高温でも容易に着色する極大粒のブドウ新品種「グロースクローネ」
ポイント
- 主要品種の「巨峰」や「ピオーネ」よりも濃い紫黒色となる。
- 両品種と果実品質は同程度で、より果粒が大きい。
- 種なし栽培が可能。
グロースクローネの特性 1
農研機構(広島県東広島市)における2013~2016年の平均値
いずれも長梢せん定(台木:コーベル5BB)で満開期および満開10-15日後にジベレリン25ppmを浸漬処理
樹勢は強い。開花期は巨峰より遅く、収穫期は巨峰、ピオーネと同時期である。ジベレリン処理した果粒重は20g程度で、巨峰、ピオーネより大きい。果皮のはく皮、果肉特性、果肉硬度は同程度である。
西日本における「グロースクローネ」、「巨峰」、「ピオーネ」の着色(2016年)
中部地方以西の13場所の平均値。括弧内は最小値と最大値を表す。
収量を巨峰並みとし、450-500gの房作りを行うと、巨峰、ピオーネよりも安定して良着色果が得られる。
農林水産省のコメント
果樹は永年性作物であり、温暖化等の気候変動への対応が難しい品目であることから、それに対応した対策を講じることは非常に重要である。さらに、食の外部化や簡便化志向等に伴う消費者ニーズの多様化・高度化に対応した果実や果実加工品の供給を拡大してくことも非常に重要である。本品種は、温暖化に伴う高温の影響への対応が可能であるほか、消費者ニーズにも対応する品種であることから、普及の可能性は高いものと期待される。
【生産局園芸作物課】
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