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消費者相談

蜜入りリンゴの蜜は何ですか?また、蜜は時間とともに消えてしまうと聞いたことがあるが本当ですか?

回答

リンゴの果肉の一部が水浸状になっている部分は蜜といわれ、蜜の入っているリンゴは、消費者に人気があります。
この蜜とは、人工的に注射器で蜜を入れてるのではと、誤解される場合が有りますが、これは、リンゴやナシに見られる「みつ症状」といわれるもので、果実の成熟に伴って果肉又は果心部組織の一部が水浸状になる生理的な現象です。
リンゴやナシ等のバラ科植物では、葉で光合成により、つくりだされた糖質(炭水化物)が、酵素の働きによって、ソルビトール(糖とアルコールがくっついた物質)に変化して、果実に貯蔵され多くはショ糖へ変換・蓄積されます。
その後、果実の成熟が進むと細胞内に糖が飽和した状態になり、ソルビトールを糖に変換する酵素の働きは低下するため、葉から送られるソルビトールは、ショ糖へ変換・蓄積されにくくなり、そのままの形で細胞内を水浸状に埋めていきます。これが、蜜となります。
蜜は、全ての品種で発生するのでは無く、蜜の入り方は品種によって異なり、完熟しても全く蜜の入らない品種(参考参照)があります。蜜の入る品種では、たくさん入ったものほどよく熟した果実ということとなり、食味も優れています。
なお、蜜は収穫後しばらく保存しておくと果肉に吸収されて見えなくなることがあります。
また、蜜が、たくさん入り過ぎているとよく熟した果実であるため、蜜が消えるというより、傷みやすく、時間とともに茶褐色に変色しやすくなっていきますので、長期保存には向かず新鮮なうちに食べる必要があります。

【参考】品種の一部紹介

◯蜜の入りやすい品種
ふじ(国光×デリシャス)・・日本で一番栽培が多い晩生種。甘みと果汁が多く歯切れが良く、長期保存に適している。
紅玉(アメリカ原産)・・・やや酸味が強く香りが優れる中手種。生で食べるのと、パイやジャム等の加工用として人気がある。
アルプス乙女(ふじ×ヒメリンゴ)・・赤色で平均30~70gの小さい実の中手種。果汁が多く食味が良い。
◯蜜の入りにくい品種
シナノスイート(ふじ×つがる)・・果汁が多く甘みがあって食味が良い中手種。
ジョナゴールド(ゴールデンデリシャス×紅玉)・・冷涼な気候で栽培が多い中手種。
王林(ゴールデンデリシャス×印度)・・ふじに次いで栽培が多い晩生種。果汁が多く、甘い。



参考資料

(参考資料:「農林水産省消費者の部屋です」(ぎょうせい)、「リンゴの絵本」(農文協)、「食材図典」(小学館))

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