いぶりがっこ|にっぽん伝統食図鑑
- TOP
- ABOUT
- 伝統食の分類
- エリア検索
- "発酵文化"について
- English
いぶりがっこ

秋田県いぶりがっこ
分類(大)
農産
分類(小)
漬物
主な使用食材
白首大根、米ぬか、塩、ザラメ
ダウンロード可能な画像を使用する場合は「リンクについて・著作権」をご一読の上、
出典を農林水産省「にっぽん伝統食図鑑」と明記し、ご利用ください。
なお、画像提供元の記載がある場合は画像提供元も併せてご記載ください。
画像提供元の記載例
【画像提供元の記載がない場合の記載例】
出典:農林水産省「にっぽん伝統食図鑑」 【画像提供元の記載がある場合の記載例】
出典:農林水産省「にっぽん伝統食図鑑」
画像提供元:〇〇〇
主な伝承地域
県内全域
食品概要(特徴・種類)
燻煙を使い、独特の製法で乾燥させた大根を漬けたいぶりがっこは、横手市など秋田県の内陸南部地方で受け継がれてきた漬物である。野菜を燻して漬物にする製法は、世界的に見ても希少といえる。「いぶり」は燻すこと、「がっこ」は漬物を意味する秋田の方言で、1967年に県内の漬物業者が初めて「いぶりがっこ」という商品名をつけた。「いぶり漬け」「いぶりたくあん」と呼ばれることもある。スモーキーな燻香とパリパリとした食感が魅力で、以前は家庭で冬の保存食として作られていたが、現在は販売生産者が県内全域に広がっている。
歴史・文化、関連行事
雪深い秋田県では、冬の食糧確保のために漬物を始めとする様々な保存食を作ってきたが、いぶりがっこもその一つである。
一般的に大根は漬ける前に天日干しにする。秋田県内陸南部は山あいの地域で、日照時間が短く、降雪も早い。そのため秋から冬の始めに収穫した大根を屋外に干すことができず、室内に吊るし、囲炉裏の熱と煙で乾燥させる工夫が生じた。その大根を漬け込み、氷点下にもなる低い気温の中で発酵させたものが、いぶりがっこの始まりとされる。その起源は室町時代ともいわれている。
製造方法
10~12月初旬にかけて収穫した白首大根の葉を落として冷水で洗い、太さの順に8~10本ずつ紐で編み込む。燻製専用の小屋の天井に吊り下げ、ナラやサクラなどの広葉樹の薪を燃やし、昼夜を問わず4~5日かけて煙で燻して乾燥させる。いぶりがっこ作りが盛んな横手市山内地区では、燻し作業を行う11~12月になると、あちこちの小屋から煙が立ち上る光景が見られる。燻した大根の表面を洗い流した後、米ぬか、塩、ザラメなどと一緒に重石をして樽に漬け込み、冬場の冷気の中で2カ月以上発酵させて完成させる。
保護・継承の取り組み
県内のスーパーや直売所だけでなく、ネット通販などでも販売されているため、県外でも入手しやすく、秋田県を代表する漬物としての認知度は高い。いぶりがっこのブランド確立と発展を目的とし、2017年1月、「秋田県漬物協同組合」「秋田いぶりがっこ協同組合」「横手市いぶりがっこ活性化協議会」の連携によって、「秋田県いぶりがっこ振興協議会」が設立された。横手市では、2007年から毎年、「いぶりんピック」も開催されている。2019年には、「いぶりがっこ」が国の地理的表示(GI)保護制度に登録され、原材料や製法・工程に一定の基準が設けられた。
2024年の食品衛生法改正では生産農家の減少も危ぶまれたが、横手市では、設備増強に必要な費用を県と共に補助。対象外となる事業者に対しても、市単独の補助事業を行い、いぶりがっこの存続に努めた。さらに、新規就農者を対象者とする「よこて農業創生大学校」の農業技術研修にいぶりがっこ作りを学べるコースを設け、新たな担い手の育成にも取り組んでいる。
主な食べ方
ご飯やお酒のお供、お茶請けとして食する。燻した香りや独特の風味は、和食だけでなく、洋食とも相性がよく、細かく刻んだいぶりがっこをクリームチーズなどと和えたディップやタルタルソース、ポテトサラダ、グラタンなど、アレンジレシピも多い。それらは料理本やレシピサイト、SNSでも紹介され、家庭で作られるのはもちろん、県内外の飲食店でも提供されている。




