8 新型コロナウイルス感染症をはじめとする新たな感染症への対応
国民への食料の安定供給を最優先に、新型コロナウイルス感染症の影響を受けた農林漁業者・食品事業者が生産を継続していくための施策を実施しました。
(1)経営継続補助金により、新型コロナウイルス感染症の影響を克服するために、感染拡大防止対策を行いつつ、販路回復・開拓や事業継続・転換のための機械・設備の導入や人手不足解消の取組を総合的に支援することによって、地域を支える農林漁業者の経営の継続を図りました。
(2)インバウンドや外食需要の減少、輸出の停滞等により、在庫の滞留や価格の低下、売上げの減少等の影響が顕著な国産農林水産物等(牛肉、花き、果物、林水産物等)について、農林漁業団体等が行う販売促進等の取組を支援しました。また、このような取組を一層推進するため、対策全体を「#(ハッシュタグ)元気いただきますプロジェクト」とし、消費者に対し、国産農林水産物等を食べて生産者を応援することを呼びかけました。
(3)インバウンド需要の減少、外出自粛等の影響が生じている事業等に対し、官民一体型の需要喚起キャンペーンの一環として、飲食店の需要喚起に取り組む「Go To Eatキャンペーン」を実施しました。
(4)肉用牛の計画的出荷に伴う追加費用や肉用牛肥育生産におけるコスト低減等の取組、在庫が高水準にある脱脂粉乳やバターを需要のある分野で活用する取組を支援するほか、新型コロナウイルス感染症が発生した畜産農場等の事業継続のための代替要員の派遣等を支援しました。
(5)入国制限による外国人材の不足等に対応するため、労働力の確保や農業生産を支える人材の育成・確保に向けた取組を支援しました。
(6)農林漁業者の資金繰りに支障が生じないよう、金融機関に対する適時・適切な貸出、担保徴求の弾力化等の対応の要請、農林漁業セーフティネット資金等の経営維持・再建に必要な資金の実質無利子・無担保化等の措置、また食品関連事業者の債務保証に必要な資金の支援を実施しました。
(7)野菜価格が著しく低落した場合に補給金を交付する野菜価格安定対策事業の安定的な運用に必要な資金を追加するとともに、生産者負担金の納付猶予を行いました。
(8)新型コロナウイルス感染症の影響による需要の減少により市場価格が低落する等の影響を受けた野菜・花き・果樹・茶等の高収益作物について、次期作に前向きに取り組む生産者を支援し、国内外の新たな需要促進につなげました。
(9)家庭食の輸出増加や新規・有望市場シェア獲得等、輸出の維持・促進を図るため、製造設備等の整備・導入等について支援しました。新型コロナウイルス感染症の影響を受け、海外での見本市の開催や商談会等の実施が延期・中止となる中で、輸出に取り組む事業者と海外バイヤーのマッチングを推進するため、JETROによるオンライン商談会の実施やバーチャル見本市への出展等を支援しました。
(10)産地や実需者が連携し、輸入農畜産物から国産に切り替え、継続的・安定的な供給を図るための体制整備を支援しました。
(11)国内外における日本酒需要の減退の状況を踏まえ、その原料である酒造好適米の保管経費等を支援しました。
(12)新型コロナウイルス感染症対策に伴う休業等により発生する未利用食品の有効活用を図るため、代替販路の確保が困難な場合に、フードバンクに寄附する際の輸配送やフードバンクの受入能力向上に必要となる経費、再生利用(飼料化・肥料化等)する際の輸配送費や処理費を支援しました。
(13)農林漁業者や食品関連事業者、農泊関連事業者等に対し、新型コロナウイルス感染症に関する支援策や事業継続ガイドライン等の内容を周知するとともに、国民に対し、食料品の供給状況等の情報を農林水産省Webサイトで提供しました。
ご意見・ご感想について
農林水産省では、皆さまにとってより一層わかりやすい白書の作成を目指しています。
白書をお読みいただいた皆さまのご意見・ご感想をお聞かせください。
送信フォームはこちら。
お問合せ先
大臣官房広報評価課情報分析室
代表:03-3502-8111(内線3260)
ダイヤルイン:03-3501-3883