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短鎖アミロペクチンにより餅の柔らかさが画期的に持続する水稲新品種「愛知糯(もち)126号」

ポイント

  • デンプンが短鎖アミロペクチンの構造を持つ。
  • 餅などの加工食品の柔らかさが長時間持続する。
  • いもち病、イネ縞葉枯病の病気や倒伏、寒さに強く、栽培しやすい。
  • コシヒカリ熟期の多収品種で、東北地方南部以南以西の温暖地・暖地で栽培が可能。

短鎖アミロペクチンの構造

短鎖アミロペクチンの構造

注)模式図

短鎖アミロペクチンは糖の枝分かれ構造における枝が短い。

「愛知糯126号」のデンプン構造の特徴

側鎖比率のグラフ

注)側鎖の比率は「ヒメノモチ」との差で表示

デンプン枝付け酵素のうち、長い枝を付ける酵素(BE1)が欠失していることにより、アミロペクチンの糖の枝分かれ構造における短鎖の比率が高い。

「愛知糯126号」の餅の硬化性(吊り下げ法)

硬化性の比較

注)のし餅を棒に吊り下げる、吊り下げ法(28時間後)による。

「愛知糯126号」の餅は、柔らかさで代表的な「ヒメノモチ」、「ヒヨクモチ」、「滋賀羽二重糯」、「はくちょうもち」より硬化が遅い。

「愛知糯126号」の餅の硬化性(動画)


注)手前が「愛知糯126号」、奥が一般的な糯品種

「愛知糯126号」の餅は、一般的な糯品種と比べて硬化性が極めて低い。

「愛知糯126号」の草姿

草姿

「愛知糯126号」は短強稈(茎が短くて強い)で倒伏しにくく、栽培しやすい。

「愛知糯126号」の栽培特性

愛知糯の評価

「愛知糯126号」は、いもち病抵抗性、イネ縞葉枯病抵抗性、耐冷性を備え、耐倒伏性が強い多収品種。

農林水産省のコメント

餅菓子、おこわ等の原料米として、冷めても軟らかさが持続する糯米の需要があり、それに応える新品種である。
糯米は収量が低いものが多いため、多収性は低コスト生産に有効である。
食品メーカー等と連携し、特性を活かした商品開発を期待する。
【政策統括官付穀物課】

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本研究成果は【生物系特定産業技術研究支援センター「イノベーション創出強化研究推進事業」】(「アミロペクチン短鎖化でおいしさが持続する画期的な業務・加工向け多収水稲品種の開発」)の⽀援を受けて得られたものである。

問い合わせ先

愛知県農業総合試験場
山間農業研究所稲作研究室
電話番号:0565-82-2029


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お問合せ先

大臣官房政策課技術政策室

担当者:推進班
代表:03-3502-8111(内線3127)
ダイヤルイン:03-6744-0408

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