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農林水産省

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特集1 麦(2)

[WORLD] 生産量と消費量で見る世界の小麦事情



パンから麺まで、食文化に合わせて調理加工される小麦。
各国の小麦の生産量・消費量は、世界の食料事情を映し出しています。

世界の麦の生産量と消費量
資料 : 日本のデータは平成26年度「食料需給表」より、その他の国・地域は米国農務省「PS&D」(10 November 2015、2014/15年の数値〈見込値を含む〉)より作成
※注 : 日本の「1人当たり消費量」は供給純食料の値を総人口で割って算出、その他の国・地域は「消費量」を国際連合「World Population Prospects:The 2015 Revision」(2015年7月1日推定値)の人口で割って算出、「EU」は加盟28カ国の合計


生産量・消費量のトップクラスは中国・インド
世界中で生産・消費されている小麦。新興国等の経済発展や人口増加は、世界の食料需給に大きな影響を与える要因となります。そうした中、主食となる小麦の年間生産量・消費量の現在の状況を見てみることとします。

米国農務省によると、現在、生産量・消費量の1位はEU諸国ですが、国別では、中国とインドがトップクラス。両国は、生産した小麦をほぼ自国で消費しているという共通点があります。

今後、新興国等の人口は大幅な増加が見込まれており、2024年には、中国とインドが世界の人口の35%を占めると予測されています。それに伴い、両国の小麦の消費量も増加が見込まれています。

また、近年、急速に生産量を拡大させているのがロシアです。10年前に比べて30%増加し、2014年度には、それまで国別では3位だったアメリカをしのぎ、中国とインドに次ぐ生産国となりました。

一方、日本は小麦の約9割を輸入に依存していますが、近年では国産小麦のニーズが高まってきています。


世界の小麦生産量・消費量ランキング
世界の小麦生産量・消費量ランキング

資料 : 日本のデータは平成26年度「食料需給表」より、その他の国・地域は米国農務省「PS&D」(10 November 2015、2014/15年の数値〈見込値を含む〉)より作成


主な農作物の生産量と貿易率
主な農作物の生産量と貿易率
資料:米国農務省「PS&D」(10 November 2015)
※注 : 2014/15年の数値(見込値を含む)、貿易率(%)=世界の輸出量÷世界の生産量
麦畑


取材・文/大沼聡子
写真提供/池口正二郎