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Road to MILANO~ミラノ万博に向けて~ ♯1

日本の伝統文化と最先端技術が奇跡のコラボ
建築中の日本館レポート世界初の「立体木格子」技法がすごい!


5月1日から10月31日まで、イタリア・ミラノで「2015年ミラノ国際博覧会」が開催されます。そこで今号から、「Road to MILANO~ミラノ万博に向けて~」と題し、着々と進む準備の様子から開幕後の現地情報まで、毎号詳しく紹介。第1回は、日本館に採用された世界初の建築技法に迫ります。

2015年ミラノ国際博覧会

日本の建設会社スタッフが現地に赴き、実際の組立作業を行うイタリアの業者を指導

日本の建設会社スタッフが現地に赴き、実際の組立作業を行うイタリアの業者を指導
日本の建設会社スタッフが現地に赴き、実際の組立作業を行うイタリアの業者を指導

立体木格子の奥行きを活用し、夜間は淡い光でライトアップすることで、いっそう繊細な表情に

立体木格子の奥行きを活用し、夜間は淡い光でライトアップすることで、いっそう繊細な表情に

開幕まで3か月弱ワクワクする~
「持続可能性」を体現する素材として立体木格子を採用
「地球に食料を、生命にエネルギーを」をテーマに、約140の国・地域と国際機関が参加する「2015年ミラノ国際博覧会」(ミラノ万博)。多くのパビリオンが現在建設中ですが、なかでも日本館の工事がもっとも進んでおり、先日外観の大きな特徴となる立体木格子(きごうし)の取り付け工事がスタートしました。

この木格子の技術は、法隆寺にも採用されている日本の伝統的な木造建築技術。継手(つぎて)・仕口(しぐち)と呼ばれる木同士を組み合わせることで、「めり込み作用」が生まれ、釘などをほとんど使わなくても、粘り強く耐震性に優れた構造体になり、「生きている建築」と呼べるものです。

日本館では、ミラノ万博のキーワードのひとつである「持続可能性(サステナビリティ)」を体現する建築素材として、この「立体木格子」を採用することになりました。

国産材を使い“木の文化”を発信しつつ、木材ビジネスの足がかりに
設計に際しては、この「めり込み作用」を活用するため、高度な構造解析シミュレーションを実施。世界初となる三次元の木格子を作成、まさに伝統と革新が共存する日本館の構築を進めています。

材料となる木材は強度などを考慮して、岩手県産のカラマツ集成材を使用。これにより、世界に誇る日本の〝木の文化〞を広く発信するとともに、日本の木材ビジネスの世界展開の足がかりになることをめざします。

立体木格子の部材は、日本から船便でミラノに運搬。現地でカットや“削り”などの最終加工を施した後、イタリアの建築業者によって施工が進められており、3月末の完成を予定しています。

日本の伝統的木造建築物と最先端技術の融合

2015年ミラノ国際博覧会 日本館公式サイト