プレスリリース
「令和7年地球温暖化影響調査レポート(速報)」の公表について
| 〇令和7年夏の日本の平均気温偏差は+2.36℃で、明治31年以降で最も高い値となった。 〇水稲高温耐性品種の作付面積は前年より4.2万ha増加して24.8万ha、主食用米に占める高温耐性品種の割合も1.8ポイント上昇して18.2%。 |
1.地球温暖化影響調査レポートについて
農林水産省では、「農林水産省気候変動適応計画」(令和5年8月改定)に基づく取組の一環として、各都道府県の協力を得て、地球温暖化の影響と考えられている農業生産現場での高温障害等の影響、その適応策等を取りまとめ、普及指導員や行政関係者の参考資料として公表しています。今回は速報版として、影響発生の報告が多い農畜産物における地球温暖化の影響や最も効果のあった適応策等を取りまとめたほか、農作業死亡事故の調査結果、農作業における熱中症等対策について掲載しています。
本レポートに示されている適応策や熱中症対策等を参考としつつ、今後とも、適応計画に基づく取組が各都道府県で推進されることを期待しています。
2.令和7年地球温暖化影響調査レポート(速報)のポイント
- (水稲)出穂期以降の高温による白未熟粒が発生し、全国的な発生割合(作付面積)は3割から4割、西日本では5割から6割、東日本では3割から4割の地域に影響がみられました。また、夏季の高温によるカメムシ等の虫害も発生し、北日本では2割から3割の地域で影響がみられました。白未熟粒の発生対策としては、高温耐性品種の導入(高温耐性品種の作付面積:24.8万ha、作付割合:18.2%)、肥培管理、水管理などが最も効果がありました。
- (果樹)りんごでは、花芽分化期、開花期の高温による着果不良が発生し、全国的な発生割合(栽培面積)は4割から5割、北日本では6割から7割の地域で影響がみられました。ぶどうでは、果実肥大期以降の高温による着色不良・着色遅延が発生し、西日本では4割から5割の地域で影響がみられました。うんしゅうみかんでは、果実肥大期以降の高温による着色不良・着色遅延が発生し、西日本では5割から6割の地域で影響がみられました。りんご、ぶどうの着色不良・着色遅延対策としては、着色の優れた品種や着色を気にしなくてよい品種の導入など、うんしゅうみかんではヒートポンプ夜冷などが最も効果がありました。
- (野菜)トマトでは、高温により着花・着果不良が発生し、全国的な発生割合(作付面積)は4割から5割、西日本では5割から6割の地域で影響がみられました。いちごでは、高温により花芽分化の遅れが発生し、西日本で7割から8割、東日本で4割から5割の地域で影響がみられました。トマトの着花・着果不良対策としては遮光・遮熱資材の設置、摘果の実施など、いちごの花芽分化遅延対策としては夜冷育苗装置、育苗期の株冷却、紙ポットでの育苗などが最も効果がありました。
- (畜産)乳用牛では、高温による乳量・乳成分の低下が発生し、全国的な発生割合(飼養頭数)は1割から2割、東・西日本では3割から4割の地域で影響がみられました。乳量・乳成分の低下対策としては牛舎の送風・換気、散水などが最も効果がありました。
- (新たな品目への取組)新たな品目への取組として、アボカド(静岡県、奈良県、和歌山県、徳島県、愛媛県)、オクラ(北海道、京都府)などの栽培に取り組んでいます。
- (新たな品種への取組)新たな品種への取組として、水稲では44都府県において高温耐性品種の導入、トマトでは裂果等、日本なしではみつ症等の対策として新品種の導入に取り組んでいます。
3.野菜における夏季の高温対策について
農林水産省では、都道府県の協力を得て収集した、全国の野菜産地における高温等による生育への影響及び対策等の事例や、農研機構で品目ごとに取りまとめた高温等による生育への影響や対策等について公表しております。今回、野菜における夏季の高温対策について、令和7年地球温暖化影響調査レポートで取りまとめられた事例のうち、各品目で効果が確認されたものをまとめ、「各品目の高温による被害と予防対策等(令和7年地球温暖化影響調査レポートを参考)」に掲載しています。各産地の高温対策の参考としてご活用ください。
野菜における高温対策は、こちらからご覧になれます。
https://www.maff.go.jp/j/seisan/ryutu/yasai/yasai-kouontaisaku.html
4.公表について
令和7年地球温暖化影響調査レポート(速報)は、当省のホームページからご覧になれます。URL:https://www.maff.go.jp/j/seisan/kankyo/ondanka/index.html
令和6年以前のレポートはこちらからご覧になれます。
URL:https://www.maff.go.jp/j/seisan/kankyo/ondanka/report.html
お問合せ先
農産局農業環境対策課
担当者:地球温暖化対策推進班
代表:03-3502-8111(内線4762)
ダイヤルイン:03-3502-5956




