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農林水産省

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第2節 専門調理師等の活用における取組


一般社団法人全日本司厨士(しちゅうし)協会は、各地の保育所・幼稚園・小学校での料理教室の開催や福祉施設での継続的な慰問活動等、総合的な食育の推進・普及を実施しています。全国の地方支部においては、地元食材の認知度の向上やシェフを目指す学生・生徒及び若手シェフの技術力の向上を目的として、地場産物を使った料理コンクールや鶏のさばき方・魚のおろし方についての講習会等を開催し、調理技術の継承にも力を入れています。

後進の育成につなげる活動として、23歳以下の青年技能者を対象とした技能五輪全国大会では、長年にわたり大会の運営に協力しています。令和6(2024)年に開催された第62回大会においても競技課題の作成や審査等、その運営全般を担いました。隔年で開催される技能五輪国際大会においては、同年9月に第47回大会がフランス・リヨンにて開催され、西洋料理職種は8位に入賞し、前回大会に続き敢闘賞を受賞、世界の舞台で日本の調理技能の高さをアピールしました。さらに、同年10月にシンガポールで開催された国際会議には日本料理の調理人を含む8名で参加し、世界各国から参加したシェフと情報交換や交流を行いました。また、世界各地に配属される公邸料理人の育成においては、希望者に情報を提供するとともに、若手シェフを対象とした講習会を開催するなど、食文化の継承及び調理技術の向上等に努めています。

公益社団法人日本調理師会では、食を通じて心の触れ合いを図り愛情を深めるとともに、地域の特産品を主な食材とし、栄養バランスと減塩を考えた手作り弁当により子供の味覚を育むことで食育の推進に寄与することを目的に、毎年「全国こどものための愛情弁当コンテスト」を開催しています。本コンテストでは、育ち盛りの子供たちに食べさせたい地域の特産品を用いた弁当のレシピを全国から募集し、第14回大会では、最優秀作品4賞を決定しました。また、令和6(2024)年度は、都道府県の調理師会において、日本料理や西洋料理、中国料理等の部門を設けた料理コンクールを開催しました。日本古来の伝統料理の伝承や地産地消の推進を担う調理師に研鑽(けんさん)の機会を提供すること等で調理師の育成につなげるとともに、地産地消をテーマにした創作料理を広く発表することによって、食文化への興味・関心を喚起するよう活動しています。

ハンバーグでクマの形があしらわれた弁当

「第14回全国こどものための愛情弁当コンテスト」
最優秀賞
作品名:わくわくドキドキくまさんの森

いろいろなごはんやおかずで花があしらわれた弁当

「第14回全国こどものための愛情弁当コンテスト」
最優秀賞
作品名:思い出のお花畑弁当

芸術的な装飾がほどこされた前菜

「第61回長野県調理師会料理コンクール」
日本料理(前菜)
作品名:秋韻爽籟(しゅういんそうらい)

茶碗に盛り付けられたニジマス等の煮物

「第61回長野県調理師会料理コンクール」
日本料理(煮物又は焚合わせ)
作品名:虹鱒(にじます)の月冠(げっかん)

事例:食文化継承の様々な形

一般社団法人全日本司厨士協会

一般社団法人全日本司厨士協会では、後進の育成のみならず、新しい食材の発掘、食を通した地域住民との交流、児童・生徒への教育と実践は食文化の継承につながるものと考え、若手調理人を対象とした料理講習会や料理コンクール開催のほか、広く調理に関わる方々への調理技術の向上を目的とした研修会や食のイベント等を全国各地で継続的に開催しています。

真鯛のおろし方について教わる生徒たち

真鯛のおろし方実習

後進の育成には正しい知識と技術を学ぶ必要があることから、東海地方本部では令和5(2023)年度に引き続き、令和6(2024)年5月には食鳥加工の企業と共同で若鶏のさばき方の講習会、令和6(2024)年6月には水産加工の企業と共同で真鯛(まだい)と舌平目(したびらめ)のおろし方の講習会を開催し、合計20名の若手調理人が参加しました。魚のおろし方の実習では、鯛の骨の堅さ、舌平目の骨の柔らかさと身の壊れやすさ等、魚の特徴を踏まえた実技に苦労しながらも、魚をおろす機会が少ない若手調理人には貴重な体験となりました。

京滋(けいじ)地方本部滋賀県本部では、令和6(2024)年9月にこども食堂の調理スタッフ15名を対象に調理実習を実施しました。実習の後は、複数のシェフがグループ分けした参加者テーブルに入り、調理業務上の悩みを聞きアドバイスを行いました。

北関東地方本部では、令和6(2024)年4月に鮮魚販売の企業と共同で、水揚げされても市場に出回りにくい未利用・低利用魚をメイン食材にし、認知度の低い魚の価値を高め、消費拡大や食品ロスの削減を目的とした料理コンテストを開催しています。レシピ審査により6名を選出し、本選では調理と審査員による実食審査で評価を行いました。

北部地方本部岩手県本部では、少子高齢化及び核家族化が進む日本において、地域との関わりが少なくなり、孤食も社会問題となっている現状に変化をもたらすべく、令和6(2024)年9月に盛岡(もりおか)市肴町(さかなちょう)商店街にて調理師専門学校及び高等学校調理科の生徒とともに「いわてシェフズコミュニティキッチン100人でいただきます」を開催しました。会場となった商店街にテーブルを約50メートル並べ、当日限定のジャンボオムライスや二戸(にのへ)産あべ鶏と海老のグレインズサラダ等、全4品の料理を提供しました。地元の方を中心に、未就学児や学生、大人の方といった幅広い参加者が集まり、「いただきます」の合図で調理したシェフたちと一緒に約100名での食事を楽しみました。

商店街で大勢の人がともにご飯を食べる様子

いわてシェフズコミュニ
ティキッチン

このように、食文化の継承には様々な形があり、調理のプロであるシェフが地域でイベントを開催し、正しい調理技術を伝えるなど、食の魅力を発信することはシェフの社会的責任ともいえます。今後、このような活動は社会的課題の解決につながるためますます重要となり、その取組が期待されています。



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消費・安全局
消費者行政・食育課

担当者:食育計画班
代表:03-3502-8111(内線4551)
ダイヤルイン:03-3502-1320

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