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農林水産省

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特集1 和牛(5)

[牛の育成]優れた母牛を育てる



優れた母牛は、優れた子牛を定期的に産んでくれ、経営農家に利益をもたらします。
では優れた母牛は、どのように育てられているのでしょうか。


県畜産共進会に挑戦!
伊佐農林高等学校(鹿児島)
農家の高齢化が著しく、出荷頭数が減少の傾向にある伊佐地域活性化のためにも長期的な育成農家計画を練り、共進会にチャレンジ。平成27年伊佐市の秋季共進会グランドチャンピオンを獲得しました。

県畜産共進会に挑戦!

(1)
十分な栄養を与えるが、太り過ぎは禁物。飼料計算をきちんとして、栄養過多にならないよう気をつける。
(2)
日光浴をさせる。発育に必要な骨のほとんどは、カルシウムとリンからできるが、それらを骨に蓄積させるために必要なビタミンDは、日光に当たることで機能する。
(3)
爪の管理が悪いと体型が崩れるので、削蹄を行う。
(4)
ブラシかけや、声かけをマメに行い、人にならす。
(5)
引き運動、立たせ運動などを適度に行う。心臓、血管、肺の発達を促し、病気への抵抗力を強める。また、体型や姿勢を整えるためにも運動は必要。
(6)
牛舎は、清潔・乾燥を心がける。ふんをよく観察し、子牛が下痢にならないよう注意。また、きれいな水をいつでも飲めるよう用意する。


畜産業活性化につながる優れた母牛の育成
優れた母牛とは、優れた子牛を長期間にわたって産んでくれる雌牛のことです。血統や発育状態、骨格の丈夫さ、体格などから母牛候補となると、日光浴をさせたり適度に運動をさせて、ストレスを与えないように育てられます。太り過ぎは出産に影響するため、餌も配慮されます。

しっかりした骨格は、600キログラムともなる体重を長く支え、数多くの出産に耐えられる体を形づくります。血統や体格など優れた資質を持つ種牛の精液を人工授精し、妊娠をさせます。分娩後80日以内には妊娠させ、空胎期間が少ないこともよい母牛の条件です。

よい母牛が得られれば、よい子牛が増え、それはまたよい母牛が増えることにもなり、地域の畜産業全体の活性化にもつながります。


開催は5年に1度。全国和牛能力共進会
よりよい和牛の生産を目指して5年に1度開催される全国和牛能力共進会は、次回(平成29年)で11回目となります。最終の比較審査は、平成29年の9月7日から11日にかけ、宮城県仙台市で行われます。

回ごとに和牛生産・改良上の目標を開催テーマとして掲げ、そのテーマに向けて全国の和牛農家は日々努力を続けています。

平成29年のテーマは、「高めよう生産力 伝えよう和牛力 明日へつなぐ和牛生産」。和牛が持つ優れた能力に磨きをかけ、繁殖・肥育両面から生産効率を向上させ、日本の食文化を支える和牛の魅力を広く発信していきたいという思いが込められています。
全国和牛能力共進会・種牛審査の様子。
全国和牛能力共進会・種牛審査の様子。


取材・文/宗像陽子


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