工などの複合経営に取り組み、地域農業を維持・発展させるとともに、自社経営の継続性や担い手の育成に取り組むため平成12年に法人化した。

水稲は減農薬・減化学肥料栽培に取り組み、有機JAS認証や全面積で滋賀県の環境こだわり農産物認証を取得するなど、食の安心・安全の確保や環境に配慮した農産物の生産に積極的に取り組んでいる。さらに、早生から晩生まで11品種を作付け、作期分散を図るほか、スマート農機の導入による省力化と併せ、農地集積と大区画化に取り組むことで、作業効率を向上させている。

水稲育苗ハウスを活用しイチジクのポット栽培を行い、規格外品はジャムに加工して販売するなど経営の多角化に取り組んでいる。

専務を務める代表の妻は就農当初から経営業務に従事し、資金計画や就業規則の整備等、幅広い業務に参画している。また、地域の女性を積極的に雇用し男女別の更衣室やシャワー室を設置するなど、労働環境の改善にも注力している。


生産技術革新部門

佐賀県杵島郡白石町 有限会社岩石農産
代表 岩石 学(いわいし まなぶ)氏

岩石農産

経営規模:86.1ha(水稲13.0ha、飼料用米6.6ha、稲WCS 10.0ha、麦39.0ha、大豆11.8ha、
                  タマネギ2.7ha、キャベツ1.5ha、菜種1.5ha)

受賞のポイント


現代表が就農すると同時に、稲作中心の経営から既存機械が利用できる麦類と露地野菜を組み合わせた複合経営へシフトした。

企業的な農業経営体に対応できるよう、いち早く圃場管理システムや生産工程管理システム、RTK基地局を整備したことによる高精度測位が可能となったドローンやGPS搭載直進アシスト機能付きトラクター等のスマート農業機械を導入して、データを活用した生産体制の効率化を図っている。

タマネギ・キャベツ等の露地野菜の生産における一番重労働である収穫作業の負担軽減と効率化を図るため、大量に野菜が積み込める鉄コンテナ集荷が可能である大型機械を導入し大幅な作業時間の短縮を実現した。

その結果、繁忙期であっても週1、2回の休暇取得が可能となり、労働環境の改善も図られている。


長崎県諫早市 野田 伸一・桂子(のだ しんいち・けいこ)氏

野田氏

経営規模:1.7ha(花き0.8ha(スカビオサ0.3ha、草花0.3ha、小菊0.2ha)、水稲0.5ha、WCS 0.4ha)


受賞のポイント


先代が行っていた水稲栽培から全国的に栽培が少ないスカビオサを主とする草花専業経営に変更し、栽培方法の確立後はオリジナル系統の作出や挿し芽による独自の増殖技術の開発、市場との契約取引等を進め、小面積でも収益が確保できる経営に取り組んでいる。

また、高温対策として軒高の高いフェンロー型ハウスを導入し、環境モニタリングができる制御装置の整備を行い、さらに潅水同時施肥システムを導入することで、収量が増加するだけでなく、品質も向上している。

独自交配によるオリジナル系統品種は他にない花色・花型として市場から高評価を受けており、国内だけでなくアメリカでも高い評価を受け、その評判が国内でも拡がったことから、国内での需要の拡大も進んでいる。


6次産業化部門

徳島県鳴門市 有限会社ふぁむ
代表 丁井 俊(ちょうい しゅん)氏

ふぁむ

経営規模:8.0ha(サツマイモ)


受賞のポイント


砂地を生かして、らっきょうを生産していたが、付加価値が高く、生産量が確保できる加工用サツマイモの生産に切り替え、その生産が軌道に乗ったタイミングで、加工・流通を担う会社を設立し、同じ代表が経営することで一貫した生産・販売体制を構築した。

収量や収穫場所などの作業記録をデジタル化し、前年度と比較して作業工程を見直すことで1人当たりの年間労働時間の短縮を実現した。

また、収穫したサツマイモの皮むき作業を就労支援A型事業所に委託することで、安定した収量を確保するとともに、障害者支援を行っている。

さらに、規格外品で廃棄されるサツマイモを近隣農家から買い取って、自社で生産したサツマイモと合わせてペースト加工し、近隣の菓子メーカーに販売するほか、関連会社を通じてスイートポテトを製造・販売を行っている。


佐賀県嬉野市 有限会社ナカシマファーム
代表 中島 大貴(なかしま ひろたか)氏

ナカシマファーム

経営規模:酪農(乳牛)97頭、15.3ha(飼料作物)


受賞のポイント


酪農経営を基盤に、自給飼料や堆肥の生産から、チーズの製造・販売まで一貫した経営を行うことによって、持続可能な仕組み作りをしている。

平成22年に就農してから独学でチーズ製造を学び、就農3年目から本格的にチーズの製造・販売を始めた。HACCP責任者研修を修了後には、製造・販売場所を整備し、令和3年の経営継承を契機として自社製造のチーズを提供する飲食店をオープンさせるなど、地域活性化にも貢献している。

チーズの製造工程で生じたホエイを有効活用したブラウンチーズや自家製ホエイ酵母と地元産小麦を使用した酵母パン、自家製牛乳で抽出したコーヒー(MILKBREWCOFFEE)などの商品開発を行い、収益性向上を実現している。

地域での雇用を創出するために、従業員数を増やし、その従業員を生産・製造・販売の各部門で横断的に従事することで、柔軟な勤務シフトが可能になり、完全週休二日制を実現している。


販売革新部門

熊本県八代市 フィールドマスター合同会社
代表 林 孝憲(はやし たかのり)氏

フィールドマスター

経営規模:26.5ha(稲WCS 14.0ha、イタリアンライグラス10.0ha、ブロッコリー0.6ha、
                  バレイショ1.9ha)稲WCS作業受託145.0ha


受賞のポイント


フィールドマスター合同会社は、先代が平成11年の台風による塩害を契機にイ草栽培から飼料用稲栽培へ転換を行い、平成22年に会社を設立した。現代表は、肥料メーカーを退職して同社に就農し、令和3年に経営を継承した。

自社や連携する地元八代市の耕種農業者が野菜やイ草の裏作として生産する稲WCSは、生育期間が短い品種を選ぶことで3ヶ月間もの収穫期間を確保し、収穫やラッピングの作業時期の分散が可能となり、少ない労働力で大量生産を実現している。

このように生産した稲WCSを県北部の畜産農業者に販売し、その畜産農業者から購入した牛糞堆肥を輸送コストを抑えるために出荷後の空き荷を活用して、県南部の耕種農業者へ販売するという資源循環型の仕組みを構築することで、地域農業の維持・発展に貢献している。



宮崎県西臼杵郡五ヶ瀬町 株式会社宮﨑茶房
代表 宮﨑 亮(みやざき あきら)氏

宮﨑茶房

経営規模:14.8ha(茶)


受賞のポイント


平成19年の法人化を契機に、釜炒り茶を中心に自社及びOEM受注向けの茶製品の開発・販売を本格化させた。茶園と製茶工場の有機JAS認証を取得し、仕上げ茶商品の製造設備の整備や研究機関等が取り組む烏龍茶・紅茶の製造機械開発に協力する中で新製品開発の強化を図り、商品の多様化を実現している。

これまでの国産烏龍茶葉では実現できなかった色や香りなどの特徴を持つ茶葉製品をいち早く開発し、新たな消費者需要の掘り起こしと市場価値を創出している。

自社茶園には25を超える品種を導入し、それらの品種を活用した釜炒り茶、烏龍茶、紅茶等の商品アイテムを多数揃え、マーケティング活動により他社商品と差別化を図っている。

また、販売面では消費者との交流を重視した経営戦略を掲げ、茶園見学や製茶体験も行い、口コミやSNSを通じた顧客の創出にも積極的に取り組んでいる。


担い手づくり部門

佐賀県武雄市 山口 仁司(やまぐち ひとし)氏

山口氏

経営規模:1.5ha(キュウリ0.6ha、水稲0.7ha、野菜0.2ha)


受賞のポイント


JAと県による担い手育成機関であるJAさが「みどり地区トレーニングファーム」設立当初からキュウリの生産部会講師として、研修施設で生産技術や農業経営に関する実践的な研修を行っている。

また、この研修の修了生と胡瓜部会員、種苗・資材メーカー等との人脈をつくる場の提供、研修修了生同士による勉強会の組織づくりに取り組み、研修後も継続的に安心して農業経営ができるよう支援を行っている。

県やJA、大学、IT企業が連携した農作業中のアイカメラの画像や動画で「匠の技」を学べる学習支援システム開発にも協力し、研修生や新規就農者が短期間での技術習得に活用するなど、産地の活性化や産地拡大に大きく寄与している。

また、ハウスに小学生を招待してキュウリの収穫や接ぎ木などの農作業体験を行うほか、農業大学校学生及び職員を対象とした栽培技術や雇用型経営の重要性を伝える講演をするなど、各地で将来の担い手の育成に取り組んでいる。


3.表彰式

農林水産大臣賞の表彰式は、「第26回全国農業担い手サミットinさが」の全体会にて行います。担い手サミットは、意欲ある農業者が一堂に会し、農業経営の現況や課題についての認識を深めるとともに、相互研鑽・交流を行うことを目的に、毎年度開催されています。

日時:令和7年1月22日(水曜日)13時30分から
会場:SAGAアリーナ
所在地:佐賀県佐賀市日の出2-1-10 

4.留意事項

全国農業担い手サミットへの参加申込や当日の取材等については、以下のお問い合わせ先に御確認ください。

全国担い手育成総合支援協議会事務局((一社)全国農業会議所経営・人材対策部)
電話:03-6910-1124


<添付資料>
  令和6年度全国優良経営体表彰・受賞者一覧(敬称略)(PDF : 144KB)


お問合せ先

経営局経営政策課

担当者:原田、信太
代表:03-3502-8111(内線5140)
ダイヤルイン:03-3502-6441

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