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農林水産省

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国連食料システムサミット2年後フォローアップ会合

国連食料システムサミット2年後フォローアップ会合の開催

令和5年7月24日(月曜日)から26日(水曜日)まで、国連食料システムサミット2年後フォローアップ会合が国連食糧農業機関(FAO)本部ローマにおいて開催されました。22か国の首脳や100か国以上の閣僚、関係者が参加し、2021年の国連食料システムサミット後の食料システムの変革に向けた取組の経験、課題及び今後に対応等について発言と議論を行いました。

我が国からは、勝俣農林水産副大臣が出席し、プレナリーセッション(食料システム変革の成功、チャレンジ)、リーダーズ対話(健康食、文化、伝統)、我が国主催の公式サイドイベント(アジア・モンスーン地域における持続可能な農業・食料システムへの変革のための「みどりの食料システム戦略」とイノベーションの推進)で以下内容とする発言をし、「みどりの食料システム戦略」の発信等を行いました。


プレナリーセッション(食料システム変革の成功、チャレンジ)

1.我が国の「みどりの食料システム戦略」及び同戦略に基づく取組を紹介するとともに、G7宮崎農業大臣会合やG7広島サミットでの成果として、以下の点を強調。
(1)農業の持続可能性の向上は生産性を高める方法で行われるべき。
(2)既存の国内農業資源を最大限活用することで、各国の食料システムの強化を図るべき。
(3)持続可能な農業の達成に向けて、あらゆる形のイノベーションが活用されるべき。
2.温室効果ガスの削減等に貢献できる水田からのメタン抑制技術等をとりまとめ公表した旨を紹介。
こうした技術や取組が、その土地の事情に合わせた形で実装されていくことが重要。
3.政府のみならず、様々な関係者との対話を推進。
勝俣副大臣プレナリーセッション

リーダーズ対話(健康食、文化、伝統)

1. 和食は2013年にユネスコ無形文化遺産に登録され、今年で登録から10年。
2. 和食は栄養面で優れたバランスの良い食事であり、日本人の健康的な食生活や長寿、肥満防止に寄与。
3. 和食は、日本の文化や伝統を表し、地域社会や文化の保護にも貢献。伝統的で地域と強く結びついた食生活は、それ自体文化的な価値を持つが、環境面でも大きな役割。
4. 地域のものを地域で美味しく食べることにより、地域資源の有効活用、地域の活性化にもつながり、SDGsに即したもの。

勝俣副大臣リーダーズ対話

我が国主催の公式サイドイベント(アジア・モンスーン地域における持続可能な農業・食料システムへの変革のための「みどりの食料システム戦略」とイノベーションの推進)

1.「みどりの食料システム戦略」に基づく調達、生産、加工・流通、消費の各段階での取組を紹介するとともに、同戦略の実現を後押しするための取組として、以下を紹介。
(1) 環境負荷低減に資する事業活動等を支援するための法律(みどりの食料システム法)や推進体制の整備。
(2) 生産力向上と持続性の両立に不可欠なイノベーションとして、デジタル・AI技術を活用したスマート農業技術の開発事例。
(3) 生産段階の環境負荷低減の努力を消費者にわかりやすく示す「見える化」や、環境と経済の好循環に向けたカーボンクレジットの活用の推進。
2. 日本は、アジア・モンスーン地域をはじめ、世界の持続可能な農業・食料システムの構築に貢献していく考えを表明。

勝俣副大臣サイドイベント

サイドイベントリーフレット(PDF : 348KB)

(参考)
勝俣農林水産副大臣の海外出張の結果概要について(イタリア)

サイドイベントの様子



会合関連文書

同会合では、グテーレス国連事務総長から「2021年国連食料システムサミット後の食料システム変革の進捗に関する事務総長報告書」及び「国連事務総長による食料システム変革加速のための行動要請~人と地球のための食料システム~」が発出されました。


2021年国連食料システムサミット後の食料システム変革の進捗に関する事務総長報告書

事務総長報告書においてELPSエルプスイニシアティブが記載されました NEWアイコン

(該当部分(41ページ下部)抜粋仮訳)
その他の世界的なプロセスもまた、食料システムの問題を主流化している。この点で、最近のG7サミットでは、食料安全保障と食料システムに関する一連の作業を継続している。フードコアリション、FARM(食料農業強靭化ミッション)、GAFS(食料安全保障のためのグローバル・アライアンス)、ELPSエルプス(民間セクター・小規模生産者連携強化)イニシアティブの立ち上げに加えて、2023年5月のG7広島サミットで発表された「強靱なグローバル食料安全保障に関する広島行動声明」は、2021年の国連食料システムサミットと国連食料システムサミット2年後フォローアップ会合に続くこの作業の関連性を強調している

国連事務総長「2021年国連食料システムサミット後の食料システム変革の進捗に関する事務総長報告書」
英文25ページまで(外部リンク)(PDF : 1,734KB)
英文26ページ以降(外部リンク)(PDF : 1,288KB)
概要(PDF : 273KB)

国連事務総長による食料システム変革加速のための行動要請~人と地球のための食料システム~


国連事務総長による食料システム変革加速のための行動要請~人と地球のための食料システム~英文(外部リンク)概要(PDF : 267KB)

その他

農林水産省水野輸出・国際局長がIFAD主催の「民間セクター」をテーマとしたスペシャルイベントに登壇し、以下を内容とする発言を行いました。
(1)途上国の支援に意欲的な日本の民間企業が多く存在している一方で、農村地域との接点がなく、支援方法がわからないという声が寄せられている。
(2)途上国の農村地域の人々にとっても信頼できる民間企業を判断することは難しいとの意見がある。
(3)こうしたことを踏まえ、本年4月、我が国が議長国を務めたG7農業大臣会合において、G7議長国イニシアティブとしてELPSイニシアティブの立上げを発表。
(4)ELPSイニシアティブは民間企業と小規模農家の双方にとって利益が享受できる関係を構築することを目的としている。

(参考)
スペシャルイベントのHP(外部リンク)

スペシャルイベントの様子

お問合せ先

輸出・国際局国際戦略グループ

代表:03-3502-8111(内線3503)
ダイヤルイン:03-3502-8498