第11回(令和2年度)ブロンズ賞受賞者
植村 良輔
料理屋植むら
兵庫県神戸市
日本料理
- 魚は近海でとれるものにこだわり、買い付けはあえて信頼できる目利きのプロに任せることで、ニーズに合った魚を仕入れる。
- 漁師と一対一の関係を築くことで、市場経由ではない良質な蟹や旬な山菜までも入手できる。アナゴに関しては、刺身で提供出来るほど新鮮なものを手に入れることができる。
- ”酒は料理のひと品”という考えから、故郷香川の酒蔵に特別注文でオリジナル銘柄「植むら」の製造を依頼し、料理と合わせて提供している。
大川 尚宏
御影ジュエンヌ
兵庫県神戸市
フランス料理
- 野菜の価値を適切に、かつ、付加価値を与えて伝えるため、生産者に料理を食べてもらい、その思いを聞き、また料理人としての思いも伝える交流の場を作っている。
- 野菜の美味しさを伝えるため、他のレストランの料理人にも生産者の畑に足を運んでもらう機会を設けるなど、生産者と野菜の魅力を伝える活動を行う。
- 魚類は神経締めを行う愛媛県の漁師や、北海道函館市の水産会社と直接取引をすることで、「時間差なし」の仕入れが可能である。
佐々木 浩
祇園さゝ木
京都府京都市
日本料理
- 米には特にこだわり、日本の米産業の後継者不足について生産者と同じ課題感を持つことから、生産者と共に子ども向けの田植えの会など食育に関した取組を協力して行う。
- 漁師と卸間の信頼関係により「津居山かに」の安定仕入れと、それによる漁師の安定収入の流れを構築した。
- 宮崎県で生産されるようになった国産キャビアを日本食でも活用できるようにと、企業と協働で昆布パウダーを入れた加工品キャビアを開発した。
中東 久人
美山荘
京都府京都市
日本料理
- 漁師、農家や地元住民の方から直接仕入れた食材を使った摘草料理で花脊の季節の魅力を伝えている。
- 京丹波に観光客を誘致するため、地元食材を生かした食堂となるようメニュー指導の協力をしている。
- 花脊ではスキー場跡地を利用し、山ぶどうほか、その地域に自生する林産物の栽培と観光農園の造成などの活動を行い、地域活性化に貢献している。
森田 隼人
CROSSOM MORITA(クロッサムモリタ)
東京都台東区
日本料理(和牛懐石)
- 熊本でブランド牛を作るプロジェクトに参画し、熊本県の畜産農家「田中畜産」と共に独自のブランド牛「もりたなか牛」を開発。
- 肉と合わせて愉しむ文化がある韓国の醸造酒の技法を研究し、それを日本の酒蔵へ伝え協働することで独自の酒を開発。「肉と日本酒」という新たな食文化の構築に貢献した。
- 店内に全方位プロジェクションマッピングやVR技術を用いることで、酒や牛肉がどのような環境で作られ、育てられたかを体感することができる新しい取組を行う。
山根 大助
レストランポンテベッキオ
大阪府大阪市
イタリア料理
- 千葉県いすみ市とのプロジェクトで、現地生産者や料理人と交流し、セミナー等を実施。いすみ市の伊勢海老などの食材は関西での飲食店でも使用されるようになり、販路拡大に繋がった。
- 「ミラノ万博日本人館サポーター」として「食の和」イベントに参加。ミラノのレストラン「ASOLA」で現地シェフ含むシェフ数名と共に兵庫県食材を使用したイタリア料理×日本酒のコースを約400名に提供するなど、海外での日本食材PRに携わる。
米田 裕二
SHÓKUDŌYArn(ショクドウヤーン)
石川県小松市
その他
- 生産者の元へ通い、自らの思いを伝えることで深い関係性を構築。わずかな量からでも提供してもらえる密な取引が可能となった。
- メニューには生産者の名前を入れ、お客様やメディアにアピールをしている。地元食材の認知度は向上し、県外から生産者への問合せ・取引依頼に繋がっている。
- 食材だけではなく、食器や内装も石川県の作家に依頼をして、小松市の石文化が伝わるような店舗作りを行った。
渡邉 貴義
照寿司
福岡県北九州市
日本料理(寿司)
- ネタの仕入れ改革のために漁師の元へ通う中で、北九州離島(藍島)の鰆は鮮度劣化が原因で市場価値が低い現状にあることを知る。漁師と協力し、独自の「船上放血神経締め」の手法を完成させ、保存期間の延長と味の良さから、「藍の鰆」のブランド名で商品化に成功した。
- 国内外へ向け、自らSNSや新聞等のメディアを通じて生産者のストーリーを伝え、地場産品としての付加価値を高めている。
お問合せ先
大臣官房 新事業・食品産業部 外食・食文化課
代表:03-3502-8111(内線4352)
ダイヤルイン:03-6744-7177