平成16年台風第10号及び第11号による農林水産業被害と対応
平成21年2月27日
農林水産省
1 気象概況
- 7月25日に小笠原諸島の東海上で発生した台風第10号は、31日16時頃には強い勢力のまま高知県西部に上陸した。その後、松山市付近を通過し、同日21時半頃には広島市付近に再上陸し、8月1日には萩市付近を日本海に出て、同日21時頃に熱帯低気圧となった。また、8月4日に紀伊半島の南南東海上で発生した台風第11号は同日22時半頃には徳島県阿南市付近に上陸し、兵庫県を経て、日本海を北上し、8月5日には熱帯低気圧に変わった。
- これらの台風の影響により徳島県、高知県を中心に四国地方、近畿、中国地方で大雨及び暴風となった。なお、四国地方の太平洋側では2日に入ってからも熱帯低気圧の影響で局地的な豪雨となった。降り始めからの雨量は徳島県、高知県、奈良県の多い所で各々1,200mm、700mmを超えた。
2 被害状況
農林水産関係(下表は県等からの報告を取りまとめたもの)
区分 | 主な被害 | 被害額(百万円) | 主な被害地域 | |
農作物 | 水稲、野菜、果樹等 | 1,940 | 徳島県、愛媛県、高知県 | |
営農施設 | ハウス施設等の破損 | 217 | 三重県、徳島県、愛媛県、高知県 | |
農地・農業用施設 | 農地の損壊 | 2,019箇所 | 2,331 | 岡山県、広島県、徳島県、愛媛県、高知県 |
農業用施設等の損壊 | 1,862箇所 | 3,954 | ||
林野関係 | 林地荒廃等 | 255箇所 | 11,887 | 三重県、奈良県、徳島県、愛媛県、高知県 |
治山施設 | 21箇所 | 227 | ||
林道施設 | 1,831箇所 | 4,414 | ||
水産関係 | 漁港施設等の損壊 | 4箇所 | 269 | 和歌山県、愛媛県 |
漁船 | 35隻 | 35 | ||
漁業用施設 | 27箇所 | 42 | ||
養殖施設 | 17箇所 | 17 | ||
水産物 | 95 | |||
合計 | 25,428 |
<参考>人的被害(消防庁情報:平成16年10月19日10時00分)
死者:3人、負傷者:19人
3 対応状況
- 農林水産省内において「台風第10号関係局庁連絡会議」を開催(7月30日10時30分)。
- 中国四国農政局は「台風10号による農作物等被害に対する技術指導」を発出(8月2日)。
- 農林漁業金融公庫において相談窓口を設置(8月3日)。
- 林野庁担当官を現地調査のため徳島県下に派遣(8月18日~19日)。
- 施設被害については、二次災害の防止などの応急復旧対策を必要に応じて実施。
お問合せ先
大臣官房地方課災害総合対策室
担当者:川島、関川
代表:03-3502-8111(内線3808)
ダイヤルイン:03-6744-0578