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今週のテーマ

「世界の給食」~日本以外の国では何を食べているの?~

給食は日本だけではなく、世界中で食べられ、多くの子どもたちを笑顔にしています。他の国ではどのように給食が生まれ、どのように食べられているのかを紹介します。

写真:食事をする外国の子供たち

給食はいつから始まったの?

給食の始まりについては諸説ありますが、18世紀に、ドイツのミュンヘンで貴族が貧困児童に食事を与えたことがきっかけであるといわれています。その後、貧困対策に効果的だとして、世界各国で給食が提供されるようになりました。フランスでは、19世紀のパリで貧困児童救済のために実施され、救済対象の子どもたちには無償で、それ以外の子どもたちには料金を徴収して給食を提供しました。

イギリスにおける給食の始まりには、戦争が大いに関係しています。第二次ボーア戦争のときに募集した兵士の身体検査をしたところ、兵役に耐えられないとの判断で入隊を拒否される青年が続出しました。その原因が体育・衛生を重視しない教育だったこともあり、学童の体位の向上を目的に、20世紀に教育法(学校給食法)が発布されることになりました。 アメリカでは、20世紀にニューヨークで小学生の身体検査をしたところ、栄養不良者が多数いることが判明し、当時の市の教育長が実施を決断。学校に設けられたカフェテリアで、あらかじめ発表された献立から選べるというもので、食べ物の選択や調理の指導のために栄養指導者を置きました。

写真:横浜港の記念碑

ララ物資が最初に上陸した横浜港の記念碑。

戦後の日本における給食再開にもアメリカが深く関わっています。同国の民間救援団体「ララ」が、食料不足で苦しむ日本に学校給食のための救援物資を寄贈したのです。このことから、贈呈式が行われた12月24日は「学校給食感謝の日」と定められました(現在は1カ月後の1月24日から1週間を「全国学校給食週間」に制定)。

出典/「給食の歴史」藤原辰史著(岩波新書)

いろいろな国のスクールランチ

国によって学校給食の文化は違います。その国特有の料理など日本ではあまり見かけないメニューが出され、どのように食べるかも異なります。その中からフランスとアメリカの学校給食について紹介します。

フランスの学校給食

フランスの給食は、コース料理と同じく前菜・主菜・副菜・デザート・パンで構成されます。仔牛肉にチーズとハムを挟んで揚げたコルドン・ブルーやフランスパンなど伝統的な食べ物も提供。日本のように教室ではなく、食堂で自由に席を選んで、友だちと会話を楽しみながら食べます。先生が別の部屋で食べるところも日本との違いです。

アメリカの学校給食

アメリカの給食は、食堂で食べることが一般的です。メニューが決まっている日本と違って、自由に食べたいものを選べます。チキンやフライドポテト、ハンバーガー、ホットドッグなどが人気ですが、サラダも一緒にとらなければなりません。さまざまな種類の飲み物が用意され、自動販売機を置いてある学校もあります。

世界の給食の歴史とメニューを紹介しましたが、国によってさまざまな違いがあります。次号からは、日本の各地域における学校給食のメニューや懐かしい給食メニューなど、学校給食にまつわる情報を紹介していきます。

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