牛乳を配合したせっけんをつくろう

新潟県はおいしいお米の産地!野菜や果物もおいしいよ。
あと、イメージにないかもしれないけれど、牛乳、お肉、卵、蜂蜜もおいしいんだ!
新潟で、牛、豚、鶏、蜂などを家族のように育てている、新潟畜産女子の方を紹介するよ。Youtubeで見てね!(外部リンク)
にいがた畜産女子会会員紹介(PDF : 2,362KB)
新潟の牛さんは、お米や、稲わら、稲の葉っぱを食べて育っているんだって!
そんな牛さんの牛乳は、飲んだり、料理に使ったりするととてもおいしいよ。でも、牛乳は気づいたら賞味期限が切れていた、ということもあるよね。
そんな時にはせっけんづくりに利用してみよう!ちょっと難しいところや、危険なところもあるから、大人と一緒に作ってね。
用意するもの

- オリーブオイル 125g
- ココナッツオイル 100g
- パーム核油 100g
- 米胚芽油 45g
- 精製水(ないときは水道水でも) 100g
- 苛性ソーダ 53g(劇物に指定されているので、取り扱いには十分注意する。水に溶かすと、熱と刺激のある蒸気が発生する。肌に触れるとやけどをするおそれや、目に入ると失明の危険もある。)(エプロン、手袋、ゴーグル、マスクをして、換気の良い部屋で作業する。)
- 牛乳 40g(乳飲料でも)(フルーツ牛乳は×)
- 色付けに使う、ピンククレイ 0.5 g、ヨモギパウダー3g、小豆パウダー5gなど(お好みで1種追加)
- 香付けに使う、エッセンシャルオイル(ラベンダー、ゼラニウム、ティーツリー、オレンジなど。お好みで追加) 5g
- ステンレスのボウル
- 泡立て器
- シリコンへら
- 温度計
- 型用の箱(底8×8cm、天面10×10cm)(牛乳パックでも)
- 洗面器
倍量でつくることもできるので、牛乳を多く使いたいときはレシピ自体を倍量にしてください。
などがない場合は、以下のレシピでもつくることができます。
溶けやすく、泡立ちは少ないですが、身近な材料で、シンプルなせっけんになります。
牛乳を入れることで、お肌をしっとりと洗い上げることができます。
泡立て器で30~40分混ぜると完成します。
レシピ1
- オリーブオイル 380 g
- 精製水 92 g
- 苛性ソーダ 46.5 g
- 牛乳 50 g
- オリーブオイル 280 g
- コメ胚芽油(コメ油) 100 g
- 精製水 96 g
- 苛性ソーダ 46.4 g
- 牛乳50 g
また、香りのあるドライハーブを細かく刻んで混ぜ込むと使用感と香りをプラスできます。
- 苛性ソーダは、薬局で身分証を提出して購入することができます。
!
- 苛性ソーダを精製水に溶かすと90℃を超える高温となりますのでこぼさないように注意してください。もし苛性ソーダが皮膚についたら、多量の水で洗い流してください。目に入ったら多量の水で洗い流し、すぐに医師の手当てを受けてください。
- せっけんづくりには、アルミ製品は使用できません。ステンレスボール、シリコンヘラ、耐熱ポリプロピレン製カップ、紙コップなどをご使用ください。
- 実験の前に手や道具をよくあらいましょう。
- おわったら後かたづけしましょう。
- 手順をよく読み、安全に注意して行いましょう。
実験のやり方
STEP1.
苛性ソーダを精製水に入れ、熱や刺激のある蒸気に気を付けながらよく混ぜ、苛性ソーダ水溶液を作る。
洗面器に水を張り、苛性ソーダ水溶液の入ったカップごと水の中につけ45℃に冷ます。
STEP2.
1~4のオイルを入れたステンレスのボウルを湯せんにかけ、45~50℃に温める。
STEP3.
苛性ソーダ水溶液をオイルにそっと入れ、泡立て器で泡が立たないように、飛び散らないように混ぜる。
STEP4.
全体が白っぽく均一になるように混ぜる。
POINT
均一になるように混ぜると、なめらかなせっけんになるよ。
STEP5.
お好みでクレイやヨモギパウダー、小豆パウダーを入れて色をつけた後、牛乳を入れる。
(写真はヨモギパウダーを入れた例)
STEP6.
エッセンシャルオイルで香りをつけ、とろとろした状態になるまで混ぜる。
STEP7.
型用の箱の口をしっかりと開いておき、せっけんを流し込んだらできあがり!
ヘラで表面を平らにならす。
STEP8.
箱の口を閉じて、ラップで包み、タオルや緩衝材でくるみ、あたたかい部屋に24時間おいておく。
24時間たったら、ゴム手袋をして型から出し、包丁で4つに切る。
間隔をあけて並べ、1か月間乾燥&熟成させる。
1か月たったら、せっけんを泡立ててみて、 pH試験紙などで検査。 pHが8~10であれば使用できる。
使っていて、違和感を感じたら、すぐに使うのをやめよう。
!
- (注意)アレルギーの心配がある方は、
- 1)原料にアレルギーをお持ちの場合は、使用を控えてください。
- 2)手を洗い、異常が無ければ体に使用していただけます。
- 3)体を洗った際、耳の後ろを洗い、違和感が無ければお顔にも使えます。
もっと簡単に作りたいとき(苛性ソーダを使わない方法)
用意するもの

- 無添加せっけん 100 g
- 牛乳 50 g
- コーンスターチ 50 g
- お好みで
エッセンシャルオイル
色材
作り方
1 無添加せっけん100 gをおろし金でおろす。
2 チャック付きビニール袋におろした石鹸を入れ、
牛乳、お好みでエッセンシャルオイルなどを入れる。
3 袋の中でよく混ぜる。
4 コーンスターチを入れひとまとまりになったら好きな形に整え、1週間ほど風通しの良いところで乾燥させて完成。
今回は竹炭で黒、食紅でピンク、酸化鉄黄色で黄色に色付けして牛を作りました。
色材はスーパーや食品や化粧品原料のサイトで購入できます。
調べてみよう
生乳廃棄のニュースについて
牛乳やバターなどの原料となる「生乳」の生産量は、1996年から少しずつ減っていましたが、2014~2015年に深刻なバター不足が起こりました。このため、牛さんの数を増やして、バター不足を解消しようとしたのです。
牛さんの数を増やすためには、子牛が生まれるまでに約1年、子牛が大きくなって、子牛を生んで、お乳が出るようになるには約2年、なので合計で約3年かかります。だから、すぐには生乳の量を増やしたり減らしたりするのはとっても難しいのです・・・。

順調に生乳生産量が増えてきた中、2020年から、コロナウイルス感染症が流行し、旅行したりレストランで食事をしたりする人が減ったため、業務用に使われる量が大幅に少なくなり、牛乳が余るようになってしまいます。今までもバターなどに加工して調整をしていましたが、バター工場をフル稼働させても、処理できない生乳が出てきてしまうかもしれません・・・。
Twitterで https://twitter.com/jmilkofficial #牛乳料理部を見てみよう!
食料自給率と、新潟の牛乳について
日本では、消費される食料に対して、国内で作られた割合=食料自給率はどれくらいだと思いますか?
エネルギーで表すカロリーベースでは37%、金額で表す生産額ベースでは67%です。
日本の食料自給率は諸外国と比べて低くなっています。
世界では、人口がどんどん増加して、必要な食料の量が増えているのに、増えた分の食料の生産を増やしていけるのか、地球温暖化による異常気象や、砂漠化の進行、水不足などの不安があります。また、コロナウイルス感染症が流行したり、外国で戦争が起きたりしたときに、国産の食材の大切さが実感されました。やっぱり、自分たちで食べるものは、国内で作ったほうが安心です。
では、自給率を上げるには、どうしたらいいでしょうか?
外国産小麦粉のパンから、国産米粉のパンに変えたり、うどんなどの麺類を国産の小麦のものに変えると、食料自給率が上がります。
また、牛や豚や鶏などの家畜は、外国産のトウモロコシや牧草なども食べているので、自給率が下がっています。でも、お米などの国産のエサをたくさん食べている家畜のお肉や牛乳を食べることで、食料自給率が向上します。
新潟では、環境を考え、美味しいお米、美味しい水で牛さん達が育てられています。牛乳をおいしく飲んで、みんなでどのような取組をすれば、食料自給率が上がるのか、調べてみましょう。
食品ロスについて
「食品ロス」とは、本来食べられるのに捨てられてしまう食品のこと。本来食べられるのに捨てられる食品「食品ロス」の量は年間522万tになっています(令和2年度推計値)。日本人の1人当たりの食品ロス量は1年で約41kg。これは日本人1人当たりが毎日お茶碗一杯分のご飯を捨てているのと近い量になるのです。

この522万トンのうち、家庭で出ているのは247万トン、47%。期限内に食べきれずに、もしごみにしてしまうと、運んだり燃やすのに余分なCO2を排出してしまい、環境にもよくないので、せっけんづくりなどに有効に活用しましょう。また、スーパーなど小売店での廃棄を少なくするため、賞味期限の短い商品から買うのも、食品ロスを減らすことにつながります!賞味期限と消費期限の違いも調べてみましょう!
もっと知る>食品ロスとは:農林水産省 (maff.go.jp)
農業と環境

家畜の排せつ物は、たい肥などに生まれ変わり、野菜など農作物が育つ栄養分になっています。
もみ殻を混ぜて発酵させることで、においもなくなります。
農業は、自然と深くかかわって、捨てるものを資源に変え、地球の環境を守ることに役立っているのです。
まとめ
わかったことをまとめて、みんなに伝えよう。
参考:せっけんのけん化反応

油脂が、水酸化ナトリウムなどのアルカリとくっつくことで、せっけんとグリセリンになります、これを「けん化」といいます。
もっと知る
日本の牛乳を救う「プラスワンプロジェクト」緊急スタート!:農林水産省 (maff.go.jp)
「牛乳でスマイルプロジェクト」:農林水産省 (maff.go.jp)
にいがた畜産女子会員の紹介(画像をクリックORタップするとYoutubeで見られます)

お問合せ先
大臣官房地方課
担当者:推進班
代表:03-3502-8111(内線3239)
ダイヤルイン:03-6744-0396
FAX番号:03-3501-5203