敦賀運河疋田舟川(ひきたふなかわ)
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地域の概要
疋田舟川用水路は二級河川五位川を取水源とし、敦賀市疋田集落内および7.5haの農地をかんがいし、山地からの渓流水を受け、二級河川笙の川へ流れ込む疎水です。
福井県敦賀市は古くから湊町として栄え、「越」(現在の新潟県、富山県等)や「陸奥」(現在の福島県、宮城県、岩手県、青森県、秋田県の一部)から日本海を舟で運ばれた物資や、京都や奈良からの物資を、人の手や馬借により山中峠(敦賀市山中)を越えて湖北(現在の長浜市、米原市)や海津(現在の滋賀県高島市マキノ町)へと、海津からは琵琶湖上を介して行き来していました。この敦賀湊から海津までの街道は、「北陸道」と呼ばれました。
利便性と利益向上のため、古くから敦賀湊と琵琶湖間に運河を設け、川舟で大量の貨客を輸送しようという計画が考えられていましたが実現化されず、平安時代末期から江戸時代まで、運河計画が持ち上がっては消えるということが繰り返されてきました。
しかし、文化12年(1815年)、琵琶湖疎水計画が幕府および小浜藩によって具体化し、同年7月に完成した舟川は、幅が9尺(約2.7m)あり、これにより敦賀湊から疋田まで水路による大量輸送が可能となりました。併せて、農業用水として農地をかんがいするとともに、消排雪や防火用水、洗い場などの生活用水としても利用されています。
『疋田舟川用水路』は福井県の農業用水では唯一「ふくい歴史百景」や「福井ふるさと百景」に選定された疎水でもあります。。
地域の保全のための取り組み
護岸の老朽化が進んでいたため、県営地域用水環境整備事業疋田舟川地区(平成9年度~平成15年度)により、水路の改修が実施されました。
舟川の幅は狭くなっていますが、建設当時の石積護岸をそのまま活かすとともに、舟川で積み荷を運搬する際に、舟底の滑りを確保するため設置された胴木(どうぎ)が再現されています。敦賀市や地元の方によって、清掃や植栽など適切な維持管理が実施されています
交通アクセス
- JR敦賀駅から17分(コミュニティバスきらめき あらち号(緑色):愛発(あらち)線の杉箸行きに乗車)
- 北陸自動車道敦賀インターより南へ車で約8km(約15分)
お問合せ先
農村振興局整備部設計課
代表:03-3502-8111(内線5561)
ダイヤルイン:03-3595-6338