終了した試験研究課題(慢性消耗病(CWD)に関する研究)
家畜の伝染病の国内侵入と野生動物由来リスクの管理技術の開発
- 研究期間
平成30年度~令和4年度 - 研究概要
畜産農場における各種悪性伝染病の発生は、発生農場の直接損失のみならず、我が国の清浄性ステータスを失わせ、我が国の畜産物の輸出振興にとっても甚大な被害をもたらします。これら疾病のまん延に野生動物の関与がしばしば指摘されていますが、我が国においては、これまで知見の集積が十分になされていません。そこで本事業では、高病原性鳥インフルエンザ(HPAI)、口蹄疫(FMD)、アフリカ豚熱(ASF)といった疾病をはじめとする家畜の伝染病について、国内侵入の早期摘発やまん延防止等に必要な管理技術の開発をしました。
小課題1:野生動物等を介した家畜の伝染病の伝播リスクの評価
FMDウイルス(FMDV)、ASFウイルス(ASFV)及びHPAIウイルス(HPAIV)について、野生動物における感染性、病原性、免疫応答及び野生動物間の伝播機序を解明。また、アルボウイルスについて、分布域が不明な節足動物による伝播機序と国内生息域を解明。
小課題2:伝染病の早期摘発や監視情報を活用した防疫の最適化
海外における疾病の発生情報を入手・分析し、野生動物にも適用可能な簡便な検査方法を開発。シカの慢性消耗病(CWD)について、サーベイランスに応用可能な検査方法を開発。家畜疾病に関する多様なデータを活用し、発生・拡散予測手法を開発。
小課題3:伝染病発生時の危機管理技術の開発
省力的に多数羽に投与することが可能なHPAIVワクチンを開発。FMDについて、豚体内でのウイルス増殖を抑制する抗ウイルス剤を開発し、その使用方法を確立。豚インフルエンザの現行ワクチンの有効性評価、流行株に有効なワクチン製造株を開発。 - 研究成果の概要等(PDF : 497KB)
- 研究成果報告書(PDF : 1,531KB)
お問合せ先
消費・安全局食品安全政策課食品安全科学室
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ダイヤルイン:03-3502-5722