小田井灌漑用水路中谷川水門
地域及び施設の概要
現在もなお潤し続ける先人の技(その4)「小田井(おだい)用水 中谷川(なかたにがわ)水門」~和歌山県伊都郡かつらぎ町中飯降地内~
小田井用水は、和歌山県北部に位置し、紀の川右岸の河岸段丘に広がる水田地帯を潤しています。この用水は宝永4(1707)年、紀州藩主である徳川吉宗の命令を受けた大畑才蔵により開削されました。中谷川水門は、小田井用水の開削時に、伊都郡かつらぎ町中飯降を流れる中谷川と交差する際、川の下を横断するために設置されたサイホンです。
当時、木製であった本施設は、大雨による被害を受けることが多く、明治45(1912)年レンガ造に改修されました。水門間が13.3m、水路幅が6.4mあります。現在もほぼ完成時の姿を保っており、平成18年3月に小田井用水の3施設(龍之渡井(たつのとい)・木積川渡井(こづみがわとい)・小庭谷川渡井(こにわだにがわとい))とともに和歌山県内の土木構造物では初めて登録有形文化財に登録されました。
施設の利用状況
現在も紀の川右岸に広がる約610haの水田地帯をかんがいしている小田井用水の一施設として利用されています。
地域の保全のための取り組み
有形文化財に登録が答申されたのを契機に、平成18年1月、土地改良区など行政関係者により、第1回保全活動(草刈、ゴミ拾い等)を実施しました。 通常の維持管理は、小田井土地改良区が清掃等を行っており、また、農業用水利施設への理解を深めてもらうため、小学生の校外学習などの啓発活動を行っています。
交通アクセス
1)鉄道 JR和歌山線笠田駅から徒歩10分
2) 車 阪和自動車道和歌山I.C.から約1時間
関連ホームページ
お問合せ先
農村振興局整備部設計課
代表:03-3502-8111(内線5561)
ダイヤルイン:03-3559-6338