いちご
基本的な栽培技術はこちら
イチゴ施設栽培の作業体系(みんなの農業広場:(一社)全国農業改良普及支援協会 ・(株)クボタへリンク)
いちごの学習システム
熟練農業者の経験や勘に基づく高度な技術を、新規就農者が短期間で習得できる学習システムをご紹介します。
(各システムは、平成28年度補正「人工知能未来農業創造プロジェクト推進事業」により構築したものです。)
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1 高設栽培(宮城県) |
2 施設の複合環境制御(三重県) | |
3 収穫・パック詰め(長崎県) |
1 高設栽培(宮城県)
事業実施主体
株式会社GRAアグリプラットフォーム
取組内容(高設栽培の作業技術を学ぶ)
本取組では、いちご高設栽培、水耕レタス栽培、土耕野菜栽培について、熟練農業者の栽培技術やノウハウをウエアラブルカメラ等で可視化し、作業のポイントなどをデジタル映像で研修教材化することにより、新規就農者でも一連の作業を学習できる教材を作成しました。
ウエアラブルカメラによる研修・作業の映像化
熟練者と研修生の動作映像の比較
システム概要
- ウェアラブルカメラやアクションカメラ、ドローン等を用いた栽培作業の可視化・デジタル化
- ICTクラウド・AIサービスを用いた映像データ及び付随データのアーカイブ化と体系化
- 知識工学的な手法(SECIモデル、経験学習モデル等)を用いた、栽培現場での情報・コンテンツの利活用(教育、改善、マニュアル制作への適用)
- 大学等で広く利用されているeラーニングシステムの導入により、コンテンツの知的財産を保護しつつ、栽培現場での利活用を促進
- 先端のeラーニング環境を活用した、遠隔でのアクティブラーニング(能動的学修)を実践
「GRAイチゴ栽培研修~アクティブラーニング編~」(動画サイトYouTubeへリンク)
効果
熟練農業者の作業技術を目線映像を含むマルチアングルで映像化することにより、熟練者特有の技術・技能の可視化・デジタル化が効果的に行えるようになりました。
熟練農業者の作業の目線で学べる動画コンテンツやeラーニングシステムなどを活用することにより、新規就農者にとって必要な一連の栽培技術の習得期間を大幅に短縮することが可能となり、これまで3年かかっていた技術習得の期間が1年に短縮されました。
2 施設の複合環境制御(三重県)
事業実施主体
三重県匠の技の見える化&アーカイブコンソーシアム
取組内容(施設の環境管理を学ぶ)
本取組では、トマトやいちご施設の複合環境制御システムにおいて、若手農業者が自らの作業記録や施設内環境データなどについて、モニタリングセンサーを活用したデータ取得の自動化等により熟練農業者との比較を可能にするシステムを構築しました。
また、システムにより集積したデータや出荷データ等を分析・評価し、若手農業者が目指すべきモデルとなる栽培ガイドラインを作成しました。
伊勢いちご部会ほ場のモニタリングセンサー設置風景
システム概要
効果
ハウスモニタリングサービス及びグループウェア機能により、2017年3月~6月の作業時間は、
いちご農家5経営体において、前年に比べ平均1.9%減少しました。
トマト農家1経営体において、前年に比べ17.9%減少しました。
※ハウスモニタリングサービス:ハウスに設置した各種センサーの情報(温度、湿度、照度、二酸化炭素濃度等)をサーバへ保存し、この情報をスマートフォンで閲覧できるようにすることで、ハウス内の環境把握に要する時間を削減。
※グループウェア機能:生産者と農協をネットワークで結び、市況情報や営農指導、農薬散布記録、生産電子マニュアルといったコンテンツの提供、情報の共有を図ることで、対面でのコミュニケーションに要する時間を削減し業務を効率化。
システムの詳細
3 収穫・パック詰め(長崎県)
事業実施主体
長崎県熟練技術伝承システム構築協議会
取組内容(収穫・パック詰めを学ぶ)
本取組では、いちごの収穫・パック詰め、アスパラガスの立茎作業について、熟練農業者と作業スピードの遅い初心者等と比較して学習コンテンツを作成しました。
新規就農者の育成や、課題となっている技術のある雇用労働力の確保につなげます。
アイカメラ着用の様子
アイカメラの視点
システム概要
効果
作成した学習コンテンツによりパック詰め初心者が学習し、学習前後の作業精度等について熟練者が評価したところ、被験者の技能が10%以上向上しました。
活用したシステム
NEC農業技術学習支援システム(NECソリューションイノベータへリンク)
お問合せ先
大臣官房政策課技術政策室
担当者:情報化推進班
代表:03-3502-8111(内線3128)
ダイヤルイン:03-3502-5524