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始まった食品事業者の取組:株式会社日本アクセス

sdgのロゴ 始まった食品事業者の取組

株式会社日本アクセス
担当者の皆様
写真左から
ロジスティクス戦略室 田中 弘志さん
生鮮・デリカ商品開発部 小野 陽さん
広報・サステナビリティ推進部 後上 浩さん
インタビューで取り上げたSDGs
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   日本アクセスは、1993年の5社合併を機に誕生し、それ以後も統合・合併を経験し事業規模を拡大してきた会社であり、日本の食を支える食品総合卸として、全国各地のお客様へサステナブルに商品とサービスを提供し続けています。
   また、日本アクセスは、社会の変化、生活者のニーズに応えていくため、「卸売市場」「ロジスティクス市場」「製造・加工市場」の3つの市場分野における「ACCESS VALUE」の実現を通じて「卸売」の枠を超えた「卸」企業を目指しています。
   このたび、CSR活動とSDGs達成に向けた取組について、株式会社日本アクセスの広報・サステナビリティ推進部長・後上浩さん、生鮮・デリカ商品開発部長・小野陽さん、ロジスティクス戦略室長・田中弘志さんにお話を伺いましたので、その内容を紹介いたします。

取材日:2021年2月19日 株式会社日本アクセス本社にて

社名の由来と企業理念

   日本アクセスの会社の由来は、消費者・卸売業・生産者をつなぐ“アクセス”と「公共の卸」として1993年に新しいスタートを切るにあたり、パートナーであるメーカーや小売店から応援していただける企業を目指し、応援でよく聞かれる「ニッポン、チャチャチャ」からとり、“ニッポン”アクセスの社名が誕生しました。
   また、統合や再編により規模の拡大・機能の補充を行ってきた会社であり、異なる会社で、それぞれの理念の下で働いてきた社員のベクトルを合わせる上で、「企業理念」は全社員が共有できる価値観であり、個々の力を結集させることへ繋がるものであると考えています。

日本アクセス企業理念(表) 日本アクセス企業理念(裏)
日本アクセス企業理念

企業理念の浸透に向けて

   現在の企業理念である、「まもる。」「つなぐ。」「つくる。」は、2012年から2013年にかけて、設立20年に向けた企業理念構築プロジェクトとして各拠点の若手社員を中心にメンバーを集い、統合前のそれぞれの会社の歴史や企業理念も洗い出した上で作り上げられました。言葉の順番にも意味があり、最も重要な品質・美味しさを「まもる」ことを第一優先とし、商品を顧客へいつでも、どこへでも「つなぐ」こと、そして美味しさの価値を「つくる」ことをミッションとして事業を行うことを意味しています。今でも数年毎にメンバーを入れ替えて企業理念浸透プロジェクトとして継続し続けており、社員全員が企業理念カードを携帯するなど、日常的に企業理念の言葉に触れる機会を作ることで、継続的に浸透するよう工夫をしています。
   また、2020年4月には「日本アクセスSDGs宣言」を行い、経営の一環として、本業を通じて社会課題の解決に向けたイノベーションを生み出していくといった姿勢を明らかにしました。当社の企業理念とSDGsは親和性があり、従来からの取組を進めることがSDGsへ貢献できるものと考えています。

日本アクセスSDGs宣言
日本アクセスSDGs宣言

フードロスへの対応

   目標として食品廃棄物排出量の2016年度比50%削減を2030年までに達成へ向けて取組を推進しています。

[1]ロスを出さない

   まずは、「ロスを出さない」ことが最も大事です。需要予測精度向上、的確な発注・管理や、期限の長い商品・長期保存可能な包材採用など、商品開発を通じた対策を進めています。

継続的改善の図

[2]売り切る

   倉庫在庫で過剰となってしまった商品や終売品となった商品在庫を売り切る対策です。お客様へできる限り賞味期限を残すように計画的に販売しています。
   日本アクセスの次世代ビジネスEC店舗「Smile Spoon」を活用し、倉庫在庫で過剰になった商品をブランド価値や商品価値をできるだけ下げずに、ネットを通じて消費者へ直接販売しています。ネット販売の強みである商品特徴や商品画像を掲載し最大限商品の良さを訴求できるメリットがあります。

Smile Spoonのロゴ
「Smile Spoon」のロゴ

[3]配る

   商品を売り切る見込みがなくなったら、フードバンク等への寄付や社内配付などによりできるだけ廃棄を抑制しています。フードバンクとのプラットフォームをもつ企業と連携し、多くの場所へ届けられるよう取組を進めています。

フードバンクの図

[4]リサイクルする

   廃棄となった場合には、できる限りリサイクルします。近隣にリサイクル業者があるか探索し、必ず訪問し信頼できる業者であることを確認した上で委託しています。2013年度以降は、毎年70%以上のリサイクル率を達成しています。また、食品リサイクル工場の見学会の開催等により、社内の理解浸透を深めています。

サステナブルな物流のために

   トラックドライバーの高齢化や新型コロナウィルスによる倉庫作業員の確保が大変厳しい状況であり、特に冷凍物流は低温化での長時間作業で労働環境が過酷なことから、人員不足が深刻な状況にあります。
   また、冷凍食品は商慣習等により、パレット単位での荷卸しが他品目と比べて遅れており、手卸しが一般的であることからドライバーへ負担がかかっています。日本アクセスはフローズン物流に強みがある会社として、サステナブルな物流に向けた取組を始めました。

[1]冷凍品のパレチゼーションに向けて

   常温や冷蔵品加工品のパレット輸送は徐々に増えてきていますが、冷凍品はバラ積み・バラ降ろしが主流のままです。そこで、関東フローズンマザー物流センターを作り、メーカーの製造品を営業倉庫に近い形で、まとめてパレット保管し、社内間移動も極力パレット単位で輸送することで、従来までのバラ積みによる手荷役を削減しました。入庫時に仕入計上するため、売先は限定されるもののメーカーの物流負担の軽減にもつながっています。

[2]社内独自のコード作成

   業界標準のコード策定まで時間も要することから、社内独自でのコード管理を行い、パレット単位での移動をバーコードで読み取ることで商品情報が読み取れるようにし効率化を図っています。社内倉庫への移動の単位も、パレット単位か面単位となるようにし、効率的な運用を図った結果、配車効率が向上しています。また、パレットで荷降ろしすることで、社内移送便の納品時間は大幅に短縮しました。冷凍車は待機時間中も荷室内冷却のためエンジンを駆動しなければなりませんが、社内移送便で仕入量の一定割合を担うことでセンター全体の待機時間が削減され、CO2の削減にもつながることが期待されます。

[3]その他の環境負荷軽減へ

   省エネルギーに向け、2030年度の温室効果ガスの排出量について、2013年度を基準として26%削減することを目標として設定しています。このため、物流センターの照明機器のLED化、太陽光発電システムの導入、社用車のハイブリッド化とテレマティクスシステム導入等を実施しています。

関東フローズンマザー物流センター
関東フローズンマザー物流センター

卸売業以外での活動
「卸売」の枠を超えた「卸」へ

新製品開発

   家庭での食品ロスの削減のために、冷凍ミールキットの開発・販売を進めています。冷蔵のミールキットは従来からあったものの、日持ちが数日であるため家庭での食品ロスとなりやすい問題がありました。冷凍ミールキット「ストックキッチン」は賞味期限が長いことから、食品ロスの削減へ貢献するものと考えています。
   また、SDGsを意識した商品開発を進めるなかで、大豆ミートを主原料とした「MAL de MEAT」を発売し、業務用向けだけではなく、一般消費者向けにも販売を予定しています。大豆ミートは畜肉と比べて環境負荷が低く、社会課題である食品原料のサステナブル調達へも寄与します。食品ロスにも配慮し、冷凍流通での販売の拡大を目指しています。

ストックキッチン ストックキッチン
MAL de MEAT MAL de MEAT

情報卸としての取組

   卸売企業として、商品と物流でつなぐだけでなく、メーカー、小売業、ITサービス事業者を情報でつなぐ、「情報卸」事業を推進しています。子会社である「D&Sソリューションズ株式会社」が推進の主体として、小売業のDX化を支援する役割を担っています。ポイントバックによって実質価格調整することで1to1販促ができるダイナミックプライシング(※1)や、LINE上で起動するスーパーマーケット専用アプリ(※2)、売場での購買意欲を誘うコンテンツ発信サービス、販売動向のチェックが可能なアプリの提供などにより、小売業のデジタルマーケティングやDX化のお手伝いをしております。

1)購入可能性が高いと思われる特定の顧客へポイントをバックするクーポンを送ることで、顧客は実質割引して商品を購入することが可能となるサービス
2)スマホのアプリでチラシを閲覧することや、アプリを提示することで連携した会員カードにポイントを貯めることや特典を受けることができる
情報卸としての取組

企業理念の浸透とSDGs

   まだまだ、部門や地域によって差はあるものの、トップダウンだけでなく、従業員からのボトムアップであるプロジェクトチームの活動や社内掲示板や冊子による情報発信により企業理念およびSDGsの理解浸透を目指していきます。「心に届く美味しさを」を企業スローガンに「卸売」の枠を超えた「卸」へ、さらに必要とされる企業として、従来からの取組を継続拡大しつつ、今までの枠にとらわれない新しいチャレンジを続けます。

株式会社日本アクセスの皆様、
インタビューのご協力ありがとうございました
※インタビューで扱った内容は
企業が取り組むSDGsの一部です。

お問合せ先

大臣官房 新事業・食品産業部 新事業・食品産業政策課

代表:03-3502-8111(内線4136)
ダイヤルイン:03-3502-5742
FAX番号:03-3508-2417