渇水時の対応
1.農業用水の渇水対策
渇水時には、農家の人は番水、水路の見回り、地区内の反復利用などを強化します。また、地区内の利用者が協力してダム、ため池、井戸などの水源を融通し、調整を図ります。
平成6年の異常渇水で、農家の人が番水などに使った費用は平年の約3倍にも達しました。
(1)番水
節水のための配水管理です。
- 用水区域内の地区を区分、順番に配水
- ほ場ごとに順番と時間を決めて配水
- 水源から数日の間隔で取水
などの方法があります。
(2)用水補給


番水対策や反復利用を行っても、用水が不足する場合は、応急の井戸を掘削し地下水を利用したり、通常は利用しないダム、ため池の底水や他の利用者からの貰い水を受けたりします。
(3)反復利用

上流のほ場からの排水を堰止め、ポンプなどで汲み上げて、用水としてを再利用します。
(4)犠牲田

番水や用水の補給、反復利用などの策を施しても水の絶対量が不足した時、配水しない田(犠牲田)を出して他の水田を救います。
2.生活用水への協力
渇水時には、利用者各々の節水の努力や利水者の理解と協力とが大切です。
農業用水自体も不足しているなか、農家の方々は多大な負担を伴う番水などを行い、水道用水へ水の融通を行っています。
例えば、平成6年の渇水を例にとると、T川水系の農家の努力により融通された水は、都市住民(約70万3千人)の生活用水として利用されました。
お問合せ先
農村振興局整備部水資源課
ダイヤルイン:03-3592-6810
FAX:03-5511-8252