農作業死傷事故の発生状況
「農作業事故等の情報収集の強化に向けた要請について」(令和2年5月19日付け2生産第302号農林水産省生産局長通知)に基づき、都道府県、農機具販売業者、製造事業者等から収集した農作業死亡事故、負傷事故の情報を発生月毎に集計し公表しています(令和2年6月発生分から実施)。
令和4年12月に発生した農作業死傷事故:5件
農業機械作業に係る死傷事故:5件
その他の死傷事故:3件
- 12月は3件の死亡事故を含む5件の死傷事故が報告されました。このほか、農作業事故ではありませんが、国立研究開発法人農研機構において職員が牛との接触により死亡する事故が発生しました。
- 家畜による事故は死亡件数こそ年間数件程度ですが、北海道では過去10年間における農作業死傷事故の36%が家畜との接触事故であり、重傷事故も多いため特に大型家畜を扱う作業者は注意が必要です。
- 酪農家の約8割を占める繋ぎ飼いでは、搾乳作業で牛に蹴られたり踏まれる等の事故が多く発生しています。繋ぎ飼いは牛に直接触れることとなりますので、牛の危険な行動を防ぐため、日頃から牛に穏やかに接したり、牛の周囲では静かにゆとりを持って作業を行う等、牛にストレスを与えないようにしてください。
- 近年、主に北海道で増加しているフリーストール牛舎では、搾乳時など牛を移動させる際に柵などに挟まれる事故が多く発生しています。柵の外から牛を誘導したり、柵内に入る場所には退避口を設けるなど作業環境の改善で防げる可能性が高いとされており、改めて作業環境の確認を行ってください。
2月のワンポイント
- 稲わら等の野焼きによる死亡事故は2~4月に全体の約半数が集中します。乾燥した日が続くとすぐに燃え広がり、風向きの変化などを察知できず、気づいたときは火に囲まれるという事故が発生しています。
- やむを得ず野焼きを行う場合、天候予報で風の強さや向きが変化する可能性が低いことを確認した上で、風下側から着火する、燃えやすい化繊の服は避ける、消火用の水を確保する等の対策を行いましょう。

これまでの農作業死傷事故状況
お問合せ先
農産局技術普及課生産資材対策室
担当者:安全指導班
代表:03-3502-8111(内線4774)
ダイヤルイン:03-6744-2111