このページの本文へ移動

農林水産省

メニュー

特集1 和牛(4)

[安心・安全な牛肉を提供するための]登記と牛のトレーサビリティ



牛の出生から流通まで個体識別番号により一元的に管理する牛のトレーサビリティをご存じですか?


子牛の登記・記録
和牛の登録事業は、大正9年から10年にかけて各県で始まりました。現在では、黒毛和種、褐毛和種、日本短角種、無角和種の4品種の和牛が各家畜登録機関により、それぞれ登録されています。

また、すべての子牛は産まれると牛トレーサビリティ法に基づき出生届を行い、10桁の個体識別番号が印字された耳標が付けられます。子牛は登録のための検査を受け、合格すると子牛登記証明書が発行されます。

和牛登録には「子牛登記」のほか、「基本登録」「本原登録」などがあります。

どの区分にも、それぞれ登録申請には条件がありますが、すべての基本となるのは子牛登記により登録された血統や能力の情報です。

一方、個体識別番号には流通面においても大きな役割が求められています。


子牛登記
子牛登記

(1)個体識別番号
平成15年12月1日より施行された牛トレーサビリティ法により牛一頭ごとに管理されています。
(2)名前
雌雄が分かりやすいように、雄は漢字、雌はひらがなで付けられます。
(3)鼻紋
鼻紋は、その牛固有のもの。本牛と登記証明書の牛が同一であることを証明するために添付。
(4)血統
子牛登記証明書には、二代祖までの父母名と三代祖の父名が記載されています。


優れた血統の種雄牛の確保が重要
牛の成長や、肉の歩留まり、サシの入りやすさなどは、遺伝的な要素が大きく影響するため、子牛の取引時には血統が重視されています。人工授精が広く普及している和牛の世界では、液体窒素で冷凍保管された精液を全国の繁殖農家などに供給し、子牛が生産されています。

優れた血統の子牛を生産するためには、そうした血統の種雄牛の確保が必要です。特に優れた血統の種雄牛の精液は、数万円で売買され、何万頭もの子孫を残している種雄牛も存在しています。
液体窒素で冷凍保管された精液



[トレーサビリティ]牛の出生日や場所、流通経路が分かります
トレーサビリティ
「個体識別番号」の意義はトレーサビリティにあり
ある食品に関して、食中毒や異物混入など健康に影響を与える事故などが発生した際に、問題のある食品がどの経路で流通したのか(追跡)、またはどこで問題が発生したのか(遡及〈そきゅう〉)を調べることができるのがトレーサビリティシステムです。

牛の場合、BSE(牛海綿状脳症)のまん延防止や牛肉の安全に関する信頼を確保するために、牛トレーサビリティ制度を運用しています。

繁殖農家、肥育農家、家畜市場、と畜場と牛に関わる各事業者が、牛の個体識別番号ごとに異動の届出を行うことによって、牛の生産履歴が記録されます。

と畜された後は、牛肉の流通において個体識別番号を検索すると、いつ、どこで産まれた牛で、どこで飼養されてきたかを確認することができます。



取材・文/宗像陽子


読者アンケートはこちら