1 食育や日本食・食文化の海外展開と海外調査の推進
政府は、我が国の食育の理念や取組等を積極的に海外に発信し、「食育(Shokuiku)」という言葉が日本語のまま海外で理解され、通用することを目指しています。
農林水産省では、海外料理学校等における日本料理講座や日本料理コンテストに日本食の専門知識・技能を有する講師を派遣して、外国人料理人や料理学校の生徒等を対象に日本食・食文化や日本料理の調理の基本、日本産食材の活用方法等を学べる講義や調理実演を実施したほか、ポータルサイトの活用(4言語対応(*1))等により、日本食・食文化の魅力を世界に発信しました。また、海外の外国人料理人の日本料理に関する知識・調理技能を習得度合いに応じて認定する「海外における日本料理の調理技能認定制度」(平成28(2016)年度創設)の認定取得者は、令和6(2024)年9月末時点で、令和5(2023)年度末に比べて118人増加の3,062人になっています。
また、農林水産省の英語版ウェブサイトの「Promotion of Shokuiku(Food and Nutrition Education)」で、「食生活指針」、「食事バランスガイド」、「「食事バランスガイド」解説」、「日本型食生活のススメ」の英訳版、「東京栄養サミット2021」の開催に合わせて作成したパンフレット等、海外に向けて日本の食育を紹介する際に活用できる資料等を掲載しています。
外務省では、海外広報文化活動の中で食育関連トピックを取り上げています。具体的には、日本の食文化等も取り上げている海外向け日本事情発信誌「にぽにか」を、在外公館を通じて配布しています。また、海外のテレビ局で放映され、在外公館でも上映や貸出しが行われている映像資料「ジャパン・ビデオ・トピックス」においても、日本の食文化や日本食等を紹介しています。
さらに、在外公館では、対日理解の促進、良好な対日感情の醸成を目的に、各国の要人、文化人、飲食・食品業界関係者、一般市民等に対して、日本の食文化の紹介や日本食の作り方のデモンストレーションをオンラインでの配信も利用しながら行うなどして、日本の食文化の魅力を発信する取組を行っています。
そのほか、独立行政法人国際協力機構が実施した研修プログラムにおいて、アフリカ、アジア、大洋州及び中南米から参加した研修員に向けて、我が国の食育に関する取組を紹介しました。また、我が国の食育に関する具体的な実践事例を開発途上国に紹介する目的で、「日本の母子栄養・食育の取り組み―子どもたちの健やかないのちと学びのために―(令和3(2021)年)」(*2)及び「プラネタリーヘルスから考える日本の学校給食・食育(令和6(2024)年)」(*3)の2本の動画を多言語で作成し、教材として活用しています。なお、作成した動画は、YouTubeで配信しています。
1 英語・簡体中文・繁体中文・フランス語の4言語に対応
2 https://youtu.be/42xwnd1rwTU(日本語)(外部リンク)、https://youtu.be/w9r5npahJOQ(英語)(外部リンク)
3 https://youtu.be/lrxBYLqY5zI(日本語)(外部リンク)、https://youtu.be/rjE3EqwNKEQ(英語)(外部リンク)
Promotion of Shokuiku
(Food and Nutrition Education)(農林水産省)
URL:https://www.maff.go.jp/e/policies/tech_res/shokuiku.html
日本食・食文化の魅力発信ポータルサイト
(Taste of Japan)
URL:https://japan-food.jetro.go.jp/en/(外部リンク)
コラム:武道と日本食への理解を深める武道ツーリズム
スポーツ庁では、スポーツの参加や観戦を目的として地域を訪れ、地域資源とスポーツが融合した観光を楽しむ「スポーツツーリズム」等を通じて、交流人口の拡大による地方創生・まちづくりを推進しており、スポーツツーリズムの重点テーマのひとつとして「武道ツーリズム」を設定し、需要喚起・定着化を図るための取組を推進しています。武道ツーリズムは、世界的に関心が高く文化的にも価値がある武道の「見学」、「観戦」、「実技体験」等、日本でしか体験できない、希少性の高いツーリズムです。そのプロモーションの一環として体験イベントを実施しており、武道に関するトークセッションや演武の披露と合わせて、日本食などの様々な伝統文化と連携したミニ文化体験などを実施することで、「武道ツーリズム」の存在をより多くの方々に周知、地方への誘客を促進することを目指しています。
令和6(2024)年10月には、京都府京都市の真言宗御室(おむろ)派総本山仁和寺(にんなじ)で「BUDOツーリズムフェア2024 in KYOTO」を開催しました。イベントでは、スポーツ庁長官と文化庁長官によるトークセッションや空手家による演武披露、日本文化体験等を行い、その日本文化体験の一環として、農林水産省によるおにぎりワークショップを開催しました。今回のワークショップの参加者は7割以上が海外からの参加であり、実際に参加者がおにぎり作りの体験を行う機会を設けました。初めておにぎり作りを体験する参加者も多く、参加者同士でコミュニケーションを取りながら作業を進めていくことで、食を通じた交流が行われました。
おにぎりワークショップの参加者は、体験を行う前から「おにぎり作りをぜひやりたい。」と意欲的で、体験後の試食では、「おいしかった。」という声が多くありました。今回のワークショップを通して、おにぎりだけでなく、おにぎりの具材で使われた梅干しや漬物といった日本の伝統的な食品への興味・関心が高まる契機となりました。
今後も他省庁とも協力しながら、日本食に関連したワークショップ等を行っていき、日本の食文化について、より効果的に世界に発信していけるよう取り組んでいきます。
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