プレスリリース
平成21年4月3日
農林水産省
輸入米の販売直前の目視確認で発見されたカビ状の異物の検査結果について
本年1月末までに販売直前の目視確認等により発見され分析していた「カビ状の異物」60件のうち、20件について本年3月末までに分析結果が出ました(残りの40件については分析中です。)。 19件についてはアフラトキシンB1が陰性であったものの、1件については 0.80 ppmのアフラトキシンB1 が検出されました。 アフラトキシンB1陰性のものも含めて「カビ状の異物」を含む袋の米は、全て袋ごと廃棄(焼却)処分します。 |
1検査結果について
(1)輸入米については、食品衛生法上問題のないもののみを販売するため、
[1]昨年12月8日から、販売直前に解袋し、カビの有無の目視確認を行い、
[2]本年2月19日からは、[1]に加えて、同一の場所における1~3日の解袋作業量(上限50トン)を1ロットとし、ロットすべてのフレコンからサンプルを採取し、カビ毒の検査を行っているところです(食品衛生法上問題のあるものは廃棄処分)。
(2)本年1月末までに、販売直前の目視確認等により発見された「カビ状の異物」は60件(昨年12月8日以前に発見され、分析中だった3件を含む)ありますが、そのうち本年3月末までに判明した20件のアフラトキシンB1の分析結果は別紙のとおりです(残りの40件については分析中です。)。
このうち、19件についてはアフラトキシンB1が陰性でしたが、1件から 0.80 ppmのアフラトキシンB1(食品衛生法に基づく通知に示す食品中のアフラトキシンの試験法による)が検出されました。
2 アフラトキシンB1陽性の米について
(1)この1件は、昨年12月15日に「カビ状の異物(100g程度)」が発見されたタイ産米です。
3月31日に当該「カビ状の異物(100g程度)」が 0.80 ppmのアフラトキシンB1(食品衛生法に基づく通知に示す食品中のアフラトキシンの試験法による)を含むことが判明しました。
同一の袋(30kg袋)の中の「カビ状の異物」以外の部分及びこの袋の周囲の米(合計301kg)を分析したところ、アフラトキシンB1陰性でした(食品衛生法に基づく通知に示す食品中のアフラトキシンの試験法による)。
本件は、実需者に販売される前の目視確認で発見されており、また、当該「カビ状の異物」が発見された袋の米及びこの袋の周囲の米は廃棄処分とします。
(2)同一船で輸入されたタイ産米のうち、同一倉庫で保管している在庫米及び他の倉庫で保管している在庫米を分析しましたが、アフラトキシンB1は陰性でした(食品衛生法に基づく通知に示す食品中のアフラトキシンの試験法による)。
これらの在庫米については、1-(1)のルールに基づき、販売直前に、カビ、カビ毒のチェックを徹底して行います。
(3)なお、「カビ状の異物」が発見された昨年12月15日時点で販売されていた同一船で輸入されたタイ産米については、発見直後に、販売先に対し、カビがなかったかどうか確認をするようお願いしましたが、これまで、カビを発見したとの報告は一件もありません。
3 今後の方針について
(1)引き続き、1-(1)のルールに基づき、販売直前のカビ、カビ毒のチェックを徹底して行います。
(2)これまでに「カビ状の異物」が発見された米に関して、現在、その生産地、倉庫等についてのデータの整理・分析を進めているところであり、その結果に基づき、改善策を検討してまいります。
(3)今後とも、農林水産省総合食料局が政府米のカビに関する科学委員会に助言を求めるとともに、当省消費・安全局をはじめ、厚生労働省、食品安全委員会、内閣府等と連絡を密にして対応してまいります。
<添付資料>
お問合せ先
総合食料局食糧部消費流通課担当者:大坪
代表:03-3502-8111(内線4033)
ダイヤルイン:03-6744-1766
FAX:03-6744-1702