特集1 麦(3)
[JAPAN] 品種改良で進化したニッポンの麦
我が国の麦栽培は今、大きな転換期を迎えています。品種改良が進んだことで、一大産地である北海道を筆頭に、大幅に品質が向上。需要に合わせた新品種が増えています。
小麦・大麦の生産量と生産上位品種を、都道府県ごとに紹介します。 |

全国の生産量上位10品種 | |
![]() 資料 : 農林水産省「平成26年産麦の農産物検査結果(確定値)」(平成27年4月30日現在) |
パンに適した強力系小麦が台頭
我が国で圧倒的な麦の生産量を誇る地域は北海道です。次いで、水田の裏作として麦が栽培されてきた九州、関東の順で生産量が多くなっています。
もともと、国産小麦はうどんなどに適した中力系の品種が多く、パンに適したたんぱく質含有量の多い強力系は作りにくいとされてきました。ところが、ここ数年で品種改良が進み、北海道から超強力系「ゆめちから」が登場。これが評価されたことで、パン用の国産小麦の需要が急増し、九州でも強力系の「ミナミノカオリ」の作付面積が増えています。
また、単収の多い品種も注目されています。北海道では「ホクシン」から「きたほなみ」へ、関東では「農林61号」から「さとのそら」へと切り替えが進みました。さらに、平成27年産では山口県で「ニシノカオリ」から「せときらら」へと切り替えられています。国産麦は今、新品種が次なる時代を切り開こうとしています。
我が国で圧倒的な麦の生産量を誇る地域は北海道です。次いで、水田の裏作として麦が栽培されてきた九州、関東の順で生産量が多くなっています。
もともと、国産小麦はうどんなどに適した中力系の品種が多く、パンに適したたんぱく質含有量の多い強力系は作りにくいとされてきました。ところが、ここ数年で品種改良が進み、北海道から超強力系「ゆめちから」が登場。これが評価されたことで、パン用の国産小麦の需要が急増し、九州でも強力系の「ミナミノカオリ」の作付面積が増えています。
また、単収の多い品種も注目されています。北海道では「ホクシン」から「きたほなみ」へ、関東では「農林61号」から「さとのそら」へと切り替えが進みました。さらに、平成27年産では山口県で「ニシノカオリ」から「せときらら」へと切り替えられています。国産麦は今、新品種が次なる時代を切り開こうとしています。
主な小麦、大麦の新品種 この10年で育成された麦類の主な新品種と、主産地を紹介します。※( )内は主産地 ![]() |
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取材・文/大沼聡子