
ふたごの兄妹みのるんとみのりんは、緑豊かな小さな谷の小さな家に住んでいました。2人は仲良しでどこに行くのもいっしょ。だけど、まだ谷のことしか知りませんでした。
「ねえ、森の向こうってどうなってるのかな」
みのりんは言いました。
「実はぼくも見てみたいと思ってたんだ。ちょっと行ってみようよ」
そして2人の初めてのぼうけんが始まりました。

谷を出た2人は森へと向かい、ひっそり静まりかえった、気持ちのよい空気の中を歩いていきました。すると目の前に、今まで見たことのないような大きな木があらわれました。2人が見とれていると、小さな妖精がひょっこり顔を出してきました。
初めて見る妖精にみのりんは、「何してるの?」とやさしく声をかけてみました。
「わたしは森の妖精・モリーナ。この大きな木といっしょに森を見守ってるの。日本の約7わりは森で、きれいな水や空気をつくったり、地球の温だん化を防いだり、生き物のすみかになったり、いろんな働きをしているのよ」

「森ってすごいのね。わたしのおはしもこの森の木なのかな」みのりんの言葉にモリーナは続けました。
「そうよ。人は昔から木をきっていろんなことに使ってきたの。でもなくならないのはなぜだと思う?」
「また生えてくるから?」みのるんは答えました。
「ちがうの。きったらそこに木を植えて育てているからなの」
みのりんは感心して「だから木はなくならないのね!」と言いました。
「そう。でも、植えるだけじゃダメ。きちんと手入れをして、たっぷり時間をかけて育てることが大切なの」2人はその言葉にうなずきました。
モリーナと仲良くなった2人はまた遊びにくると約束し、森の先へと行ってみることにしました。
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