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農林水産省

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指定の公示について(指定番号第101号)

下記の地理表示について、指定の公示をしたのでお知らせします。

更新日:令和3年4月1日
担当:輸出・国際局 知的財産課

Spalt Spalter(シュパルト シュパルター)


1 指定年月日  令和4年2月1日
2 指定番号  第101号
3 締約国の名称  欧州連合
4 農林水産物等の区分  第1類 農産物類 前各号に掲げるもの以外の農産物類(ホップ)
 第5類 農産加工品類 前各号に掲げるもの以外の農産加工品類(ホップペレット、顆粒ホップ)
5 農林水産物等の名称  Spalt Spalter(シュパルト シュパルター)
6 農林水産物等の生産地  ドイツ

  生産地は、バイエルンホップ実施規則法(Bayerische Verordnung zur Durchführing des Hopfengesetzes ) 第3章に規定されている。本法律の規定によると、栽培地域はシュパルト、キンディングの認定地区(Siegelbezirke)を含む。

  シュパルト認定地区に属している市町村:
 アーベンブルク、ビューヒェンバッハ、ゲオルゲンスグミュント、ハイデック、レッテンバッハ、ロート、シュパルト、アプスベルク、エリンゲン、ハウンドルフ、ヘッティンゲン、プフォフェルト、プラインフェルト、ミッテルエッシェンバッハ、ノイエンデッテルザウ、ヴィンツバッハ

  キンディング認定地区に属している市町村:
 アルトマンシュタイン(ポンドルフ、シャンハウプテン地区のみ)、バイルングリース、デンケンドルフ、キンディング、キプフェンベルク、ティッティング、グレーディング、ベルヒング

7 農林水産物等の特性、生産の方法その他の当該農林水産物等を特定するために必要な事項 (1) 特性
  ホップは、麻(Cannabinaceae)と同じ科、Urticaceae種に属す。雌雄異株の植物であり、雄花と雌花が別の株に咲き、雌株のみがホップの球果(Lupuli strobulus)をつくる。8月下旬から9月中旬まで収穫され、収穫後、ホップ(ホップ球果)は乾燥、圧搾、冷却し、加工される。

  シュパルト シュパルターの地理的表示保護の範囲は、乾燥ホップ球果(Lupuli strobulus)とそれを加工することで得られる製品(ホップペレット、ホップ抽出物)にのみ及ぶ。

  シュパルト シュパルターは、委員会規則(EEC)No 890/78に示される「コミュニティー」内のホップ球果、ホップ抽出物市場における最低品質条件を満たしており、規則(EEC)No 1696/71及び改正規則に従い、醸造所には、品質及びホップの原産地に関する正式な証明書が与えられる。

  シュパルト シュパルターという名称は、それぞれの栽培地域の名称が常に品種名の前に置かれるという事実から説明がつく。文字通り、「シュパルト(Spalt)産のspalter(ホップ)」という意味である。

(2) 生産方法
〇原材料
  ホップ球果がホップ栽培者によって包装されるまでの全てのホップ製造工程は、生産地内で行われる。「シュパルト シュパルター」ホップを繁殖するときは、この地域の親株のみを使用できる。

〇生産工程
  ホップ加工(ホップペレット、ホップ抽出物にする)の目的は、保管の際、生のホップの成分を保持し、醸造所での自動ホップ注入工程を向上させることである。

  ホップペレットは、ホップ球果を砕き、丁寧に圧搾することで生成され、これにより、天然産物本来の品質が維持される。業界で「タイプ90」として知られるペレットは、生のホップ100kg毎の加工後の収量が約90kgであるという事実からこのように名付けられた。
 また、「タイプ45」として知られるルプリンが豊富なホップペレットは、ホップを-35℃で冷凍するときにルプリン腺を機械的に高めることで作られる。この工程において、葉材料及び繊維をふるいにかけることで、粉から取り除く。
 なお、ホップペレットの製造には添加物類は使用されておらず、生のホップの物理的又は技術的品質のみが変更される。

  ペレットの場合、ホップ抽出物の製造は、天然産物元来の性質を保持するため、細心の注意が払われており、1970年代初頭から産業規模で生産されている。極性樹脂やオイルは、液体、超臨界CO2、又はエタノールを用いてホップ球果から徐々に抽出される。

〇出荷
  ホップ業界は、品質検査の準備と実施に関する共通の基準に合意しており、この基準は「Arbeitsgruppe neutrale Qualitätsfeststellung」(中立的品質評価に関するワーキンググループ)が作成した要綱に規定されている。全ての市場パートナーがその結果を認めており、また、中立的品質評価システムとホップの伝統証印に関する文書(ホップの原産地及びトレーサビリティ)により、ホップの原産地が明白に区別されることを証明している。公的な監督の下、生産者は生産したホップの袋を計量し、ラベルを貼り、(鉛の公印で)封をする。生産者はホップの数量、重さ、生産地を記載した公的申告をまとめる。

  シュパルト シュパルターの生産物は、認定センター(ホップ冷却センター)又はホップ農場において、公印が押されたうえで、認定が行われ、原産地と栽培地域が記載された証明書が発行される。この証明書なしに、ホップを加工したり、市場に出荷したりすることはできない。

(3) 農林水産物等の特性がその生産地に主として帰せられるものであることの理由
〇地域の特殊性
  中世の時代、シュパルト地方のブドウ栽培はホップ栽培に取って代わられた。シュパルトのグロースヴァインガルテンのような地域では、かつてのブドウ園でホップが栽培されており、年間650mmの降水量と長い日照時間(年間1700時間)のあるシュパルト地方の穏やかな気候がホップ栽培に理想的となっている。すぐに暖かくなる、ゆるやか~中程度の密度がある深い土壌により、最適なホップ栽培条件を備えている。
  水理地質学では、シュパルト栽培地域は本質的にコイパー砂岩、フランコニアジュラ、亀裂のあるカルスト帯水層によって定義されており、土壌は主に砂壌土であり、一般的に水分貯留性は乏しい。丘陵地帯では、ホップの農園は通常、長期にわたる干ばつ期でも十分な水源のある谷にある。シュパルト栽培地域は多くの小~中規模の水路資源の近辺に存在しているが、大規模な水路は比較的少ない。

  シュパルト シュパルターの生産者あるいは栽培者は、醸造業にとって優れたホップを生産する。シュパルトのホップ栽培地域は規模は小さいが、最高の伝統的ホップ栽培地域の1つであり、この地域でホップは1000年以上も栽培されてきた。シュパルトの街のホップは、ホップを対象とする世界最古の品質証印が施されており、この証印は、1538年にEichstätt Philipp von Pappenheim司教より街に授与され、シュパルトの高水準のホップ栽培者に付与される品格を反映している。シュパルト シュパルターは、中世ですでに非常に人気のある商品であった。シュパルト地方で栽培される繊細な香りの品種は特に最高のビール生産に適している(Der Gross Hopfen Atlas (The Hop Atlas)、Barth、Klinke & Schmidt, p.115)。

  香り高い「シュパルター」ホップの栽培には特別な伝統がある。この品種は、「Saazer Formenkreis 」地方の在来種であり(Saazer群の品種 – Spalter、Tettnanger、Saazar)、シュパルトの街周辺で何世紀にも渡って栽培されてきた。また、今日に至るまでシュパルト栽培地域でほぼ独占的に生産されている。気候と地質条件が在来種の地域的変異の発展に寄与しており、また、品質、統一性及び香りは、クローン選択により継続的に改良されてきた。何世紀にも渡り構築された専門的技術がシュパルト地方の好条件気候とともに、世界に類を見ないホップ品種を発展させ、優れた国際的評価を享受している。ビールに与える独特の風味から、一流の醸造業者がそれを使用し、最高のビールを生産している。

〇製品の特性
  本産品に特有の品質があるのは、独特の栽培条件(土壌の性質と気候条件)のためである。この条件により、現在は栽培されていないが、仮に他の地域で「シュパルト シュパルター」ホップを栽培しても同様の高水準又は品質にはならず、収量も少なくなる。土壌と気候は特にホップの成長と含有する活性物質レベルに重大な影響がある。本産品は優雅な芳香化合物が特徴的である。ミルセンの含有量は約20~35%であり、ホップは通常高レベルのファルネセン(10~20%)を含むが、他の地域の芳香ホップにはそれほど多量には含まれない。ファルネセンの高含有量と比較的低いレベルのアルファ酸(2.5~5.5%)、ベータ酸(3.0~5.0%)が組み合わさり、独特の全体的特徴を生み出しており、これが、シュパルト シュパルターの香りを定義し、類まれなものにする。鑑定では「華やか」、「フルーティ」、「スパイシー」などと評される。全体的な印象は、バランスのとれた、こくのあるマイルドな「香り」のあるビールが作られる。

  シュパルト シュパルターは、様々な展示会や展覧会で常に非常に高く評価されてきた。ドイツ製ホップの最も重要な品質の特徴でいえば、シュパルト シュパルターは一流の芳香品種の一つである。シュパルト シュパルターは、数多くのホップの鑑定で香りと全体品質において最高賞を受賞した。

  シュパルト栽培地域の土と温暖な気候と、地元のホップ栽培者の何世紀にもわたる専門技術が相まって、世界でも類を見ない紛れのない品質のホップ品種が生まれた。現在も、このホップは事実上シュパルト栽培地域でのみ栽培されており、最終のビール製品に加える独特の味わいから優れた国際評価を得ている。
8 法第29条第1項第2号ロの該当の有無等 
(1)商標権者の氏名又は名称  -
(2)登録商標  -
(3)指定商品又は指定役務  -
(4)商標登録の登録番号  -
(5)商標権の設定の登録の年月日  -
(6)専用使用権者の氏名又は名称  -
(7)商標権者等の承諾の年月日  -

お問合せ先

輸出・国際局 知的財産課

担当者:地理的表示保護制度担当
代表:03-3502-8111(内線4285)
ダイヤルイン:03-6744-0234
FAX:03-3502-5301