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始まった食品事業者の取組:大塚ホールディングス株式会社

sdgのロゴ 始まった食品事業者の取組

大塚ホールディングス株式会社
大塚グループCSR推進メンバー大塚グループCSR推進メンバー
インタビューで取り上げたSDGs
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   大塚グループは、「Otsuka-people creating new products for better health worldwide(世界の人々の健康に貢献する革新的な製品を創造する)」 という企業理念のもと、疾病の診断から治療までを担う「医療関連事業」と日々の健康の維持・増進をサポートする「ニュートラシューティカルズ(NC)関連事業」[*1]の2大コア事業を中心に、「世界の人々の健康に貢献する、なくてはならない企業」を目指して事業を展開しています。
   この度、企業のCSR活動とSDGsの取り組みについて、CSR推進メンバーの方々にお話を伺いましたので、その内容を紹介いたします。


取材日:令和2年1月14日   
大塚ホールディングス株式会社東京本部にて
[*1] ニュートラシューティカルズ:Nutraceuticals = nutrition(栄養)+ pharmaceuticals(医薬品)

創業家1代~3代目による
大塚の礎~経営の真髄~

   創業者の大塚武三郎は、当時、平均耕地をはるかに上回る農家であったと言われていたものの、工業への想いを募らせ、さらなる飛躍を目指し、1921年に徳島県鳴門の地で塩田残渣(にがり)から炭酸マグネシウムをつくる化学原料メーカーを興しました。創立時の従業員は10名。現在は世界全体で約47,000名もの社員を抱え、31の国と地域、195のグループ会社を持つ企業に成長しました。


【大塚グループ構成図】構成図 

   大塚グループは、医療関連事業とNC関連事業の2つの大きな柱で事業を展開しています。NC関連事業の製品としては「ポカリスエット」や「カロリーメイト」などが知られていますが、それらの製品は医療関連事業で培われたノウハウを活かし、研究開発された、科学的根拠を持つ製品です。今まで世になかった「健康に寄与する製品」を生み出し、消費者の理解を獲得して市場に受け入れられるためには、丁寧で粘り強い啓発活動が必要です。「ものまねしない」という企業文化を持つ大塚グループは「大塚だからできること」「大塚にしかできないこと」を追求し続けています。
   この背景には、創業家1代~3代目による大塚の礎(経営の真髄)があります。「流汗悟道」「実証」「創造性」という教えを胸に、しっかり事業を展開していくという姿勢が今も昔も変わらない大塚グループの考え方です。

経営の真髄
【流汗悟道】1代目  大塚武三郎
単なる知識だけでなく、自らが汗を流し実践して感じることの中に本質がある。
【実証】2代目  大塚正士
物事を成し遂げ完結することで自己実現そして真理に達する。
【創造性】3代目  大塚明彦
真似をせず、大塚にしかできないことを追求する。
経営の真髄

企業理念の追求が
サステナブルな社会の実現へ

   大塚ホールディングスは、2016年11月に「国連グローバル・コンパクト」に署名し、10の原則を支持するとともに、SDGsの目標達成に寄与し、持続可能な社会の実現に貢献する姿勢を改めて表明しました。
   大塚グループでは“事業そのものが CSR”という考えのもと、2018年に「大塚グループCSR推進委員会」を設置しました。本委員会は、大塚グループ全体のCSRの推進を目的としており、CSR活動の方向性や計画の策定を行っています。委員会メンバーはグループ各社の多様な領域の責任者で構成されています。

CSRミッション

   大塚グループは、CSRを事業と一体化したものと認識し、企業理念のもと、自らの持続的な成長と、健康でサステナブルな社会の実現を目指します。そのため、最適なガバナンス体制を土台として、社会と地球に貢献する各活動目標の達成に取り組みます。

Otsuka-people creating new products for better health worldwide
大塚CSR

世界の人々・地球を
健康にするのが大塚の使命

   「健康」は、大塚グループが企業理念にも掲げる最重要の目標です。疾病の診断から治療、そして健常人の健康の維持・増進まで、健康に関するすべてを担うトータルヘルスカンパニーとして、健康に貢献していきたいと考えています。
   NC関連事業は、医療関連事業の知見・ノウハウなどを生かして、科学的根拠に基づいた製品を開発・販売しています。
ポカリスウェットラインアップ   例えば代表的な製品であるポカリスエットは、手術後の医師が水分補給のために点滴液を飲むのを見た研究員が「飲む点滴液」というアイデアを提案。また、海外出張時に脱水症状に陥ったという自らの体験も踏まえ、水分と電解質(イオン)がスムーズに補給できる「汗の飲料」というコンセプトが加わり、開発されました。
   これまでに無い新しい商品でしたので、1980年発売当時は「味が薄くて飲みにくい」という声が多く、甘い飲み物が主流だった時代背景も重なり、お客さまからの評価はあまり高くありませんでした。
   この状況を打開するため、「とにかく多くの人に飲んで体感してもらえれば、この商品のコンセプトを理解いただけるはず」という信念で、サウナや野球場など汗をかくことが多い場所に出向き、現品を配布しながら実飲いただく活動を続け、徐々にイオン飲料という新分野の市場が創られていきました。
   現在では当たり前にあるイオン飲料ですが、当時市場に受け入れてもらうのには、かなりの労力と時間がかかりました。
   その後、1982年から海外展開を開始、水分・電解質補給の重要性に関する啓発活動と各地域に根付いたプロモーション活動で、現在は世界20以上の国と地域で販売されています。
   また、社会と連携して、健康維持・増進の取り組みや防災・災害支援を進めています。健康づくりに関する様々な意識啓発および教育活動を推進し、2019年までに全47都道府県と地域連携包括協定を締結し、「生活習慣病予防」「熱中症対策」など今まで培ってきたノウハウを存分に活かせる取組について検討を進めています。

人々の健康に対する取り組み

   大塚グループでは、人々の健康維持・増進に貢献する製品開発を行うとともに、健康啓発にも積極的に取り組んでいます。

「熱中症対策」に対する取り組み
熱中症対策   熱中症という言葉がまだ浸透していない1990年代からいろいろな機関と協働し、スポーツ活動の場や学校、工場、高齢者施設など、熱中症が起こりやすい現場に出向き、熱中症防止の重要性や熱中症予防の方法を伝える出張講座を全国で開催しています。
「子どもたちの健康」に対する取り組み
ヘルシー文庫子どもたちに身体のしくみや健康への関心と理解を深めてもらうため、「OTSUKAまんがヘルシー文庫」を1989年に創刊しました。
   日本医師会と日本学校保健会が監修し、日本小児科医会の推薦を得て、毎年テーマを変えて1巻ずつ発刊し、全国の小学校や図書館など約2万3000カ所に寄贈しています。学校では子どもの読み物としてだけでなく、理科や保健体育、食育などの教材としても利用されています。
「女性の健康」に対する取り組み
女性健康セミナー   女性の社会進出が進むなか、女性が育児、介護、自身の健康問題等と向き合いながら活躍できる環境を整えることが必要とされています。
   女性がより健康でいきいきと活躍できるように、社員とその家族を対象に、医師を講師とした女性の健康についてのセミナーを開催しています。セミナーには男性の管理職にも出席してもらい女性の健康をしっかりとサポートする体制作りを行っています。
栄養の大切さを伝える食育活動
スケッチクック   栄養補助食品の製品開発のノウハウをもとに、栄養の大切さを伝える食育活動を続けています。子どもたちが正しい食生活や栄養の知識を身につけづらい環境にあるという課題に着目した食育アプリ「おいしいおえかきSketchCook」や、忙しい現代人向けにスマートフォンで食事を撮影することで簡単に栄養分析ができる「ネイチャーメイドサプリメントチェック」を提供するなど、全世代に向けて栄養の大切さを伝えています。
地球の健康に配慮した取り組み

   地球の健康も大切です。今までは個社ごとに環境への取り組みを進めていましたが、大塚グループ全体で目標や方針を共有化し、ワンチームとなって活動をするために、2015年にグループ横断の環境活動組織を発足しました。
   環境への取り組みにおける重要項目を「気候変動」「水資源」「資源共生」とし、国連グローバル・コンパクトの原則に整合した長期環境ビジョンの策定や、2030年目標の達成に向けたグループ各社間の協働、そして情報開示体制の構築等、地球温暖化に関するグローバルな社会課題の解決に貢献する取組みを推進しています。

「気候変動」に対する取り組み
   2030年に2017年比CO2排出量30%削減を目標とし、徳島県や静岡県の工場・研究所等を対象に2019年7月からCO2を排出しない再生可能エネルギーに由来する「CO2フリー電力」を導入しました。2020年4月現在、国内17工場にCO2フリー電力を導入し、年間91,000トン規模、約28,000世帯の年間排出量に相当するCO2排出量を削減する見込みです。
「資源共生」に対する取り組み
   循環型社会の実現を目指し、資源利用効率の改善、廃棄物の発生抑制、3Rへの取り組みを進め、最終処分量をゼロに近づけるゼロエミッション(自社基準:再資源化率99%以上)に取り組んでおり、2018年度は国内14社での再資源化率は99%となり、国内グループとしてゼロエミッションを達成、廃棄物総排出量についても約7,400トン削減(前年比16%減)しています。今後は海外のグループ会社も含めた事業全体の資源効率を高めていく活動を通じて、全社で生物資源を含む資源との持続可能な共生関係を構築していきます。
   また、「資源共生」の全社的な取り組みとして、2020年には「大塚グループ プラスチックステートメント」を制定しました。大塚グループの消費者向け製品のプラスチック製容器包装のほとんどを占めるPETボトルのリサイクル原料、植物性原料の使用を推進する等、資源循環により積極的に取り組んでまいります。
「自然共生」に対する取り組み
   「ビオトープ」とは、工場の設立等によって失われた生態系を復元し、本来のその地域に住む生き物が生息できるようにした空間のことです。徳島県板野工場では、緑化率70%を誇る敷地内に、野生生物を自然のままに観察できるビオトープを設置しています。これまでに80種ほどの動植物がこの板野工場で生息していることが確認されています。
   ビオトープの池は、全長450m、通常の保有水量は約676トンになります。工場から排出された冷却水[*2]を有効利用し、一日およそ40トンをビオトープへ放流し、17日程度かけ全体の水が入れ変わる仕組みになっています。また、日本固有種の「カワバタモロコ」の保護と繁殖を目的に、2012年に徳島県と協定を締結し飼育しています。
[*2]冷却水:モノを冷やすために使用される水、直接モノに触れることはないので、水質の変化はほとんどありません。日常生活で近いものとしては、チョコレートを湯煎で溶かす時のお湯があげられます。
カワバタモロコカワバタモロコ
ビオトープビオトープ

大塚グループにとって
SDGsは共通言語

   大塚グループは企業理念のもと、事業活動を通じた社会課題の解決を目指しており、それこそが私たちのCSRであると考えております。自らの持続的な成長と健康でサステナブルな社会の同時実現に向けて、E(Environment:環境)・S(Society:社会)・G(Governance:ガバナンス)の観点を踏まえて、日々活動を行っております。
   すなわち、「持続可能な社会を創る」というSDGsの方向性は、大塚グループの事業そのものであり、同社ではSDGsをステークホルダーとの「共通言語」であると考えています。SDGsをコミュニケーションツールとして、同社の事業活動と結び付けて話しを進めていくことで社内外への浸透も目指してまいります。
   また、大塚ではグローバル・コンパクトの理念やSDGsの目標を、より具体的に実践するために、2018年に大塚ホールディングスとして「消費者志向自主宣言」を表明しました。すべてのステークホルダーとの対話により、適切な意思決定を行い、消費者志向を企業の社会的責任として推進していくことを基本方針としています。
   今後もあらゆるステークホルダーとの対話にSDGsという共通言語を用い、事業活動を通じた持続可能な社会の実現に向けて貢献していきたいと考えています。

大塚ホールディングス株式会社の皆様、
インタビューのご協⼒
ありがとうございました。
※インタビューで扱った内容は
企業が取り組むSDGsの一部です。

お問合せ先

食料産業局企画課

代表:03-3502-8111(内線4135)
ダイヤルイン:03-6744-2064
FAX番号:03-3508-2417