EUの森林減少防止に関する規則への対応について
掲載日:令和6年9月2日
概要
EUでは、森林減少防止を目的として、EU域内で流通する特定の品目に関し、当該品目の生産において森林減少を引き起こしていないことの確認(森林デューデリジェンス)等を義務化する規則が2023年6月9日に官報にて公表されました。本規則は、当初2024年12月30日からの適用開始が予定されていましたが、欧州委員会は2024年10月3日、1年間の適用延期を提案し、同年12月に合意されました。同規則は、2025年12月30日から(小規模・零細事業者は2026年6月30日から)適用されます。対象となる特定の品目には、EU域内で流通する牛、カカオ、コーヒー、アブラヤシ、ゴム、大豆、木材の7品目とその派生製品(牛肉、チョコレート、コーヒー、パーム油、タイヤ、木製家具、印刷紙等)が含まれます。
EUで対象となる特定の品目を提供する事業者は、(1)森林減少フリー製品であること(2020年12月31日以降に森林減少されていない土地で生産されたこと)、(2)生産国の関連法規に従って生産されていることを確認し、(3)これらを証明するデューデリジェンスステートメントを作成し、提出することが求められています。
- EUのEUDR(森林減少フリー製品規則)の概要(農林水産物・食品の輸出支援プラットフォーム・ブリュッセル事務局作成資料)(PDF:1,706KB)(2024年12月)(外部リンク)
- 森林減少の原因となるコモディティのデューデリジェンスをめぐる国際的な議論の状況(PDF : 901KB)
- 《仮訳》EU森林減少防止に関する規則のガイダンス(更新版)(欧州委員会、2025年4月)(PDF : 1,041KB)
- 《仮訳》よくある質問集(更新版)(欧州委員会、2025年4月)(PDF : 1,224KB)
※「規則原文」、「ガイダンス」、「よくある質問集」等の原文は、参考リンクの項目をご覧ください。
事業者等向けオンライン説明会
EUの森林減少防止に関する規則(EUDR)の説明会(2025年5月開催)
欧州委員会による公表済みの情報をもとに、主に輸出業者が求められることを整理しました。
説明資料(PDF : 1,522KB)
EU向け牛肉輸出における森林減少防止に関する規則(EUDR)対応説明会(2024年12月開催)
EUにおける規則の変更に伴い、EUに輸出される牛肉について、出生からと畜されるまでの飼養地住所の提出が必要になりました。
説明資料(PDF : 1,522KB)
説明会当日の質疑応答(PDF : 217KB)
(参考)
畜産農家向けパンフレット(PDF : 392KB)
森林減少防止に関する規則((EU)2023/1115)への対応のための住所情報の提供に係る同意書(様式例))(WORD : 30KB)
※参考までに本同意書の運用例を下記に記載します。
(1)牛の飼養農家や家畜市場等の牛の飼養地の代表者又は責任者は、飼養地等の情報が第三者に提供されることについて同意する場合、同意書に必要事項を記入後、牛の転出又は出荷先に同意書を提出する。
(2)最終出荷農家やEU等向け認定と畜場は、同意書に必要事項を記入するとともに、 当該牛が出生後に経由した飼養地における同意書と一緒に束ねて、輸出事業者へ提供する。
参考リンク
- 規則原文((EU)2023/1115)(2023年6月29日発効(2024年12月修正))(外部リンク)
- 各国の森林減少のリスク分類に関する実施規則((EU)2025/1093)(2025年5月22日発効)(外部リンク)
- Guidance on EU Deforestation Regulation(欧州委員会)(外部リンク)
- Frequently Asked Questions(欧州委員会)(外部リンク)
- Deforestation Regulation Implementation(欧州委員会)(外部リンク)
- 2024年6月13日ウェビナー(日欧産業協力センター)(外部リンク)
- 主要国の農業情報調査分析報告書(令和5年度)「D.EUによる森林デューデリジェンスに関する調査」
- 主要国の農業情報調査分析報告書(令和4年度)「E.森林デューデリジェンス関連規則に関する調査」
お問合せ先
輸出・国際局規制対策グループ/国際地域課
代表:03-3502-8111(内線3409/3470)
ダイヤルイン:03-6744-2378/03-3501-3731