貝毒のリスク管理に関するQ&A
担当:消費・安全局
(平成30年12月更新) |
Q1:貝毒とは何ですか?
A1:貝毒とは、毒をもった植物プランクトンを主に二枚貝(ホタテガイやカキなど)が捕食することによって、体内(特に中腸腺)に毒を蓄積させる現象です。
Q2:毒化するのは二枚貝だけですか?
A2:二枚貝の他に、トゲクリガニやイシガニなどの二枚貝捕食生物や、ホヤなどの貝毒原因プランクトン捕食生物も毒化する場合があります。これらの生物については、二枚貝同様、毒化のリスクが明らかになった場合に監視が必要としています。
Q3:貝毒による食中毒症状はどのような症状ですか?
A3:原因毒やその症状により、麻痺性貝毒、下痢性貝毒などに分けられます。麻痺性貝毒の主な症状は、唇や顔面、四肢末端のしびれ感、めまい、頭痛、吐き気などです。下痢性貝毒の主な症状は、下痢、吐き気、嘔吐、腹痛などです。
Q4:貝毒の検査法はどのような方法ですか?
A4:麻痺性貝毒の公定法はマウス試験法です。下痢性貝毒の検査法は厚生労働省が示している性能基準を満たした機器分析法です。
Q5:貝毒による食中毒を防止するためには、どのような対策がとられているのでしょうか?
A5:日本では、昭和50年代に下痢性貝毒が発見され、多くの食中毒事例を確認したことを受けて、厚生労働省が食品衛生法に基づいた麻痺性及び下痢性貝毒に関する規制値を設定しました。これを受けて、都道府県及び漁業関係者は、農林水産省の通知に基づき、規制値以下の貝類が出荷されるよう連携して出荷前に貝毒検査を行い、規制値超過の場合には出荷規制する対策がとられています。
Q6:下痢性貝毒の規制値が見直されて、どのように変わりますか?
A6:平成27年3月6日付けで、下痢性貝毒の規制値が可食部あたり0.05MU(マウスユニット)/gから、0.16オカダ酸当量mg/kgに見直され、分析法もマウス試験法(公定法)から機器分析法に変更となりました。ヒトへの下痢原性が認められているオカダ酸群が規制の対象となり、可食部当たり高感度・高精度な機器分析法を導入することで、より効果的なリスク管理を行うことができ、より安全な二枚貝等の出荷・流通につながります。
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