もっそうめし 香川県

• 香川県

  もっそうめし

• 主な伝承地域

  三豊市

• 主な使用食材

  米、油揚げ、人参、こんにゃく、たけのこ、いりこ、ごぼう、かんぴょう、干ししいたけ

• 歴史・由来・関連行事

  「もっそうめし」とは、握ったごはんを指す。丸や扇などの木型に、すし飯や五目飯を詰めて押し抜いたごはんを「物相飯」と呼び、もともとは修行僧が集団生活を送りながら暮らしていくときに、一膳のごはんで全てを済ませる時の精進料理が起源とされている。
  香川県では西讃地域を中心に、県内各地で五穀豊穣や海上安全、厄払いなどを祈願する百々手（ももて）祭りが毎年おこなわれてきた。裃姿の子どもたちが射手となり、正面の的を目がけて弓を構える。合計二百本の矢を射るが、二本を一手と数えることから祭りの名が付いたといわれている。地域により祈願の内容は多少異なる。三豊市では、この祭りの際に「もっそうめし」を会食として出したことから市民に親しまれるようになった。
  （三豊市の学校給食の放送で紹介されている内容）
  「肉もっそは三豊市豊中町に伝わる郷土料理。荒神さんのお祭りのあとの会計決算の時に、頭家の人がつくり、みんなで食べながら祭りの反省をした。」

• 食習の機会や時季

  昔は祭り以外でも、川ざらえや棟上げなど地域住民総出で共同作業をおこなう機会が年に何度もあった。「もっそうめし」はそうした人が集まるときにまかない飯として振る舞われた。農作業の合間におにぎりを握って食べていたともいわれている。

• 飲食方法

  米を炊いておく。イリコ（煮干し）は頭と腹、骨を取り除く。具材を切り、水と調味料で甘辛く煮る。炊き上がったごはんに具材と煮汁を加える。円柱の型に押し抜いて器に盛り付ける。最近は、牛肉を使った「肉もっそ」を目にすることも多い。

• 保存・継承の取組（伝承者の概要、保存会、SNSの活用、商品化等現代的な取組等について）

  有志団体により市内で定期的に販売されている。給食にも採用されており、人気メニューとなっている。地元住民の間では人気の郷土料理として馴染みがある。

レシピを印刷する

材料（20人分）

• • 米
  • 1.4kg
• • 【調味料A】醤油
  • 90ml
• • 【調味料A】砂糖（ザラメ）
  • 70g
• • 【具材】油揚げ
  • 2枚
• • 【具材】人参
  • 1本
• • 【具材】こんにゃく
  • 1枚
• • 【具材】たけのこ
  • 小1本
• • 【具材】イリコ（中羽）
  • 100g
• • 【具材】ごぼう
  • 1本
• • 【具材】かんぴょう
  • 40g
• • 【具材】干ししいたけ
  • 10枚
• • 【具材】えんどう豆
  • 適量
• • 【具材】豆腐
  • 適量

作り方

• 1
  米は30分前に洗って、炊いておく。
• 2
  イリコ（煮干し）は、頭と腹、骨を除いておく。
• 3
  具の材料はすし具の様に切り、ひたひたの水を入れ、調味料Aを加えて甘辛く煮る。
• 4
  炊きあがったごはんに具と煮汁を入れ混ぜる。（べたべたにならないように煮汁を加減する）
• 5
  円柱形の押しぬきの形で抜いて、皿に盛る。

レシピ提供元名 : 香川県農政水産部農政課