プレスリリース
歴史的風致維持向上計画の認定について
農林水産省、文部科学省及び国土交通省は、「地域における歴史的風致の維持及び向上に関する法律(平成20年法律第40号)(通称:歴史まちづくり法)」に基づき、北海道小樽市及び奈良県宇陀市の歴史的風致維持向上計画(通称:歴史まちづくり計画)について、令和7年7月30日付けで認定しました。平成20年に歴史まちづくり法が施行されて以降、今回の認定により認定都市数は100都市となります。また、小樽市の認定は、北海道内で初の認定となります。
1.歴史まちづくり計画の概要
北海道小樽市
小樽市では、明治から昭和初期に建てられた建造物とともに、ニシン漁にまつわる風習を保存した「忍路鰊漁撈の行事」、ニシンを求め新潟県から移住してきた人々が伝えた「高島越後盆踊りの行事」、港と鉄道の結びつきによる物流の拠点としての産業の営みや運河保存運動を契機とするまちづくり、初夏から初秋にかけて行われる一連のお祭りでの神輿渡御や神楽、景勝地での花見やスキー、招魂祭などの行楽・慰霊の行事など、地域固有の魅力的な歴史的風致が形成されています。
本計画では、歴史的建造物の保存・活用に関する事業、歴史的活動の継承に関する事業、歴史的市街地の整備に関する事業、歴史的風致の周知と交流促進に関する事業を位置付け、歴史的風致の維持及び向上を図ることを目的としています。
おたる潮まつり
高島越後の盆踊り行事
小樽雪あかりの路(小樽運河)
奈良県宇陀市
宇陀市では、城下町から商家町に発展した国選定「宇陀市松山重要伝統的建造物群保存地区」を中心として開催される「参会」「寒施行」「初市」等の伝統行事、中世の社殿である国宝「宇太水分神社本殿」を中心として開催される「古市場の盆踊り」「例大祭」等の伝統行事、山岳修行の場として始まり近世に女人高野として参詣者で賑わった国宝「室生寺本堂」や周辺の集落で行われる「龍穴神社秋祭り」「青葉まつり」等の伝統行事のほか、記紀・万葉ゆかりの地に伝わる「神武さん」や旧伊勢本街道の「道つくり」等、地域固有の魅力的な歴史的風致が形成されています。
本計画では、歴史的建造物の保存・活用に関する事業、歴史的活動の継承に関する事業、歴史的市街地の整備に関する事業、歴史的風致の周知と交流促進に関する事業を位置付け、歴史的風致の維持及び向上を図ることを目的としています。
古市場の例大祭
龍穴神社秋祭り
宇陀松山の寒施行
2.歴史まちづくり法とは
全国各地には、城や神社仏閣とその周辺の町家や武家屋敷等から成る市街地と、祭礼行事、民俗芸能、昔ながらの生業等の人々の伝統的な営みや活動とが一体となって、地域の個性とも言える歴史的な情緒や風情を醸し出すまちが多くあります。
歴史まちづくり法では、これらを地域固有の資産として捉え、ハード・ソフト両面の取組により維持向上を図り、地域の活性化や歴史・伝統文化の保存・継承を支援しています。
お問合せ先
農林水産省農村振興局農村政策部農村計画課
担当者:稲生、風戸
代表:03-3502-8111(内線5534)
ダイヤルイン:03-3502-6004
文化庁文化資源活用課
担当者:才木、大山
代表:075-451-4111(内線9655、9669)
ダイヤルイン:075-451-9669
国土交通省都市局公園緑地・景観課景観・歴史文化環境整備室
担当者:宇川、國吉、片桐
代表:03-5253-8111(内線32983、32986、32933)
ダイヤルイン:03-5253-8954