設計業務報告書標準様式(案)
目的
農業農村整備事業等で実施する設計業務において、成果物の一層の品質確保・向上を図り、優れた構造物を造成していく目的から、理解の容易な業務報告書のあり方を検討した上で、業務報告書の標準的な内容(項目)、電子納品化を踏まえた構成等を示すものである。
報告書標準化のねらい
【発注者側】
- 各業者毎に項目が異なる体系の複雑さを避け、標準化により、誰が読んでも(業務担当者の交替や工事担当者等)わかり易い報告書の構成となること。
- 設計の背景や設計者の意図など、工事実施段階等において設計思想等の把握が容易となり、良質な構造物づくりに寄与すること。
- 報告書として要求すべき基本的内容、水準等について、業務の発注段階から明確な目安が得られること。(発注者側における審査やチェック等の作業が容易となる。)
【受注者側】
- 類似業務の効率的な実施に寄与。(標準化による手戻りの減少)
- 照査やチェック作業が容易となり、成果物の品質向上が図られること。
- 報告書の標準化により、成果物の電子納品への対応や事後検索等が容易になること。
標準様式(案)作成のポイント
- 報告書の要約版等が適切に作成されており、ポイントの把握が容易なこと。
- 検討内容が、項目(工種)毎に系統立てて整理されている。(検討手順を予め記述し、その内容に沿って順次検討を行っている。)
- 業務の目的、検討すべき事項、検討した内容、結論が明確に記入されており、文書だけでなく適切にポンチ絵や縮小図、計算例を用いて説明をしている。
- 設計諸元・採用根拠が一覧表等で整理してあり、その妥当性や出典根拠も明示されている。
- 水理計算、構造計算において計算手法・考え方を記載し、電算出力表等に解説を加え、手計算でのチェックが可能となっている。
標準様式(案)利用にあたっての留意事項
- 本標準様式は、一般的な水路工(開水路)・農道の実施設計業務における報告書が、基本的に備えるべき標準的な項目とその記載要領を示したものである。
これらの項目は、各地方農政局において実施された模範事例を基に、構成や記載内容を分析・検討し、体系的に整理したものである。 - 「記載例」は、「項目」や「記載要領」の内容を理解しやすくするために例示したものある。
報告書は、当該業務の地域性や現場条件により作業項目・作業内容等が異なり、これらの実態に応じて、各コンサルタントが自社の有する技術力を駆使し作成するものであるため、一面的な視点でこれを準用することのないよう留意すること。
また、「記載例」中の設計基準類等については、随時改訂が行われるため記載内容に相違が生じる場合があるので、設計基準類等の最新版を確認するように留意すること。 - 設計業務段階からコスト把握意識の徹底を図る観点で、今回「コスト縮減対策」の項を設け、受注業者等からのコスト縮減施策適用の提案内容や、それらの検討経過を(報告書中から抜粋する等により)とりまとめることとしたので、工種を限定せず、今後の設計業務全般において導入すること。
標準様式(案)のダウンロード
設計業務標準様式(案)は、ここからご覧頂けます。サイズが大きいのでダウンロードしてからの利用をお奨めします。
- 表紙と目次(PDF : 95KB)
- 基本設計
- 実施設計
問い合わせ
設計業務報告書標準様式(案)については、内容の充実を図りより利用し易い内容に随時見直しを行っていくこととしております。つきましては、みなさまから幅広いご意見をいただきたいと考えておりますので、ご意見等がありましたら、下記様式によりFAXで、東海農政局土地改良技術事務所建設技術課設計技術第1係までお寄せ下さい。
FAX(052)219-2660
お問合せ先
農村振興局整備部設計課施工企画調整室
ダイヤルイン:03-3502-6094
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